梨のお話し
梨のお話し
「これを食べてみて欲しい」
そう言って、極たまに、ご自身で栽培した果物をご持参頂く事がある。
果物屋冥利に尽きる。
今回は、「梨」を頂いたので、ご紹介しようと思う。
一本の電話
つい先日の事、自身で梨を栽培されていると言う方から電話を頂いた。
その方は、以前一度、ご来店頂いた事が有り、シーズンになったら自身が作っている「梨」を持参するので、是非食べて欲しいと帰り際にお声がけを頂いた。シーズンに入り、わざわざご連絡を頂いたと言う訳だ。
その方曰く、廃業される梨農家さんから梨の木を引き継ぎ、プライベート栽培されているとのこと。そこで作っているのは「菊水梨」。
幻の梨?「菊水梨」
「梨」と聞いて真っ先に思い浮かぶ品種は「幸水」ではないだろうか?
一般的に最もよく知られ、日本の「梨」を代表する品種と言っても過言では無い。その「幸水」の親品種となるのが、今回頂いた「菊水梨」。
その方曰く、群馬県内では、もう他で栽培されていないそうで、プライベート農園とは言え、県内では最後の生産者となるそうだ。
そんな「菊水梨」を今回は頂いた。
先述した通り、現在は、生産量自体が極端に少なく、市場でも見いかけた事は無い。職業柄聞き覚えのある品種だが、口に入れたのは初めてだった。
「売り物じゃないから」と、頂いたもので、今年は不出来とのことだったが、プライベートで栽培された梨とは思えない程、味、風味に申し分はなかった。貴重な体験を、有難うございます。

