意外と簡単!? ウォーハンマーショップ目線で「無人レンタルスペース」という商売を考えてみた
最近、ちょっと気になる商売を身近なところで見つけた。
自分の店の2階で、撮影スタジオが営業している。
以前から存在は知っていたのだけれど、あるときふと、
「これ、簡単に応用できるビジネスモデルなんじゃないか?」
と思った。
そこから調べてみると、思っていた以上にシンプルなビジネスモデルだった。
そして、この仕組みは「撮影スタジオ」だけではなく、ウォーハンマーのようなミニチュアゲームのプレイスペース、ボドゲスペース提供などにも、かなり相性が良いのではないかと思った。
今回は、そのことについて考えてみたい。
きっかけは、2階の撮影スタジオ
2階へ上がるシャッターの横に鍵の入ったBOXが設置されている。
最初は「スマートロックなのかな?」と思った。
でも、よく見るとダイヤル式のキーボックスだった。
つまり、おそらく仕組みとしてはものすごくシンプルだ。
予約する。
↓
オンラインで決済する。
↓
利用者に入室方法を案内する。(ダイヤルナンバーを伝える)
↓
キーボックスから鍵を取り出す。
↓
利用者が自分でシャッターを開けて入室する。
↓
利用する。
↓
鍵を戻して退出する。
これなら、スタッフが現地にいなくても営業できる。
「無人店舗」というと、もっと高度な設備が必要なのかと思っていた。
でも実際には、予約システムとキーボックスがあれば、かなりの部分を無人化できる。
ひとつ成功店舗が作れれば、他店舗展開も容易い。
スペースマーケットというプラットホームの存在
さらに調べてみると、この撮影スタジオは「スペースマーケット」のようなレンタルスペースのプラットフォームを利用しているらしい。
これが非常に大きい。
普通なら、自分でレンタルスペースを始めようとすると、
ホームページを作る
予約システムを作る
決済システムを用意する
利用者と連絡する
集客する
利用規約を作る
といったことを考えなければならない。
ところが、レンタルスペースのプラットフォームを使えば、そのかなりの部分を外部に任せられる。
つまり、事業者側が用意するものは極端に言えば、
「魅力のあるスペース」
と
「利用者が自分で使える仕組み」
になる。
これは結構面白い。
「場所」を商品にする
ここで、このビジネスモデルの本質が見えてきた。
普通の商売では、商品を仕入れて販売する。
飲食店なら料理を提供する。
美容室ならサービスを提供する。
でもレンタルスペースは、
「場所そのもの」を時間単位で商品として販売する。
1時間○円。
3時間○円。
1日○円。
それだけだ。
そして、利用者が自分で使ってくれるなら、スタッフがサービスを提供する必要もない。
もちろん清掃や設備管理、防犯などの仕事は残る。
それでも、通常の店舗型ビジネスと比べれば、かなり省人化しやすい。
これ、ウォーハンマーと相性が良くないか?
ここで自分の本業を考えてみた。
自分はホビーショップをやっている。
そして、ウォーハンマーのようなミニチュアゲームには、
「遊ぶ場所が必要」
という問題がある。
家で遊べる人もいる。
でも、6×4フィートのテーブルを常設するのは大変だ。
テレインを置いたままにしておくのも難しい。
そこで、
「ミニチュアゲームを快適に遊べる場所」
そのものを貸し出したらどうだろう。
普通のレンタルスペースとは違う
例えば、何もない10坪の部屋を貸すだけなら、価格競争になりやすい。
でも、
6×4フィートのゲームテーブル
ゲーム用マット
テレイン
十分な照明
大きめの椅子
荷物置き
アーミーを広げるスペース
ダイスを振りやすい設備
撮影環境
まで用意されていたら、話が変わる。
売っているものは、
「部屋」ではない。
「ウォーハンマーを最高の環境で遊べる時間」
になる。
これは、レンタルスペースの考え方とホビーの相性が良い部分だと思う。
「卓」を貸すという考え方
さらに面白いのは、人数ではなく「卓」で考えられること。
例えば、
ゲーム卓1卓・3時間 3,000円
とする。
2人で使えば1人1,500円。
4人で使えば1人750円。
利用者からすると、複数人で割り勘できる。
運営側からすると、1卓という単位で管理できる。
これはミニチュアゲームだけではなく、ボードゲームにも応用できる。
無人だからこそ、価格を下げられる
ここも重要だと思う。
スタッフを常駐させるプレイスペースの場合、
「席を貸している時間=スタッフの勤務時間」
になってしまう。
一方で無人レンタルなら、
予約が入った時間だけ利用者が勝手に使う。
営業時間を長くすることもできる。
早朝でもいい。
夜でもいい。
休日でもいい。
スタッフの勤務時間を増やさずに、利用可能時間を増やせる。
ただし、「無人=簡単」ではない
ここは注意が必要だ。
無人化そのものは簡単でも、運営には問題がある。
例えば、
テーブルを汚す
テレインを壊す
備品を持ち帰る
ゴミを放置する
騒音を出す
時間を超過する
鍵を戻さない
といった問題が起きる可能性がある。
だから、
「利用者を信用する」だけではなく、「問題が起きにくい仕組み」を作ること
が重要になる。
利用規約、防犯カメラ、備品管理、退出時の確認、清掃など。
無人化とは、仕事をなくすことではなく、
人間がやっていた仕事を、仕組みとルールに置き換えること
なのだと思う。
そして、一番大事なのは「魅力」
ここまで考えて、結局一番難しいのは無人化ではないと思った。
キーボックスなんて、極端に言えば誰でも用意できる。
予約システムも外部サービスを使える。
決済もできる。
では、何が難しいのか。
「その場所をわざわざ予約したいと思ってもらえるか」
だ。
これは撮影スタジオでも、ゲームスペースでも同じ。
ただの部屋では弱い。
「ここでしかできない体験」が必要になる。
さらに、ゲームだけに限定しなくてもいい
「ウォーハンマー専用」とすると、市場はどうしても狭くなる。
だったら、
Hobby Game Space
のような考え方もできる。
Warhammer
Age of Sigmar
Kill Team
ボードゲーム
TRPG
ミニチュア撮影
ペイント
YouTube撮影
など。
その中でも、
「特にミニチュアゲームに強い」
というポジションを取る。
これなら利用目的を広げながら、専門性も出せる。
小さく始められるのも魅力
このモデルの面白いところは、最初から大規模投資をしなくてもいいことだ。
例えば、
ゲーム卓1~2卓。
最低限のテレイン。
予約サイト。
キーボックス。
防犯設備。
これだけでテストできる。
まずは、
本当に予約が入るのか?
を確認する。
予約が入るなら卓を増やす。
リピーターが増えるなら設備を良くする。
需要があることを確認してから投資する。
この順番なら、比較的リスクを抑えられる。
今回の発見
今回、たまたま身近な撮影スタジオを見ていて、
「これ、思っていたより簡単な仕組みで回っているんじゃないか?」
と思った。
実際に見てみたら、壁にはダイヤル式のキーボックスがある。
スペースマーケットで予約を受ける。
利用者が自分で入る。
自分で使う。
自分で退出する。
もちろん裏側には清掃や管理などの仕事があるだろう。
でも、
「魅力的な空間を作り、それを時間または日単位で貸す」
というビジネスモデル自体は、思っていたよりずっとシンプルだった。
そして、この仕組みはホビー業界にも応用できる。
特に、
「家では遊びにくい」
という問題を抱えているミニチュアゲームとは、かなり相性が良さそうだ。
まだ実際にやると決めたわけではない。
ただ、
「無人レンタルスペース」という考え方は、今後のホビーショップの可能性を考える上で、かなり面白いテーマだと思った。
「物を売る」だけではなく、
「遊ぶ場所」「撮影する場所」「体験する場所」を商品として売る。
この発想は、ちょっと覚えておきたい。
まずは良い物件にめぐりあえるかどうかが大きなハードルなんだがね。
