和訳 『Depth of My Ego(私のエゴの内奥)』
スコットランドでシンガー・ソング・ライターとして活動すると共に、ラジカルな政治運動をも展開したMatt McGinnによる『Depth of My Ego』は、アナルコ・エゴイズムの祖とされる、マックス・シュティルナーの哲学に強くインスパイアされた曲です。
歌詞
『Depth of my Ego(私のエゴの内奥)』
[Chorus]
Deep in my heart and deep in my mind, deep in the depth of my ego
Deep in my breast, lies a treasure chest, a world that only I can know
心の奥深く そして精神の奥深く 私のエゴの内奥の奥深く
胸の奥深く 宝箱が眠っている 私だけが知っている世界
[Verse 1]
You may criticize me, try to analyze me, put me in your little pigeon hole
I'll still hold the key to place where I am free a world that only I control
君は私を批判してもいい 分析しようとしてもいい 小さな分類箱に押し込んでもいい
それでも鍵は私が握る 自由な場所への鍵を 私だけが支配する世界への鍵を
[Chorus]
Deep in my heart and deep in my mind, deep in the depth of my ego
Deep in my breast, lies a treasure chest, a world that only I can know
心の奥深く そして精神の奥深く 私のエゴの内奥の奥深く
胸の奥深く 宝箱が眠っている 私だけが知っている世界
[Verse 2]
I can love you dearly I can love you true
I can love you long and love you well
But I must have my own song only I can sing
My own tale that only I can tell
君を深く愛せる 真実の愛を捧げられる
長く深く愛し続けられる
でも私だけの歌が必要だ私だけが歌える
私だけが語れる物語を
[Chorus]
Deep in my heart and deep in my mind, deep in the depth of my ego
Deep in my breast, lies a treasure chest, a world that only I can know
心の奥深く そして精神の奥深く 私のエゴの内奥の奥深く
胸の奥深く 宝箱が眠っている 私だけが知っている世界
[Verse 2]
Place me in your prison, put me in your cell
Lock me up and throw away the key
I will up and wander one and fancy tree
In this big world that's inside me
私を牢獄に閉じ込めよ 独房に放り込め
鍵をかけて鍵を捨て去れ
私は立ち上がり 思い巡らす 一本の幻想の木
この私の中にある広大な世界の中で
[Chorus]
Deep in my heart and deep in my mind, deep in the depth of my ego
Deep in my breast, lies a treasure chest, a world that only I can know
Deep in my heart and deep in my mind, deep in the depth of my ego
Deep in my breast, lies a treasure chest, a world that only I can know
心の奥深く そして精神の奥深く 私のエゴの内奥の奥深く
胸の奥深く 宝箱が眠っている 私だけが知っている世界
心の奥深く そして精神の奥深く 私のエゴの内奥の奥深く
胸の奥深く 宝箱が眠っている 私だけが知っている世界
邦訳:谷口左千夫
「Deep in my heart〜」からなる節が連続していますね。誰しも心の奥底に宝箱(=私だけが支配する世界)が眠っているのだと主張されます。
宝箱はEigenheit(自己性)のメタファーで、その中身はInteresse(関心)といったところでしょうか。
そして自らがいかに分類(=他者に占有)されようとも、そこから抜け出すための「私だけが支配する世界への鍵」は、「自らが握っている」のだといいます。
人を愛すことは肯定されていますが、それ以前に「私だけの歌(=一切は利己的であり、愛もその例外ではない)」が必要なのだといいます。
最後に「独房」に閉じ込められようとも、「一本の幻想の木」を「思い巡らす」とされており、創造的虚無の基エゴイスティックに生きる様が伺えます。
総じてこの曲は、シュティルナーの「唯一者」の概念を連想させる曲だと云えるでしょう。
いいなと思ったら応援しよう!
私は現在、ある書籍の復刻版(改訂版)を制作している。目下のタイトルはまだ秘密にしておくが、とある黙殺されし哲学者の主著、とでも云っておこう。これをいずれ自己出版し、手にとって読める形にしたいと考えている。いただいたチップはその費用に当てるかもしれないし、当てないかもしれない。