専門用語に頼らない〜Webクリエイターが考える迷わないビールメニューとは
ビールと犬と野球を溺愛するたけしです。
初めてクラフトビールのお店に入ってメニューを見たとき、
「IPA?」
「ABV?」
「IBU?」
まるで暗号のような言葉の羅列に戸惑ってしまった経験はありませんか?
自分が本業としているWeb制作の世界でも、専門用語ばかりのWebサイトやパッと見でユーザーが理解できないWebサイトは、ユーザーの体験価値を下げます。
ユーザーは「よくわからないな」「わかりづらいな」と思うと、すぐにページから離脱してしまうんですよね。
お店のメニューでも、これと同じことが起きている気がするのです。
将来オープンする古民家ビアバーでは、クラフトビールに馴染みのない方でも安心してビールを選べるようにしたい。
今回は、Webクリエイターの視点から考える迷わないビールメニューについて書いてみます。
メニューに必要なのはスペックではない
クラフトビールを楽しみたい方が求めているのは、ビールの苦味の数値(IBU)やアルコール度数(ABV)、◯◯ホップ使用といったスペックでしょうか?
もちろん、クラフトビールに対して知識がある方であれば、そういったスペックもチェックするでしょう。
しかし、そこまで詳しくない方がスペックを知っても「え、それって?」で終わってしまう可能性が高いと感じます。
実際、自分もクラフトビールに馴染みのない友人たちとビアバーに飲みに行ったとき、友人たちもメニューを見ただけではイマイチ理解できていないことが多かったんですよね…。
(なので、自分が友人たちの好みを聞いて説明したり)
お店の中には、ビールごとにレーダーチャートを使って、苦み・甘み・酸味などを視覚的にわかりやすくしてくれているお店もあります。
それも好みのビールを選ぶ基準にはなりますが、あくまでスペックの延長です。

では、どうしたら、クラフトビールに詳しくない方でもビールを選びやすくなるでしょうか?
スペックよりも大事なのは、選んだ先にある未来や変化
ここでちょっとだけビールから離れて、身近な例を出します。
たとえば、あなたが新しいスニーカーを買う場面を想像してみてください。
AとBというスニーカーが候補に挙がったとします。
Aの説明文はこうです。
「最新の衝撃吸収材を使用!衝撃吸収率は脅威の◯%!」
次にBの説明文。
「最新の衝撃吸収材を使用!毎日の散歩でも疲れにくいから、よりアクティブに毎日を過ごせる!」
上記の説明文を読んで、あなたはどちらのスニーカーを買いたいと思いますか?
おそらく、ほとんどの人がBを選びますよね。
お客さんが求めているのは、商品のスペックではなく、商品を選んだ先にある未来や変化(ベネフィット)です。
最新の素材やデータではありません。
最新の素材やデータが、お客さんにどんなよい変化を与えてくれるかです。
改めて、ビールの話に戻りましょう。
この「スペックではなくベネフィット」は、ビールでも同じことが言えると思います。
では、ビールで「スペックではなくベネフィット」を提供するにはどうすればよいでしょうか?
その答えは、「お客さんがそのビールを飲んだ先の未来を想像できるか?」にあると思います。
いくつか具体的な「飲んだ先の未来」を出してみます。
そのビールを飲んで、好みと思えるか?
そのビールを飲んで、食べようとしているフードとマッチするか?
そのビールを飲んで、今の気分が満たされるか?
そのビールを飲んで、新しい体験ができるか?
上記のような「飲んだ先の未来」をお客さんが想像できれば、お客さんもビールを選びやすくなるはず。
つまり、専門用語を並べるだけではなく、専門用語をお客さんの視点へと翻訳する作業が必要になります。
「飲んだ先の未来」が見えるお店のメニューの見せ方
では、具体的なメニューの見せ方を画像を交えながら説明しますね。
※以下にある、ビール名や醸造所名などはすべて架空です。
まず、よくあるメニューからです。

ビール名・造っている醸造所名・スペック・スタイル・価格はわかりますが、それ以外の情報がありません。
また、ABV・IBU・Pintなどは、クラフトビールに馴染みがない人にとって専門用語に感じる可能性が高いです。
そのため、お客さんに予備知識がないと、ビールを選ぶ基準がなんとなくになってしまいます。
では、下記のメニューはいかがでしょうか?

ビールの写真が入ったことで、ビールの見た目がわかりやすくなりました。
(ここは写真じゃなく、イラストでもOKだと思います)
また、スペックはアルコール度数とスタイルのみに。
表記もABV→Alc、Half Pint→S、Pint→Lとなり、より想像しやすい表記になっています。
さらに、ビールの説明文とオススメフードが入ることで、お客さんが飲んだ先を想像しやすくなっています。
あくまで一例ですが、ただピルスナーやスタウトなどのスタイル名やスペックが並んでいるよりも、確実にお客さんは自分が飲みたいビールを選びやすくなるはずです。
このようにすることで、お客さんも「今の自分が飲みたいのはこれだ!」と直感的に、安心して選んでいただけるのではないでしょうか。
会話を生むためのあえての余白
メニューをわかりやすくする一方で、すべてを説明しすぎない(情報量を削る)ことも大事です。
前述のメニューであれば、スタイルは載せていますが、そのスタイルがどんなスタイルかまでは書いていません。
また、スペック表記からもIBUを削っています。
あえて書かないことで、もっと知りたければ聞いてもらってOK。
そうすることで、お客さんと自然な会話が生まれる可能性も高まります。
コミュニケーションの余白を残しておくことが、会話を生むきっかけにもなるはずです。
入口のドアは軽く広く
クラフトビールという奥深い世界への入り口のドアは、限りなく軽く広く開けておきたい。
それが自分の考えです。
専門知識がなくても、ふらっと立ち寄って、飲んでみたいビールが見つかるサードプレイス。
そんな場所を目指したいと思っています。
みなさんはお店で飲み物を頼むとき、どんな基準で選ぶことが多いですか?
ぜひコメント欄で教えてください!
最後に宣伝です。
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