マーガリンとバターの消費に地域差はあるのか、本気で調べてみた
マーガリンとバター。
よく似たもの同士ですよね。
家庭において、マーガリンをよく使えばバターは使わない、
逆に、バターをよく使えば、マーガリンを使わない…のではないか???
疑問に思ったら調べてみましょー♪
ってことで、本格的に調査資料を作ってみました。
どうぞ、お付き合いくださいませ😊
1. マーガリン・バターってそもそもなに?
まずは、マーガリンとバター、それぞれの定義を国の定義を引っ張ってきますね。
マーガリン
食用油脂(乳脂肪を含まないもの又は乳脂肪を主原料としないものに限る)に水等を加えて乳化した後、急冷練り合わせをし、又は急冷練り合わせをしないでつくられた可塑性のもの又は流動性状のものであって、油脂含有率(※)が80%以上のもの。
※油脂含有率・・・食用油脂の製品に占める重量の割合。
バター
生乳、牛乳、特別牛乳又は生水牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの
<成分規格>
乳脂肪分 80.0%以上 水分 17.0%以下 大腸菌群 陰性
あー、むずかしいですね。。。
簡単に言うと、原材料が違います。
マーガリンは、食用油脂が全体の80%以上、かつ加工品、
バターは、乳脂肪分が全体の80.0%以上、かつ、乳製品です。
2. 日本におけるマーガリン・バターの歴史
マーガリンが誕生したのは1869年(日本では明治2年)、フランスのナポレオン3世の時、バターの代替として考案されました。
窪田順生によると、日本にやってきたのは1890年だそう。
考案時と同じく、バターの代用品として、当初は「人造バター」と呼ばれていました。
1952年に、マーガリン業界は「人造バター」という名称をなくし、マーガリンの普及に力を注ぎました。
一方、バターが日本で製造され始めたのも明治時代から、とのこと。
一般社団法人Jミルクによると、「本格的な製造は1885年、東京麹町の北辰舎がクリーム分離機と回転チャーンを導入して製造してから」と記載しています。
つまり、明治時代はバターとバター代用品という位置づけでしたが、
令和の現在ではバターとマーガリン、並行関係にあると言えそうです。
3. いざ調査!マーガリンとバターの消費に地域差はあるのか!?
政府(総務省統計局)は毎月、家計調査というものを発表しています。
今回は、2024年7月時点で最新の年間データ、すなわち2022年の県庁所在地別のマーガリンとバター、それぞれの購入金額と消費量を使うことにします。
閲覧した資料は、マーガリンがこちらの項目の中の「マーガリン」で、バターがこちらの項目の中の「バター」です。
家計といっても、2人以上の世帯を対象としています。(=1人暮らしは対象外)
47都道府県の県庁所在地の中から、マーガリンとバター、それぞれの購入金額と消費量の上位7都市と下位7都市をピックアップして何か特徴はないか、調べてみます。
4. 調査結果!見ていきましょう!
調査結果は次のようになっています。
(同率の値があるため、一部8都市になっています。)
まずは、マーガリンから!
2022年 マーガリンの購入金額上位7都市
1. 大阪府大阪市 847円
2. 島根県松江市 784円
3. 兵庫県神戸市 771円
4. 長崎県長崎市 765円
5. 岡山県岡山市 764円
6. 滋賀県大津市 756円
6. 奈良県奈良市 756円
2022年 マーガリンの購入金額下位7都市
1. 埼玉県さいたま市 437円
2. 熊本県熊本市 438円
3. 北海道札幌市 439円
4. 山形県山形市 453円
5. 宮崎県宮崎市 469円
6. 沖縄県那覇市 481円
7. 宮城県仙台市 485円
7. 福島県福島市 485円

2022年 マーガリンの購入量上位7都市
1. 大阪府大阪市 1,063円
2. 岡山県岡山市 1,058円
3. 滋賀県大津市 999円
4. 島根県松江市 998円
5. 熊本県熊本市 986円
6. 奈良県奈良市 967円
7. 和歌山県和歌山市 952円
2022年 マーガリンの購入量下位7都市
1. 北海道札幌市 464円
2. 山形県山形市 478円
3. 宮城県仙台市 518円
4. 秋田県秋田市 530円
5. 福島県福島市 532円
6. 沖縄県那覇市 576円
7. 宮崎県宮崎市 596円

続いて、バターです。
2022年 バターの購入金額上位7都市
1. 京都府京都市 1,692円
2. 静岡県静岡市 1,674円
3. 北海道札幌市 1,656円
4. 千葉県千葉市 1,642円
5. 埼玉県さいたま市 1,566円
6. 東京都東京区部 1,542円
7. 山口県山口市 1,512円
2022年 バターの購入金額下位7都市
1. 秋田県秋田市 878円
2. 高知県高知市 896円
3. 沖縄県那覇市 898円
4. 香川県高松市 929円
5. 青森県青森市 931円
6. 宮崎県宮崎市 954円
7. 鹿児島県鹿児島市 960円

2022年 バターの購入量上位7都市
1. 北海道札幌市 881円
2. 静岡県静岡市 850円
3. 埼玉県さいたま市 796円
4. 京都府京都市 788円
5. 神奈川県横浜市 753円
6. 千葉県千葉市 751円
7. 石川県金沢市 733円
7. 愛知県名古屋市 733円
2022年 バターの購入量下位7都市
1. 愛媛県松山市 403円
2. 沖縄県那覇市 411円
3. 高知県高知市 412円
4. 秋田県秋田市 413円
5. 青森県青森市 422円
6. 香川県高松市 441円
7. 佐賀県佐賀市 446円

5. 分析開始!分布図からいえること
図1~4を見て、みなさんはどのような感想を持たれたでしょうか?
たななこんぶの発見を箇条書きにしていきます。。
①マーガリンは西日本(近畿、中国地方)で多く、バターは東日本(南関東地方)で多い。
②マーガリンが近畿地方で多いにもかかわらず、京都だけバターを多く消費している…!!
→なぜだ???
③北海道、埼玉は、バターを多く消費し、マーガリンは使わない。
→地産地消している(北海道)!?
④秋田、沖縄と宮崎は、マーガリンもバターも消費しない。
→米食文化(あきたこまち)、麺類(沖縄そば)の文化でもあるのだろうか???
⑤四国では、マーガリンは使用しない傾向にある。
→近畿ではマーガリンが多いにもかかわらず。本州と離れているだけでこんなにも違いがあるのか!?
⑥南東北ではマーガリンを消費せず、北東北ではバターを消費しない。
→「東北地方」とひとくくりにはできない部分がありそう。。
<ちなみに。。>
マーガリンもバターも生産している、雪印メグミルク株式会社の工場の所在地(マーガリンかバターかは不明)
・北海道・・・7工場
・関東地方・・・4工場(茨城・千葉・埼玉・神奈川)
・中部地方・・・1工場(名古屋)
・近畿地方・・・3工場(京都×2・兵庫)
・九州地方・・・1工場(福岡)
<ちなみに。。>から言いたいこと
・工場の近さが、消費の多さにつながっているのではないのだろうか、
という疑問
→バターを多く消費している北海道と京都はもしかしたらそうかもしれない。
→工場がない東北地方・四国地方が消費量少ないのも、もしかしたら言えるかもしれない。
※これ以上のことは直接問い合わせないとわからない。
6. 最後に。これ、文化地理学です。
論文ではないので、この程度に収めておきたいと思います。。
ちなみに、これ、論文にしようとするならば、どの学問分野か、わかりますでしょうか?
正解は、文系、人文科学の人文地理学(文化地理学)です。
たななこんぶ、大学時代、何を勉強していたかというと、
実はこの人文地理学でした(笑)
人文地理学の面白さを知ってもらいたく、その模擬体験的なことを通して、
「大学の地理って中学・高校とは別世界なんだよ~」をお話したかったのです。
(久しぶりに自分が文化地理学に浸りたかったのもあります(笑))
ただ暗記する地理とは違い、「大学の地理学」は、身近な疑問から出発し、
それを可視化することで何か気づくことはないか、
その発見を裏付ける要因や環境は何だろうか???
そういう作業をします。
今回は、可視化して発見するところまでを中心に書きました。
では、なぜそのようになっているのか、より詳しく探究していくと
さらにおもしろい。。。
伝わりますでしょうか???
みなさんのお住まいの地域では、マーガリンとバター、どちらを多く使いますか??
また、帰省先や出張先で出会ったエピソードを加えたら、何か新しい気づきがあるかもしれません。
私の発見からの疑問を解消するヒントをお持ちの方がいらっしゃいましたら、
ぜひ、コメントお願いします…!!
その他、ご質問等、お気軽にコメント・スキ、してくださいね😊
励みになっています♡
たななこんぶ
