5/28鍋島せり議員質疑:福島の教訓を胸に、次世代革新炉へ。復興庁の機能維持と原子力人材育成を問う
2026.5.28 国民民主鍋島せり議員 震災復興・原子力特別委員会 全文文字起こし
▼本記事は下記動画のうち、鍋島せり議員の質問部分について文字起こしをしたものです。
第2期復興・創生期間の進捗評価と第3期における残された諸課題の解決について
鍋島せり議員:
国民民主党 鍋島せりです。質疑の機会をいただきまして、ありがとうございます。本日は、復興の施策のあり方、また原発の行方について、この2点についてお伺いをいたします。よろしくお願いいたします。
まず、第2期復興・創生期間については、昨年度終了し第3期が始まっております。大臣からは、第3期復興・創生期間で何としても解決していくという強い意志で、決意で、総力を挙げて取り組んでまいると、所信を表明していただいているところではありますけれども、第2期復興・創生期間における進捗の評価、そして第3期においても残された諸課題について、どのように解決に向かわれていくのか、具体策をお伺いいたします。
牧野復興大臣:
まず、7年度までの第2期復興創生期間までに、地震津波の被災地域におきましては、ハードの整備は、概ね完了した一方で、被災者の心のケア等、中長期的な対応が必要な課題がまだ残っていると思っております。また、原子力災害の被災地域におきましては、復興の歩みは、着実に進んでまいりましたが、避難指示解除の時期の違いによって、復興の状況が地域ごと大きく異なっております。そしてこれまでに、およそ900世帯の方々が帰還の意向を示しておりまして、帰還を希望される方々が1日も早く帰還できるように、特定帰還居住区域の避難指示解除に向けた取り組みを進めていきたいと思っております。
地域の状況に応じてきめ細やかな対応をしながら、帰還移住の促進、生活環境の整備、そして産業なりわいの再生などの様々な課題について、第3期復興創生期間で何としても解決していきたいという風に思っております。
鍋島せり議員:
ありがとうございます。今、大臣のお言葉にもありましたように、例えば避難指示解除についても自治体や地域によってタイミングは様々でありますので、現状、地域によって状況は異なっております。そういった中で、何を以て復興と呼ぶのかと定義するのかということは、一概に示すことは非常に難しいですし、これも定量的にまた示すことも、非常に困難であると思います。
とは言え、復興ということをどういった状況を示していくのか、目指していくのか、こういったことはしっかりと地域の住民の皆様、そして自治体の皆様とも丁寧なコミュニケーションを行っていただいて、意識を一にして施策を進めていただきたいと思いますし、先ほどご答弁いただいた課題解決に向けても、引き続き取り組んでいただきたいという風に思います。お願いいたします。
復興庁の役割・総合調整機能の今後の維持について
鍋島せり議員:
それでは、次の質問に移ります。復興庁は被災地に寄り添う司令塔として設置をされておりますが、第3期復興・創生期間が終了した後に、復興庁の機能をどのように維持していくのか、このことを懸念しております。先日、参議院の本会議でも少し言及がございましたけれども、単に組織を維持していくのかということだけではなくて、被災自治体が引き続き国に相談できる窓口ですとか、予算の調整機能、あるいは省庁を超えたところのその調整機能、こういった機能をどのように維持していくのかということが非常に重要だと思うんですけれども、そういった機能維持についてはどのようにお考えなのかをお伺いします。
牧野復興大臣:
お答えをさせていただきます。
これまでの答弁と重複する部分がございますが、これから第3期復興創生期間を、の中で、先ほど述べたような取り組みをしていくわけですが、その第3期復興創生期間の終了後、復興庁の機能をどうするかということでございます。多くの自治体から各省庁にまたがる要望が一度に寄せられたために、復興庁が創設された経緯もございます。そこでこれまで復興庁では、ワンストップの窓口を設けて、そして各省庁にまたがる予算を含む総合調整機能を発揮させていただいたところでございます。
ですんで、この後の第3期復興創生期間5年間でございますが、終了後における復興庁の機能をどのように残していくかということについては、組織体制のあり方に関連することであって、今の段階でどういう形で継続していくかっていうのは、なかなか言及することは困難であります。しかしながら、今、復興庁が果たしている役割、また機能というのは、これは先ほど申し上げましたけども、引き続き必要であることは間違いないという風に思っております。ですので今後は、今後というか先ほど申し上げましたが、とにかく、第3期復興創生期間に全力を挙げて様々な課題を解決していくっていう覚悟でございますが、その過程の中で、今後の組織のあり方についても、やがては議論が出てくるかと思いますが、今の段階では全くそういう議論がございませんので、第3期復興期間に向けての中で最善を尽くしていくということで、コメントをさせていただきたいという風に思います。
鍋島せり議員:
防災庁設置法案の中にも、防災庁の任務として、災害、復旧および災害からの復興と、記載をされております。今なかなか今後についての言及は難しいという風なご答弁ありましたけれども、いかなる体制になったとしても、しっかりと機能が維持され役割が担われていくような形で進んでいくように、私としてもしっかりと、流れを注視してまいりたいと思います。
福島第一原発事故の教訓の今後の原子力政策への反映について
鍋島せり議員:
それでは、次のテーマに移りますが、福島第一原子力発電所での事故は深く歴史に刻まれる事案であり、今後の原子力政策を考えるにあたっても、福島の教訓が現在の原子力政策にどのように反映されているのかというのを確認をする必要がございます。政府として、福島から得た教訓を今後の原子力政策にどのように組み込んでいかれるのか、伺います。
山田政策統括調整官:
お答えいたします。東京電力福島第一原子力発電所事故の経験、反省と教訓を肝に銘じて、原子力政策を進めてしていくことが、エネルギー政策の原点でございます。事故の反省と教訓を踏まえ、規制と推進を分離するため、原子力規制委員会を設立し、安全対策を強化した、新規制基準を策定したものでございます。原子力の利用にあたっては、安全性野の確保と地域のご理解が大前提でございます。高い独立性を有する原子力規制委員会の判断を尊重することとし、同委員会が、新規制基準に適合すると認めた場合にのみ、地域のご理解を得ながら、再稼働を進めていくということとしてございます。
各種革新炉の研究開発の段階と今後の方向性について
鍋島せり議員:
ありがとうございます。今お伺いした方針のうえで、他方で各地において今、革新炉の開発、建設が行われているものと伺っております。先ほど来、委員からもご質問がありましたけれども、経産省のホームページを拝見しておりましても、革新軽水炉、小型モジュール、SMRですね、高速炉、そして高温ガス炉、核融合炉などが大きく分けて示されております。こうした革新炉についてそれぞれどういった研究の段階にあり、また今後の方向性についてお伺いをいたします。
山田政策統括調整官:
お答えいたします。原子力はエネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い電源として重要でございます。2040年、そして、それ以降に必要となる脱炭素電源を確保するため、次世代革新炉の開発、設置に取り組んでいく方針でございます。
ご指摘ございましたが、次世代革新炉のうち、革新軽水炉につきましては、技術面では社会実装の段階まで至っておりまして、事業者による規制当局との対話など、実用化に向けた取り組みを進めているところでございます。
SMRにつきましては、日本企業の輸出機会の拡大や、関連する我が国、国内の原子力産業の基盤強化に向けて、カナダなど海外で先行するプロジェクトに参画する日本企業の設計開発を支援するとともに、国内事業者のニーズや炉型の特徴を踏まえながら、国内プロジェクトの創出に向けた取り組みを進めてまいります。高速炉、高温ガス炉につきましては、実用化の1段階前である実証炉の実現に向けて技術開発を進めております。また、フュージョンエネルギーにつきましては、世界に先駆けた2030年代の発電実証を目指し、官民の研究開発力の強化に取り組んでございます。このように次世代革新炉それぞれの炉型の特徴や開発の段階に応じて、スピード感を持って実用化に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
原子力分野を支える持続的な人材の育成と確保について
鍋島せり議員:
ありがとうございます。今、技術によって今状況としては様々あるということなんですけども、やはり重要なのが人材の育成と確保でございます。国内で期待され投資が進み民間企業の取り組みも活発な分野におきましては、やはり若い世代も、期待をし挑戦したいという方も多いというところで、逆も然りな状況かと思いますけれども、廃炉ですとか安全な運転も含めて、この人材の育成・確保が、非常に重要なんですが、この人材の確保に関しましては政府としてどのような計画で進めていかれるのかを参考人の方に伺います。
山田政策統括調整官:
お答えいたします。安全性の確保や地域の理解を前提に、原子力を長期的に利用していくためには、原子力を支える人材を持続的に育成していくことが重要でございます。経済産業省として、昨年9月に産学官の関係者が一堂に会する、原子力人材育成・強化に係わる協議会を設立し、今後の方向性について議論を重ねてきております。
本年3月に議論を取りまとめまして、いくつかございますが、研修施設拡充等による技能の承継・進化、また、研究設備の高度化等の教育研究基盤の強化、またその広報等を通じた将来世代の呼び込み、産学官横断的な司令塔機能の創出などの、今後の方針を決定したところでございます。この方針をもとに具体的な取り組みについて、原子力人材の育成確保に向けて、産学官連携でしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
鍋島せり議員:
ありがとうございます。産学官で、連携で取り組んでいただけるということですが、省庁横断することでもございますので、しっかりと必要な場面、所管省庁がリーダーシップを取って進めていただきたいと思います。お願いいたします。
我が国が持つ原子力分野の技術力やノウハウの位置づけ、および産業・人材基盤の維持強化について
鍋島せり議員:
それでは、最後の質問になります。日本は、原子力の技術開発、また保守、運転、廃炉などに関してノウハウをこれまで蓄積をしております。一方で、人材の高齢化、また先ほど質問したように若手の人材不足によって、この技術継承や産業基盤が過渡期を今迎えております。
政府は今後のエネルギーの安定供給や脱炭素化、国際展開に向けたチャンスの観点から、日本が持つこの原子力分野の技術力、そしてノウハウをどのように位置づけているのか大臣に伺います。
山田経済産業副大臣:
お答え申し上げます。まず、原子力発電についての認識でございますけれど、低いエネルギー自給率や火力発電への高い依存といった課題を克服するためには、エネルギー安全保障に寄与し、脱炭素効果の高い原子力を最大限活用することが不可欠であると考えております。ただし、原子力への、原子力の活用に際しては、安全性の確保と地域のご理解が大前提です。
その上で、我が国の原子力は、原子力圧力容器から小さなバルブに至るまで高いレベルの技術、人材、産業基盤に支えられてまいりました。次世代革新炉の開発、設置をはじめ、原子力を最大限活用する上では、こうした産業、人材基盤の維持強化は喫緊の課題と認識しております。
そうした中で、震災以降、長きにわたる建設機会の喪失でこうした基盤が脅かされつつあるというところは、委員のご認識と一致するところでございます。政府といたしましては、産業、人材基盤の維持強化に向けて、原子力サプライヤーに対する設備投資や、技術開発への支援などの供給途絶対策、市場拡大が見込まれる海外プロジェクトへの参画支援、原子力人材を戦略的に育成するための司令塔機能強化に向けた検討などに引き続き取り組んでまいります。以上です。
鍋島せり議員:
はい、ありがとうございます。地域の理解、そして、もちろん安心安全な運用ということを大前提といたしまして、引き続きの安定供給、技術開発をよろしくお願いいたします。以上で質問終わります。ありがとうございました。
鍋島せり(鍋島 勢理)議員紹介
エネルギー・デジタルの知見で故郷を拓く実力派
衆議院議員(広島4区・比例中国)の鍋島せり議員は、ロンドン大学でエネルギー政策を学び、東京電力での勤務経験も持つ、エネルギー分野の若き専門家です。2023年に地元・東広島市の市議会議員として政治キャリアをスタートさせ、2026年2月の衆議院議員選挙で初当選を果たしました。
最大の武器は「専門性」と「現場感覚」の融合です。市議以前には教育委員会で「GIGAスクール構想」の推進に携わり、教育DXの最前線を支えた実績もあります。エネルギーの安定供給と、デジタル技術を活かした地域課題の解決は、彼女の政治活動の大きな柱となっています。
また、実家が美容室という環境で育ち、地元への強い愛着を持つ彼女は、フットワークの軽さと徹底した地域密着の姿勢を大切にしています。「対決より解決」を掲げる国民民主党において、専門的な知見と生活者目線の両輪で、次世代のための国づくりをリードする期待の議員です。
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