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真・七夕物語

むかしむかし牽一というペットショップに務めるそれはそれは真面目な青年と、夏と冬のコミケに出るための衣装を引きこもって半年かけて作る詩織という娘がおりました

牽一も詩織もあまりにもそれぞれの事に一所懸命で彼氏彼女を作るなどの事には目もくれませんでした

そんなふたりを心配した親たちは話し合い、二人をとりあえずくっつけてみようという事になりました

段取りとしては、ハプニング的なさらっとした出会いイベントの後、お見合いのような状況を親交えて作り、そこで運命の再会を……というものです

問題は年に数回しか部屋から出ない詩織です
素材を買いに池袋に行く時を狙うしかありません
幸い混み合う週末を避けて平日に行くので、接客業の牽一も休みを取りやすい

学校はとうに卒業していて定番の食パンアタックは使えないので、詩織が落とした買い物メモ帳を牽一が拾う設定で行くことにしました

逆にできなかったのは、詩織がコスしていない時は極度の人見知りで、「落としましたよ」と声をかけるのは無理だと判断したためです

画像はAIで作成しました

詩織は自分のタイミングでしか普段外に出ないので、母親同伴でもちろん詩織のメモ帳は予めバッグから抜き取って、タイミングよく落とせるようにしてあります

牽一は8ヶ月後に迫った父の誕生日プレゼントを選んでくれと母親に頼まれて物色しに、という風に仕向けました
クソ真面目な牽一は予め回るお店の順番などを決めていたので、さりげなく聞き出しておきました

そして夜は家族で焼肉ということにして、牛一に予約を取っておきました
これはもちろん秘密で二家族合流です
シークレットお見合い的な感じです

詩織が最後にユザワヤに行って布やその他を買い終わって牛一に向かう途中で決行し、見事成功
いよいよ本番の焼肉で奇跡の再会シーンです

牽一一家が先にお店に入り、予約席に案内されました
詩織一家は予約を入れていることは内緒です
店内に入ると二人の目が合いました
「あ」と小さな声を上げるのを確認してから、わざとらしく知り合いなら一緒にと声をかけた両親

画像はAIで作成しました

教室じゃないのが残念ですが、奇跡の再会ができました
異性に慣れていない二人でしたが、同じ空間で過ごしているうちに笑い合うようになっていました

4人の親たちが話しながら駅まで歩く後ろを、詩織の荷物を持った牽一たちがついて行く形で仲良く喋っています
そして、いつの間にか連絡先を交換していました

詩織の家は大宮、牽一の家は岩槻なのでふた家族とも大宮で一旦降ります
その後親たちは若いふたりの距離が接近したのを見計らって結婚を勧め、ゴールイン!

画像はAIで作成しました

これで二人とも穏やかながら社交的な結婚生活をしてくれるだろうと安心した両家族でしたが…
なんと二人はタガが外れたようにバカップルになってしまい、お揃いのTシャツで外出なんかは当たり前、電車の中でもキスしたり仕事も辞めてクラブ通いをするようになってしまい、困った両家族は二人を離し、一年に一度しか合わせないようにしてしまいました

その二人が会える今夜、晴れてるといいですね
おしまい


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