「ひだまりカフェ」にはルールが無い話
NPO法人ルネスかごしまとして、毎週土日の10時から13時半にかごしま市民福祉プラザというところで「ひだまりカフェ」というものをやっています。無料でお茶やお菓子を用意していることもあり、毎回15~20人くらいの方がいらっしゃいます。コロナの影響でしばらくオンラインでやっていて、2020年5月23日から再開するので、どうなるかはわからない部分もあるのですが。
「ひだまりカフェ」にはルールが無い
「なにをやっているところなんですか」という質問を受けることもよくあって、平たく言うと「居場所作り」なのですが、さしあたって「何か」をやっているわけでもないので、返答に困ったりします。「居場所」ってあちこちで長いこと作られてきたというか、おそらくは1980年代くらいからの核家族化とか、地域社会のコミュニティーの存続が難しくなったあたりから、いろんな試作というか試行錯誤が行われてきたと思うのですが、「ひだまりカフェ」の特徴として言えることとしては「ルールが無い」というものがあります。一応、公共の場所を使っているので「自傷他害のおそれがある行為は控えていただく」ということだけはお伝えしているのですが、それも同じ場所を使う他の団体や人への配慮という面が大きく、例えば「他害」といっても、人は生きているだけで誰かに迷惑をかけたりするものなので、いちいち全部に目くじらを立てたりすることもありません。
いつ来てもいいし、いつ帰ってもいい
「10時から13時半」と書いてありますが、最初からいる必要も、最後までいる必要もなく、いつ来ていつ帰ってもいいのです。これは、どちらかというと、行くハードルを下げる仕組み。決められた時間にいなきゃいけない、というのは、私もしんどい。自分がしんどいことを人に強いるのは間違っていると思うので。
基本的には「何をしてもいい」空間
ということで、実際には、お話をする人がいたり、ただお茶を飲む人がいたり、持ってきた携帯ゲームで遊ぶ人もいるし、置いてあるゲームで誰かと遊ぶ人がいたり、勉強する人もいれば、お昼を食べる人もいる。それぞれの人に、それぞれで好きなことをしてほしいから、全体で何かをやりましょう、ということにはなかなかならない。全体としての目的を持たない。
でも、1人じゃない
でも、1人じゃない。だから、なにかをしている時や、なにかをした後に、誰かと話したい、そういう時には誰かがいる、そして話を聴いてくれる。だからこそ安心して、自分の好きなこと、やりたいことをすることができる、のではないかと思っているわけです。
かといって、本当に何でもしていいわけではない(かもしれない)
ルールがあるというのは、窮屈に見えて、反面、楽なこともある。ルールが決まっていれば、それに従えばいい。でも、そうじゃない。だから、自分で考える(ようになるかもしれない)。お茶とお菓子が用意してあるので、最初はスタッフがいれてくれる。でも、いつまでもお客さんというわけでもない。私もスタッフも、自分のお茶は率先して自分でいれる。その姿を見て、自分で飲むものは自分でいれるということを考えてくれるようになるかもしれない。でも、それを指示したりもしない。「自分のお茶は自分でいれる」というルールも無い。だから、自分のペースで「できる人は自分で、自分でできない人のお茶は、たとえば、私がいれよう」と思ってくれるようになるかもしれない。
可能性を消さない。そのために、ルールが無い。
ルールとして決められているから、ではなく、自分の頭で考える。その余地を残す。今は難しいかもしれない。それでも、いつかはできるようになるかもしれない。その可能性を信じること。だから、ひだまりカフェにはルールが無いのです。
いいなと思ったら応援しよう!
お読みくださりありがとうございます。
いただいたサポートは、NPO法人ルネスかごしまが行う「生活困窮家庭・ひとり親家庭支援」に全額使わせていただきます。