【実録】📝ALS利用者さんの「一口」への挑戦が、中止になりました
みなさんこんにちは!単身赴任ヘルパー・ジークです!いつも読んでいただき、ありがとうございます☺️
ALSの利用者さんと一緒に「口から食べる」ことに挑戦してきた記録を、これまで何度かお伝えしてきました。
アイス棒、ペロペロキャンディー、そしてカップアイスへ。少しずつ前に進んできた挑戦が、先日止まりました。
先日、現場のグループラインに1通の通知が入ったんです。利用者さん本人からの連絡でした。
「おせわになっております。アイスクリームはあもれ閉塞のげいいんらしいので、今後アイスクリーム、飴中止させていただきます。よろしくお願いします。」
まだ一度しかチャレンジしていないはずなのに、その日で中止。今まで続けていたキャンディまでダメになってしまいました。正直、急なことでびっくりしています。今回は、その挑戦が止まってしまった日のことについてお話しさせてください。
💡 突然届いた「中止」の通知
現場のグループラインに通知が来たとき、僕は思わず画面を二度見してしまいました。
「今後アイスクリーム、飴中止させていただきます」
利用者さん本人からの言葉。アイスクリームに挑戦したのは、まだたったの一回だけだったのに、その一回で中止が決まってしまいました。しかも、これまでずっと楽しんでいた飴まで一緒に。何があったんやろう。
どうしてダメになったのか、頭の中にはいろんな疑問が浮かびましたが、何よりその「決断」が下されたスピードに、ただただ驚くばかりでした。
💡 現場を支える「アモレ」という存在
ここで少し、今回の中止に深く関わっている「アモレ」についてお話しします。この利用者さんは「アモレ」という持続型吸引器を使用しています。
気管切開をしている場合、気道を確保するために管の周りに小さな袋(カフ)が膨らんでいます。その袋の上に唾液や痰がたまりやすく、24時間弱い圧で吸い続けてくれ機械です。
ALSのように飲み込む力が弱くなると、自分の唾液でむせたり、誤嚥性肺炎を起こすリスクが高くなります。アモレはそれを防ぐための、痰が特に多い当事者の方にとっては欠かせない相棒です。ただ、吸引する管が細いため、固形物や粘り気のあるものが混ざるとすぐに詰まってしまいます。
💡 スタッフからの報告で繋がった事実
利用者さんからのLINEのあと、ご本人やご家族を省いたヘルパーのみのグループラインに、別のスタッフから詳しい報告が入りました。そこには、午前中に起きた出来事が淡々と記されていました。
アイスクリームを摂取した後の嚥下トラブル、そしてアモレの閉塞。スタッフが必死に吸引や通水で対応し、診療所へ連絡したこと。その間もバイタルに異常はなかったけれど、開通までに時間がかかったこと。医師から、「アイスクリームの摂取が原因」と言われ、摂取量について指摘があったと。そして利用者さんは、それが不服だったと。
僕がLINEで受け取った「中止」という言葉の裏側には、現場でこのようなことがあり、先生からの厳しい指摘、そして何より、納得がいかない利用者さん本人の葛藤があったこと。それら全てが、この報告でようやく繋がりました。
💡 画面を眺めながら感じたこと
報告を読んだあと、僕はしばらくの間、スマホの画面を見つめたまま呆然としました。
現場で対応にあたったスタッフが、詰まってしまった管をなんとか通そうと必死に動いていた様子が目に浮かびます。その切羽詰まった状況と、ようやく管が通ったあとの重苦しい空気。
僕がこれまで「美味しい」を共有できて嬉しいと感じていた裏側で、現実はこんなにシビアに動いていたんだと、改めて突きつけられた気がしました。
何より、大好きなアイスクリームだけでなく、楽しみだった飴まで「中止」という決断を下さなければならなかった利用者さん。その連絡を自ら送るしかなかった時の気持ちを想像すると、なんとも言えない重い感覚が残りました。
💡 苦笑いに込められたもの
次の出勤の時に、思わず聞いてしまいました。「アイスの件……〇〇さん(利用者さん)が中止を決断されたんですか?」すると、苦笑いでうなずかれました。その苦笑いの意味を、僕はしばらく考えていました。
医師から完全に禁止されたわけではないけれど、ご自身で中止を決めたそうです。後味悪い終わり方になりましたが、中止を決断されたご本人が一番無念だと思います。
あの苦笑いは、諦めだったのか、それとも別の何かだったのか。
今回このような結果になってしまいましたが、この件に関しては、いろいろと僕も思うことはあります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
