PORTRAIT IN DAYS[映画を視て、自分の好みを識る ②]
1973年に公開された『ミツバチのささやき』は、現在でも世界映画史に残る一本として語り継がれている。舞台はスペイン内戦直後の小さな村。少女アナが映画『フランケンシュタイン』と出合ったことをキッカケに、現実と想像の境界を行き来していく物語だ。
この映画を視て最初に惹かれたのは、意外にもオープニングだった。子どもたちが描いた絵が次々と映し出されるだけのシンプルな演出なのだが、その素朴さがとても心地よく、気付けば映画の世界へ引き込まれていた。
そして、映画館で『フランケンシュタイン』を見つめるアナの眼差しも印象的だった。恐怖と好奇心が入り混じったその表情は、子どもというより小動物のようで、ただ視ているだけで惹きつけられる。
もう1つ目を奪われたのは衣服だった。登場する大人たちの装いも美しいのだが、私が惹かれたのは子ども服の方だった。そのまま大人のサイズにつくり直しても成立するのではないかと思うほど、素直で不変的なシルエットをしている。
映画の中で最も印象に残ったのは、アナがフランケンシュタインと 出合う場面だった。
ここから先は
875字
PORTRAIT IN DAYS
300円
すぐに売れるものより、長く残るものをつくりたい。 そのために考えてきたことや、迷ってきたことを記録しています。 ものを選ぶ前に、価値観を共…
Amazon Payで支払うと最大2%還元のチャンス! 9/30まで
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?
