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日本酒に合うチーズ|種類別ペアリングとおすすめ銘柄5選

「チーズのお供はワイン」というイメージ、そろそろ更新しませんか?

実は、チーズと日本酒のペアリングは近年プロの間でも大きな注目を集めています。ワインよりも酸味がおだやかで旨味成分が豊富な日本酒は、チーズのコクや塩味と驚くほど自然になじむのです。コンビニで買えるクリームチーズから本格的なブルーチーズまで、チーズの種類に合わせた日本酒の選び方を知れば、晩酌の楽しみが一気に広がります。

SAKE DIPLOMA・ワインエキスパートの資格を持つ私が、チーズに合う日本酒の選び方とおすすめ5銘柄をご紹介します。

チーズと日本酒が合う理由|旨味×旨味の相乗効果

発酵食品同士だから味わいが重なる

チーズも日本酒も「発酵」によって生まれる食品です。チーズにはカゼイン由来のアミノ酸(旨味成分)がたっぷり含まれ、日本酒にも麹が生み出すグルタミン酸をはじめとするアミノ酸が豊富。この旨味同士がぶつかると、口の中で味わいが何倍にも膨らむ「相乗効果」 が起こります。

さらに、日本酒はワインに比べて酸味がおだやかです。ワインの強い酸がチーズの脂肪分と衝突して「くどさ」を感じることがありますが、日本酒ではそれが起きにくい。これが「実はワインよりチーズと合うのでは?」と言われるゆえんです。

合わないパターンも知っておこう

注意したいのは、香りの強い吟醸酒とクセの強いウォッシュチーズの組み合わせです。双方の個性がぶつかって、どちらの良さも消えてしまうことがあります。「似た者同士を合わせる」か「正反対で補い合う」か、どちらかの方向性をはっきり決めるのがペアリング成功の秘訣です。

チーズの種類別|相性の良い日本酒の方向性

クリームチーズ・フレッシュタイプ → すっきり系の吟醸酒

コンビニでも手に入るクリームチーズやモッツァレラは、ミルキーでおだやかな味わいが特徴。ここには穏やかな香りとすっきりしたキレを持つ吟醸酒や純米吟醸を合わせると、チーズのクリーミーさを邪魔せず、後口をさわやかに整えてくれます。

カマンベール・ブリーなど白カビタイプ → コクのある純米酒

白カビチーズのとろりとしたコクとほのかなキノコ香には、米の旨味をしっかり感じる純米酒が好相性。お互いのまろやかさが溶け合って、リッチな余韻が広がります。少し温度を上げた「常温〜ぬる燗」にすると、チーズの脂肪分がやわらかく溶けて一体感がさらに増します。

ゴーダ・チェダーなどハードタイプ → 本醸造やキレのある辛口

長期熟成でアミノ酸の結晶が生まれたハードチーズは、凝縮された旨味と塩味が魅力です。ここにはキレの良い本醸造や辛口の純米酒を合わせることで、塩味を引き立てつつ後口をすっきりまとめてくれます。

ブルーチーズ(青カビタイプ) → 甘口の貴醸酒や熟成酒

ゴルゴンゾーラに代表される濃厚な塩味と独特の風味には、甘口の日本酒で「甘×塩」の対比を楽しむのが王道。ゴルゴンゾーラピザにはちみつをかける感覚です。貴醸酒、熟成古酒、あるいは甘味のある山廃系がよく合います。

ラベルでわかる|チーズに合う日本酒の選び方

「純米」の表記でコクを見極める

「純米」と書いてある日本酒は、米と米麹だけで造られているため、米由来の旨味がしっかりしています。白カビチーズやハードチーズなど、コクのあるチーズと合わせたいときに頼りになる目印です。

「本醸造」はチーズの万能選手

少量の醸造アルコールを加えた本醸造は、味わいがすっきりと整えられていて雑味が少ないのが特徴。クリームチーズからハードタイプまで幅広いチーズに合わせやすい、いわば「万能選手」です。

酸度が高い日本酒は脂をリセットする

ラベルや商品説明に「酸度」が記載されていれば、1.5以上のものを選ぶと、チーズの脂肪分を酸味がさわやかにリセットしてくれます。山廃や生酛系には酸度が高いものが多いので、濃厚なチーズと合わせたいときの目安になります。

チーズに合うおすすめ日本酒5選

久保田 千寿 純米吟醸(新潟県・朝日酒造)〈すっきり万能タイプ〉

穏やかな香りと雑味のないすっきりした味わいで、久保田シリーズの中でも食中酒として高い人気を誇る定番銘柄です。クリームチーズやカマンベールとの相性が抜群で、チーズのクリーミーさを引き立てながら、後口をさわやかに流してくれます。コンビニのクリームチーズに合わせるなら、まずこの1本から。冷酒〜常温でどうぞ。

八海山 特別本醸造(新潟県・八海醸造)〈キレの良い本醸造タイプ〉

淡麗でキレの良い味わいの中に、やわらかな旨味がほのかに漂う端正な本醸造です。少量の醸造アルコールが生むすっきりとした後口が、チーズの脂をきれいにリセットしてくれます。

ゴーダやチェダーのようなハードタイプのチーズと特に好相性。パルミジャーノ・レッジャーノを薄くスライスして合わせると、旨味の相乗効果で思わず笑顔になります。冷酒がおすすめです。

クラシック仙禽 無垢(栃木県・せんきん)〈甘酸っぱい自然派タイプ〉

蔵の地元・さくら市産の山田錦だけを使い、伝統的な生酛造りで醸した個性派の1本。マスカットや青リンゴを思わせる甘酸っぱさと、ヨーグルトのようなおだやかな乳酸の香りが特徴です。

この乳酸感がチーズの風味と自然に溶け合い、とくにカマンベールやブリーとの同調ペアリングが見事。ワイン好きの方にも「日本酒でこんな味わいが出るの?」と驚いていただける銘柄です。冷酒(10℃前後)でお試しください。

菊姫 山廃純米(石川県・菊姫合資会社)〈濃醇コク深タイプ〉

兵庫県特A地区産の山田錦を贅沢に使い、山廃仕込みで1〜2年熟成させた濃醇な純米酒です。どっしりとしたコク、厚みのある酸味、そして熟成由来のまろやかさが口いっぱいに広がります。

ブルーチーズの強い塩味と個性的な風味に負けないパワーがあり、ゴルゴンゾーラとの「対比」ペアリングは格別。ぬる燗(40℃前後)にすると、チーズの脂肪分がとろりと溶け合い、至福の組み合わせになります。

一ノ蔵 発泡清酒 すず音(宮城県・一ノ蔵)〈泡でリセットするスパークリングタイプ〉

シャンパンと同じ瓶内二次発酵で生まれる、きめ細やかな泡がやさしく弾けるスパークリング日本酒です。アルコール度数は約5%と軽やかで、お米由来のほんのりした甘酸っぱさが口の中に広がります。

クリームチーズやマスカルポーネのようなフレッシュタイプとの相性が最高で、泡がチーズのミルキーな脂を軽やかにリフレッシュしてくれます。おもてなしの席で「チーズプレート+すず音」を出すと、それだけで会話が弾む華やかさ。しっかり冷やして(5〜8℃)お楽しみください。

まとめ

  • チーズと日本酒は旨味×旨味の相乗効果で驚くほど好相性。ワインにはない穏やかな酸味が、チーズのコクを引き立てる。

  • クリームチーズには吟醸系、白カビには純米酒、ハードには本醸造、ブルーチーズには甘口や山廃系――チーズの種類に合わせて日本酒のタイプを選ぶのが成功の近道。

  • コンビニのチーズでも十分楽しめるので、まずは冷蔵庫にあるチーズと1本の日本酒から気軽に試してみてほしい。

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