譲渡所得税は、契約書を捨てた人に厳しい|宅建相談 Vol.38
こんばんは😊
宅建相談38回目です。
今回は、家を売るときにかなり重要なテーマ、
「譲渡所得税」についてお話しします。
不動産を売ったとき、
一番インパクトが大きい税金になることがあります。
「売れた金額がそのまま手元に残る」
と思っていると、
あとで驚くことがあります。
譲渡所得税とは
譲渡所得税とは、簡単にいうと、
不動産を売って利益が出たときにかかる税金です。
正確には、所得税や住民税などの話ですが、
ここでは分かりやすく「譲渡所得税」と呼びます。
計算の基本はこうです。
譲渡所得 = 売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
売った金額から、
買ったときの費用や、売るためにかかった費用を引く。
その残った利益に税金がかかるイメージです。
ここで大事なのが、
短期譲渡と長期譲渡です。
売った年の1月1日時点で、
所有期間が5年以下なら短期譲渡。
5年を超えていれば長期譲渡。
短期譲渡は税率が高く、
長期譲渡は税率が低くなります。
私はこれを、
「短気は損気」
で覚えてもいいと思っています。
短期は税金が重い。
ここはかなり大事です。
3000万円控除とは
マイホームを売ったときには、
3000万円特別控除という大きな制度があります。
自己居住用の不動産を売った場合、
要件を満たせば、譲渡所得から最高3000万円を控除できます。
これはかなり大きいです。
しかも、所有期間の長さは問いません。
短期でも長期でも、
要件を満たせば使える可能性があります。
ただし、何でも使えるわけではありません。
一時的に住んだだけの家。
別荘。
親子や夫婦など特別な関係の人への売却。
こういったケースでは、
適用できないことがあります。
3000万円控除は強い制度ですが、
要件確認がかなり大事です。
実務のホンネ① 3000万円控除のいいとこだけ見ない
3000万円控除は、たしかに強いです。
でも、いいところだけ見てはいけません。
特に注意したいのが、
住宅ローン控除との関係です。
よくある誤解がこれです。
「売る家では3000万円控除を使って、
買う家では住宅ローン控除を使えばいいんですよね?」
気持ちは分かります。
でも、単純に両方を足し算できるわけではありません。
一定の期間内に3000万円控除などの譲渡所得の特例を使うと、
買い替え後の住宅ローン控除が使えなくなることがあります。
つまり、
売却時に税金を減らすのか。
購入後に住宅ローン控除を使うのか。
どちらが得かは、
その人の利益、借入額、年収、税額によって変わります。
ここは本当にケースバイケースです。
3000万円控除は強い。
でも、使えば必ず一番得とは限らない。
ここは実務でかなり大事です。
実務のホンネ② 契約書、取っといてくれ!!
ここはかなり本音です。
不動産を売るとき、
昔買ったときの売買契約書があるかどうかで、
税金が大きく変わることがあります。
譲渡所得の計算は、
売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
です。
つまり、取得費が分からないと、
利益が大きく見えてしまいます。
昔の契約書がない。
いくらで買ったか分からない。
そうなると、取得費を
売却価格の5%
として計算することがあります。
例えば、3000万円で売った場合、
取得費は150万円。
実際は2000万円で買っていたとしても、
その証明ができなければ、かなり不利になります。
これ、本当にもったいないです。
権利証や登記識別情報は大事に保管している人が多いです。
でも、売買契約書は意外と捨てられています。
もしかすると、
「買って登記が終わったらもう使わない書類」
と思われているのかもしれません。
でも違います。
売買契約書は、
将来売るときの税金に関わる大事な書類です。
だから声を大にして言いたいです。
契約書、絶対に取っといてください!!
実務のホンネ③ 不動産屋はちゃんと説明できているか
譲渡所得税は、
不動産に関係する税金の中でも、
かなりインパクトが大きい税金です。
でも実務では、
購入時に「将来売るときの税金」まで説明されることは、
そこまで多くない気がします。
もちろん、税務判断は税理士の領域です。
不動産会社が断定してはいけません。
でも、
短期と長期で税率が大きく違うこと。
3000万円控除には要件があること。
契約書を残しておくこと。
取得費が分からないと不利になること。
このあたりは、
不動産屋も最低限知っておくべきだと思っています。
お客様が将来困らないように、
購入時から伝えておく。
それも実務では大事な仕事です。
試験で押さえるポイント
譲渡所得税で押さえるポイントは、次のとおりです。
譲渡所得は、
売却価格 −(取得費 + 譲渡費用)
で計算します。
短期譲渡は、
売った年の1月1日時点で所有期間5年以下。
長期譲渡は、
売った年の1月1日時点で所有期間5年超。
短期譲渡は、
所得税30%、住民税9%。
長期譲渡は、
所得税15%、住民税5%。
※実務では、所得税に復興特別所得税が上乗せされます。
マイホームの3000万円特別控除は、
所有期間に関係なく使える可能性があります。
ただし、親子や夫婦など、
特別な関係の人への売却では使えません。
取得費が分からない場合は、
売却価格の5%相当額を取得費として計算することがあります。
そして、3000万円控除と住宅ローン控除は、
単純に両方使えるわけではありません。
ここは試験でも実務でも注意です。
おわりに
譲渡所得税は、
家を売るときに一番高い税金になることがあります。
だからこそ、
売るときに困らない準備が大事です。
短期か長期か。
控除が使えるか。
取得費を証明できるか。
そして何より、
契約書を残しているか。
何度も言いますが、
ここが本当に大事で切実です。
不動産は、買ったときの書類が、
売るときに自分を助けてくれることがありますよ。
今日もお疲れ様でした😊
このnoteはシリーズ「宅建相談 by 末次拓人」の38話です。
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