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大谷翔平の打撃不振の分析と対策/マンシー選手が語るホイールプレーの真相


1,PSで快進撃を続けるLAドジャースに釘付け

ポストシーズンで快進撃を続けているLAドジャースですが、NHKの試合中継(LIVE、録画)から目が離せない最大の理由は、①大谷翔平選手のホームランを見たいこと、②大谷投手の圧倒的なピッチングを見たいこと、この2つです。
もちろん、ドジャースの試合はそれ以外にも見ていてとても楽しいし、ワクワクさせられます。
佐々木朗希がクローザーとして急浮上したのも痛快(意外!)でしたし、山本由伸の2004年以来というPS初完投も圧巻でした。
どの試合も見どころ満載という感じで、最近はMLBを見るのがほぼ日課のようになりました。

2,マンシー選手が語るホイールプレーの真相~投手ベシアは知らなかった

今PSでは、対フィリーズ戦でのベッツ選手発案のホイールプレー(通称ブルドッグ)が強烈な印象を残しました。
「ムーキーマジック」と称賛されたこのプレーは、NHK解説の小早川氏が「こんなに見事に決まったのは見たことがない」と語っていたように、絶妙でしたね。
しかも、このプレー、3塁手マンシーの証言によると、投手のベシアには知らせなかった(野手だけで情報共有し、ベシアに余計なプレッシャーを与えないため、知らせなかった)そうで、なおのことビックリ仰天です。
リンクした「侍プロ野球」の動画では、ベシアも知っていたような説明をしていますが、実際は違います。

マンシー選手自身が対フィリーズ戦でのホイールプレーを解説した動画がありました。
「全力野球少年」という動画チャンネルに、日本語字幕付きでアップされています。

3,ドジャースが勝っても、大谷翔平のホームランがないと物足りない

それでも、大谷翔平が打たないとどこか物足りない。ヒットやタイムリーもいいですが、やはりあの豪快なホームランが見たい。
シーズン中、投手として相手チームをねじ伏せている時でさえ、「打席に立ったら、(ホームランを)打ってくれよ」と期待している自分がいました。
たぶん、大谷翔平ファンはみんなそうではないかと思います。
今、気になっているのは、対フィリーズ戦で徹底的な左腕攻めに合い、すっかり調子を落としてしまったこと。
ナリーグ・クライマックスシリーズ(NLCS)の今日行われた対ブリュワーズ第3戦では初回に3塁打を放ち、ベッツの2塁打で先制点を挙げましたが、結局、ホームランはなし。
ドジャースはNLCSを勝ち抜き、ワールドシリーズは相手がマリナーズであれブルージェイズであれ、最後はドジャースが勝つに決まっています。
ただ、そうやってドジャースが連覇しても、大谷ファンなら彼がこの先、何本もホームランを打ってくれないと満足できないはずです。

4,左腕投手の徹底した内角攻めで体が開いてしまう

対フィリーズ戦以来、大谷が打撃不振に陥ったのは、左腕投手の内角攻めに翻弄されたから、という解説を多く見るようになりました。
例えば、丹羽政善記者の10月15日の解説コラム。

この日(対ブリュワーズ第2戦)も3三振。地区シリーズから数えて、25打数2安打、12三振。もちろん、本塁打もゼロ。
なぜ、ここまで抑えられているのか?
サンプルが少ないが、フィリーズとの4試合、ブリュワーズとの1試合、計5試合のヒートマップ(相手がどこに投げたか。赤が濃いほど球数が多い)を確認すると、相手は内角を中心に攻めていることがわかる。
全投球のうち33.7%が左投手のシンカーなのだが、より内角攻めの傾向が強くなっている。
考えられるのは、大谷の体を早めに開かせること。右肩だけではなく、体全体を開かせ、外角を遠く見せる。実際、外角の見逃しが多いが、とにかく大谷の体勢を崩そうという試みであることがわかる。
それは、フィリーズには、左のクリストフェル・サンチェス、ランヘル・スアレス、ヘスス・ルサルドという3人の好投手がいたからこそ、可能だった攻めでもあるが、大谷は、その策に翻弄された。

丹羽政善記者10月15日より

5,アームアングル38度未満の左腕投手に大苦戦

さらに、左腕投手のアームアングル(ボールをリリースする瞬間の腕が、地面と水平なラインに対してなす角度)が40度未満、もしくは38度未満の投手を大谷選手は苦手にしているという解説が出てきました。これは、データに基づいているだけに、説得力を感じています。

小谷真弥記者によると、

今季は腕の角度が40度以上、いわゆるオーバーハンドで投じている左投手には打率.313、11本塁打、OPS1.101と結果を出したが、
腕の角度が40度以下のサイド気味に投じてくる左腕になると成績は一気に下降。123打数27安打の打率.220、4本塁打、OPS.603となる。
フィリーズとの地区シリーズで対戦した左投手でもサンチェス(6打席)、ルザルド(4打席)、ストラーム(2打席)は腕の角度が40度以下だった。

小谷真弥記者10月12日より

では、どうしたら打てるようになるのか? 肝心の打開策については、丹羽記者も小谷記者も述べていません。
そんな中で「もともと中堅より左方向に長打を打てるのが大谷の持ち味ですから、そちらの方へ打ち返す意識を強く持つことが、復調の鍵だと思います」とアドバイスしたのが、NHKの解説でもお馴染みの野球評論家、新井宏昌氏です。
引っ張ってばかりいたのでは、まだまだということでしょう。
その意味では、対ブリュワーズ第3戦の初回の一打も引っ張っての右翼線3塁打ですから、果たして復調の兆しと言えるのかどうか。そう言い切るのは時期尚早という気がします。
なお、丹羽政善記者はアームアングルを40度以上と40度以下に分類していますが、YouTubeでは、38度未満と38度以上に分類した動画をいくつか見ました。
デーブ大久保チャンネルも38度で区切っていましたね。
ただし、デーブ大久保の解説で納得いかなかったのは、「38度未満の左腕投手対策をする必要はない。そういう投手は少ないのだから、他の打てる投手をしっかり打てばいい」と言っていたこと。
それではいつまで経っても苦手意識を克服できず、大事な試合でサンチェスのような好投手がマウンドに上がったら、白旗を掲げるしかなくなってしまいます。

6,打開策は「左腕のカーブをセンターや逆方向に打ち返す特訓をしろ!」

いくつか見た中では、SPOTVNOWで公開されたMLB公式番組がいちばん得心のいくものでした。

この番組では、マーク・デローサ氏が大谷の打撃を診断し、アームアングル38度未満の左腕投手に苦戦しているとのデータを紹介。
その上で、調子のいい時と悪い時のバッティングフォームの違いを、実際の映像を使って解説してくれ、非常に説得力がありました。
デローサ氏の提案する打開策は、「体が泳がされないように、下半身をしっかり残して、左腕のカーブをセンター方向、逆方向に打ち返す特訓をしろ」というもの。
この見解が正しいとすると、話題になった大谷選手の異例の屋外でのフリーバッティングは、気分転換程度の意味しかなかったような気がします。
大谷選手がこの番組を見たのかどうか、気になるところです。
さて、18日の第4戦で9試合ぶりのホームランは出るでしょうか?

【追記】

出ましたね、3本も。まさにこれまでの鬱憤を晴らすかのような大爆発でした。この結果を見ると、屋外での異例のフリーバッティングは効果てきめんだったようです。素晴らしい!