見出し画像

【獣道】ウメハラさんのエピソードで一番好きな、「腕相撲勝負から逃げ回ってた話」について語る

拓です。

突然ですが皆さんは、
ウメハラさんのエピソードと言えば何を思いつくでしょうか。

「背水の逆転劇」こと、連続ブロッキングからの逆転勝利?
獣道弐における、ときどさんとの聖戦?
何らかの大会で魅せたスーパープレイ?

それか、コアなウメハラファンの方なら

  • ものの数分で日本国憲法の前文を丸暗記した姉に衝撃を受けた

  • ゲーセンでヤベー奴に絡まれて暴行されたが、それでもゲーセン通いを辞めなかった

  • 「卑怯なハメ技は使わない」と語っていた人が、トーナメントの試合で卑怯なハメ技を駆使して勝ち上がる光景を見た

などの逸話が出てくるかもしれませんね。


色々ありますが、僕が一番好きなウメハラさんのエピソードが

子供の頃、腕相撲勝負から逃げ回っていた話」です。

これについて、いち子亀(ウメハラ信者)が好き勝手語っていきたいと思います。
お目汚しになるかと思いますが、良ければお付き合いください。


「昔は」腕相撲が強かった男・ウメハラの話

ウメハラさんは生まれつき身体がデカく、地元では典型的なガキ大将。
とりわけ、子供同士で腕相撲しようものなら負ける要素がなかったと言う。

しかし、中学2年生になったぐらいの時期から少しずつ様相は変化していく。

ウメハラ少年が格ゲーに夢中になっていた一方、
同級生の男子たちは運動部に所属して日々身体を鍛えていた。

次第にウメハラ少年は、「今の彼らと腕相撲で勝負したら確実に負ける」と悟るようになったのだ。

そんなウメハラ少年は、同級生から腕相撲勝負を持ちかけられても

「いやー今日は腕がイテぇ。とりあえず今日はムリ」等と、
何かと理由をつけて腕相撲勝負を避けるようになった。

子供の頃から築き上げてきた「ガキ大将」としての地位とプライドが崩れるのが、怖かったのだろう。

だが、そんなウメハラ少年の下心を同級生達は見逃さなかった。

そうして結局は腕相撲勝負ーーーー事実上の公開処刑をされるハメになり、
ウメハラ少年のガキ大将の座はものの見事に陥落した。


大会に優勝した事で、戦わなくなってしまったゲーセンゲーマーの話

それとほぼ同時期に起きた出来事として、ウメハラ少年はある人物の姿をゲームセンターで目の当たりにする。

それは、とある大会で優勝した事を機に
執拗に勝負を避けるようになった格ゲーマーだった。

「今日は気分が乗らない」などと何かと理由をつけてはいるが、
一度結果を出した事で芽生えたプライドを守ろうとしているだけなのは、どう見ても明白だ。

だが、そんな人を見てウメハラ少年はこう思った。

「これ、俺じゃん…」と。

格ゲーでの対戦から逃げ回るかつてのチャンピオンの姿と、
腕相撲勝負から逃げ回るかつてのガキ大将の姿が、重なったのだ。


これにより、ウメハラ少年は強烈な自己嫌悪に苛まれる事となった。
自分がやっていた事は、他人から見るとこんなにもカッコ悪い事だったのかと。

その屈辱感は、ウメハラ少年の心に強烈なトラウマとして刻み込まれた。

それ以来、ウメハラさんは自分と硬く約束したのだ。

これからは逃げない」と。

自分との約束を守り続ける意志力

ストリートファイターを中心に圧倒的な戦績を残し続ける「2D格ゲーの神」となり、
日本に留まらず世界中に「Beast Daigo」の名を轟かせ、
日本人として初のプロ格闘ゲーマーとなり、
格ゲーの試合で、講演で、執筆した本で、配信で、ファンを魅了し続け、

格ゲー界隈における「梅原大吾」の名は絶対的なブランドに成り上がった。

そんなウメハラさんには、圧倒的な権威性・影響力・そして人気があり、
誇張抜きに「王」と呼ばれるに相応しい力を持っている。

ゲームの試合に勝とうが負けようが関係なく、この界隈に存在するだけで勝手に価値を生む。
大会に何度も優勝した人よりも、一度優勝したウメハラさんの方が多くの喝采を浴びる。

人によってはこれを理不尽に思うだろうし、その気持ちも分かるが、
「世の中そんなものだ」としか言いようがない。


今のウメハラさんにとって、
これ以上リスクのある勝負に挑む意義はほとんどないはずだ。

わざわざ自分の格を落とす事になるかもしれないリスクマッチなんか全部断ってしまえば良いし、
本人がその気になれば、下剋上を狙う若手ゲーマーを戦わずして"潰す"事さえできてしまうだろう。


だが、かつてウメハラさんは自身の著書でこう語った。

  • もし俺がそういう事をするようになったら、皆さんどうぞ俺を格ゲー界隈から追放してください

  • それをやりだしたら、俺はただの"老害"です。そんな奴は界隈に居ちゃダメ

こうも強い言葉を使ってまで、そんな事は決してしないと、
そうなるくらいならこの界隈から去ると、そう読者に誓ったのだ。

全ては、子供の頃に誓った
「これからは逃げない」という、自分との約束を守るために。


▲興味がある方は、こちらの本を探して読んでみてください。
敢えてリンクは張りません。


そして獣道へ…

時は経ち、ウメハラさんはいよいよアラフィフに突入しようという歳になった。

スト6の空前の大ブームにより「ストリートファイターでメシを食う」道が(昔と比べれば)格段に現実的になった今、
ウメハラさんは凄く満たされた顔になったなと、僕も感じる所はある。


だがそれでも、ウメハラさんは「自分との約束」を忘れてはいなかったのだ。

だから、MenaRDとの「獣道」を受けて立った。

大人の事情もあるだろうし、
Menaのアツい気持ちに応えたかったのもあるだろう。

もしかしたら、eスポーツの時代ならではの華やかで夢に溢れた「試合」を内心退屈に思っていて、
かつてのゲーセンで幾度となく繰り広げた、泥臭いが故に熱い「決闘」に飢えていたかもしれない。


それでも一番の理由はきっと、
子供の頃に誓った自分との約束を守るためだ。

「これからは、逃げない」
「例え自分の地位を失う事になろうとも、挑戦は受けて立たなければならない」

その想いで、Menaとの試合に挑むのだろう。



いち子亀としては勿論、ウメハラさんの勝利を信じている。
その上で"獣"の姿を取り戻したウメハラさんをまた見られるのなら、これ以上の喜びはない。

その一方で、僕はMenaに勝ってほしい気持ちがない訳でもない。

あのMenaであれば、これからも数多くの大会で勝ち星を積み重ねられるだろうし、
そのまま輝かしいキャリアを築き上げていく道が、既に開けているはずだ。

それを棄てる覚悟で「獣道」にフルベッドするだなんて、(良い意味で)余りにもイカれている。
彼もまた、紛うことなき1匹の"獣"だ。

これからのスト6競技シーンが彼のような男に引っ張られていくというのなら、
それも悪くない。


約束された神回、当日は絶対に観届けます。


仕事?知らんなぁ…



いいなと思ったら応援しよう!