M-1ワイルドカード枠を全部見て自分は「陰の笑い」が好きなんだと理解した
M-1グランプリ2025準々決勝敗退者(ワイルドカード投票)の動画が公開されたので頑張って全部見ました。なんか最近のお笑いファンは当たり前みたいにそういうことしてる(なんなら1回戦とかからやってる)けど、めっちゃレベル高い準々レベルでも全部見るのは結構しんどかった。なので多分僕はあくまで“好きなお笑い”のファンであって全てのお笑いのファンではないんだな、と思った。
まあでもそういうのって音楽とか映画とかにも言えて、年1のこういう機会くらいは普段食べないタイプのものも摂取しておくとコンテンツの栄養バランスが整うのでよい。新しい発見もたくさんあって楽しかった。
先日の雑談で話してて気付いたんだけど、自分は「陰のお笑い」が好きで「陽のお笑い」が苦手なんだなということをはっきり自覚できた。自分は救済を求めてお笑いを見ており、ネタの奥に人間を見ている。全部じゃないけどそういう傾向があるなという発見があってよかったです。
以下、気になったコンビなどまとめ。動画消えたとき用に多少ネタのネタバレも添えてます。
滝音
ワイルドカード決定(2021年以来2回目)。個人的にも滝音はもっと評価されるべきコンビ筆頭だと思うので、順当というかむしろ落ちたことが過小評価なのではという気がしてしまう。以前よりシンプルにボケとツッコミの強さで勝負するというか、「アルティメットアハ体験」みたいなベイビーワードは控えめにして伏線回収的に利用しているあたりに変化を感じた。あれだけ強い武器があるのに決勝行く前に新しいスタイルを模索させられてるのは、ちょっとかわいそうだなという気もする。応援してます。
ラパルフェ
昨年ニューヨークの過去ネタをカバーする異色のネタで話題を呼び、今年の準々決勝で大トリに抜擢されてしまったかわいそうなコンビ。運命を仕組まれた子どもたちすぎる。正直、あの手の反則ノリって期待されてやるようになったらキツイと思うので今年見てらんないかも、と思ったのだけど見事に期待された役割を全うしていてすげえと思った(2回戦落ちが話題になった男性ブランコのカバー+自分たちのトリいじり)。見事な準々決勝2連覇。ここまで普通のネタで勝ち上がってからこれをやるの派手にえらい。動画のいいね数だとダントツ1位だというのも見たけど、ワイルドカードにならなかったのはお笑いファンの良心か検閲が入ったのか。もし選ばれていても準決勝のオープニングアクトとして最高のコンビだったと思う。
十九人
去年から注目してるコンビ。自主ラジオとかもちょこちょこ聞いてた。ゆッちゃんwが必死に生きている姿を松永君が全力で応援する世界観。今回はゆッちゃんwが自力で地球が丸いことに気付くネタ。ぺこぱ以降の「否定しないツッコミ」の中でも特に気に入っていて、僕の中では「泣けるお笑い」の枠に入っている。今の時代にも合っていてスーパー売れそうだなと思ってます。
パンプキンポテトフライ
ご存じ年内に解散して再結成して普通にM-1出てきたパンポテ。今年は解散記念本のインタビューをさせてもらうなど個人的にもお世話になりました。相変わらず「ラブホ行って騎乗位やってかっこよくタバコを吸う」というテレビ向けコンプラフル無視のネタで落ちてますが、尖りとかじゃなくてマジでこのネタでウケたら準決勝行けると思ってやってることを我々は知っている。実際ウケてた。谷さんのツッコミはもちろんのこと、ネタにおけるカムバックさんは指折りの憑依系芸人だと思うので、なんとか俳優とかの仕事やってほしいと思ってます。僕はパンポテに投票しました。
ピ夜
みんな、ピ夜を見てくれ。俺はピ夜をどう評価していいかわからないからだ。男女が謎のスローなテンポでイチャつくことでニヤつかせる笑い、というすごいことをやってるアマチュアコンビ。お笑いの革命かもしれないし破壊かもしれない。俺はピ夜が怖い。俺の感性がピ夜にあっさり飲み込まれてしまいそうなことが。
観音日和
ガチお坊さん2人のコンビ。南無すぎて袈裟。「真言宗のお坊さんが天台宗のお経をカバーしてますよ」とか「パパ、まだ仏じゃないじゃん」とかいうツッコミ、どれくらいの人に伝わるんだろうか。僕は大学でちょっと仏教かじってたのもあり新鮮に笑いました。言われてみれば仏教ってネタの宝庫なので、発明次第でめちゃくちゃ化けそうな感じがした。すゑひろがりずの仏教版みたいな感じでYouTubeがハネる未来に期待してます。
コーツ
去年もめっちゃ面白かったコーツ。セーラー服おじさんがパンチラを見せたくてゴミを拾うことで世界がきれいになる、というトンデモ理論のネタ。非常にロジカルで社会派な笑いをやるあたりがすごい好み。僕はコーツみたいになりたい。
ロボドカーン
怪奇のアキト抜き。僕はなんだかんだサツマカワの笑いが好きらしく、毎年のユニットとか「またやってんなー」と思いつつ見るとつい笑ってしまう。ロボドカーンでのツッコミも普通に漫才として新しいことやってていいなと思った。もっとウケてもいい気がしたけどお笑いファンがもう怪奇に慣れすぎてるのかもしれない。
インテイク
去年も面白かったインテイク。「しょうもないマナーを語るやつ」を理論で詰めたあとに感情で追い打ちかけてボロクソ言うネタ。みんなが言いたくて言えない絶妙なラインを選んでる感じが時代にも合ってるし、爆発力もある。実際今年は「龍が出るくらいウケた(龍ウケ)」というワードまで生まれたらしい。龍でも落ちるM-1準々決勝、魔境すぎ。
龍ウケしたんじゃねぇのかよ https://t.co/42aY8AWzG4
— インテイク 鈴木龍平 (@Ryu_su_131) November 20, 2025
数年で確実に決勝来ると思います
マーメイド
ボケのテクニック。さんに雰囲気がありすぎるコンビ。相方の誕生日に「サニタリーボックス」をプレゼントするネタ。いわゆる生理用品のゴミ箱をあげるって言ってるのに相方がオシャレなもんだと勘違いしてるというネタなんだけど、僕も最初「サニタリーボックスってなんだっけ」ってなって理解に時間かかった。さすがに女性客にめちゃくちゃウケてた。こういうのが瞬時にわかる男性お笑いファンになりたい。
カシスオレンジ
沖縄コンビ。同窓会呼ばれてないことを相方に言っちゃうネタ。ツッコミの静かに淡々と傷ついている感じがなんかめっちゃよかった。去年のありんくりんも妙に好きだったし僕は沖縄のコンビにツボがあるのかもしれない。
チェリー大作戦
ここ数年の一押しコンビの一組。マグロ解体のネタ。毎年色んなパターンのいいネタ作ってるので準決勝くらいは行っていいと思うんだけど、なんでなんだろう。応援してます。
空前メテオ
駅のキオスクはどこまでがキオスクなのかというネタ。着眼点がよい。初めて知ったけどめっちゃ強いネタだと思った。ミルクボーイの「コーンフレーク」くらい普遍性ある題材なのでこれはきっといつか何かになる。
太鵬
お葬式のネタ。ボケとツッコミがシンプルに強いストロングスタイル。ツッコミがこざかしいタイプで好きでした。長ツッコミのときに「やることない時間ちゃうぞ」「ツッコミはがすな」みたいなの好き。
愛凛冴
むっちゃコワモテでむっちゃ声高くて謎に軽快なツッコミ。キャラがいい。キレたらちゃんと怖そうな感じもある。初めて認知しましたが面白かったです。
爆走マシン
車椅子芸人が「大縄跳びやりたい」とか無茶を言い出すネタ。笑っていいのかわからん、という空気をネタにしていて挑戦的。M-1の決勝行けない理由が「せり上がりで階段降りないといけないから」っていうのワロタ。ハンディキャップをお笑いにしようという気概、自分が膵無しになってから共感に近い思いも芽生えたのですごい応援したい。
一刻
タンクトップマッチョが小さく「えっ」と言ってか細い声でツッコミを入れるスタイル。どっかで無駄にマッチョであることが回収されるのかと思ったらそのまんま終わってワロタ。だんだんクセになってマネしたくなるツッコミ。ずっとキョトンとしてるのもいい。僕はこういう色々と隙が多くてちょっと変なやつ、好きになりがち。
特に心に残ったのはこのあたりです。去年から注目してる家族チャーハンやダンゴ虫たちもよかった。全ての漫才にリスペクトを。準決勝も楽しみです。
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— note (@note_PR) December 1, 2025
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