パナマで飲んだゲイシャコーヒー。1杯数千円の価値があるのか正直レビュー
たった1杯のコーヒーに、数千円を払ったことはありますか。
世界中のコーヒー愛好家が「最高峰」と呼び、オークションでは驚くような高値がつく品種があります。その名も、パナマ産の「ゲイシャコーヒー」。
南米の旅で、コーヒー好きなら避けて通れないこの一杯。僕も視察でパナマを訪れた際、人気のカフェで飲んでみました。
驚きの価格の理由と、実際に飲んでみた忖度なしの感想をお伝えします。
そもそもゲイシャコーヒーとは何?
ゲイシャコーヒーがこれほど注目される理由は、他のコーヒーにはない圧倒的に華やかな香りと希少性にあります。
ゲイシャコーヒーは、1930年代にエチオピア南西部のゲシャ(Gesha)地域で発見された在来種が起源。それがパナマの特定の高地環境で栽培されたことで、眠っていたポテンシャルが一気に開花しました。
現在一般的な『ゲイシャ』という名称は、このGeshaの英語表記や発音が変化したものと考えられています。
ゲイシャコーヒーの最大の特徴は、ジャスミンを思わせる芳醇な香りと、柑橘系のフルーティーで上品な酸味。コーヒーというよりも、花と果実の香水を飲んでいるような感覚に近いかもしれません。
その希少性ゆえに、価格は規格外というわけです。
日本では1杯1,000円から2,000円が相場で、豆のランクによっては1杯8,000円という値がつくことも。
過去のオークションでは、1杯あたり数万円に換算される価格で落札された記録もありました。(驚!)

パナマの有名店「カフェ・ウニド」
今回、僕がゲイシャコーヒーを飲むために訪れたのは、パナマでは有名な「カフェ・ウニド(Cafe Unido)」です。
メニューを開くと、農園や精製方法によって細かく価格が分かれていました。
僕は1杯10ドル、日本円にして約1,500円ほどのゲイシャを注文。パナマ現地では7ドルから25ドル程度で提供されているケースが多い印象です。
運ばれてきた一杯を口にして、まず驚いたのはその軽やかさでした。
よく使われる表現ですが、まさに「紅茶のような口当たり」。コーヒー特有のガツンとした苦味や重さはほとんどなく、フローラルな香りと柑橘系の甘酸っぱさが、口の中にふわっと広がります。
これが、世界中のファンを熱狂させているスペシャルティコーヒーの正体か。
「こんなコーヒー、飲んだことがない……」と、個性の強さに素直に圧倒されました。

高級だから好みに合うとは限らない
他にない、唯一無二の特別感を持つゲイシャ。確かに希少だし、素晴らしいと思います。
が……正直に書くと、
僕の好みとは少し違いました。僕はどちらかというと、しっかりした苦味や焙煎の香ばしさを感じるコーヒーが好きです。
コロンビア産のような深いコクを求める僕にとって、ゲイシャの驚くほどフルーティーで酸味が際立つ軽い味わいは、少し物足りないというのが本音です。
けれど、「美味しくない」と言いたいわけじゃないことは、わかってください。
ゲイシャコーヒーのような希少種を味わうという体験は、ワインのヴィンテージを嗜むことに似ています。日常の一杯ではなく、特別なイベントとして楽しむもの。
以下を求める方なら、間違いなく感動の一杯になるはずです。
コーヒーの概念を覆すような香りを体験してみたい
世界最高峰と言われるものの正体を、自分の舌で確かめたい
フルーティーで酸味のあるサードウェーブ系コーヒーが好き
僕自身、自分の好みとは違っても、あの独特な華やかさを本場で体験できたことには、10ドル以上の価値がありました。

パナマに行ったら、ぜひ「世界最高の香り」を
パナマのゲイシャコーヒー。
それは、単なる飲み物という枠を超えた、ひとつの文化体験です。
もしあなたがパナマを訪れる機会があったら、ぜひ試してみてください。
好みに合うかどうかは関係なく、1杯のカップから広がる驚きの香りは、旅の忘れられない記憶になるはずです。
