注文住宅夫婦日記⑨玄関ドアの決断
【これまでのあらすじ】
人生一度目の家づくりで大失敗した私たち。
二度目は「もう失敗しない」と心に決めて臨んだはずでした。
ところが、注文住宅最大の敵は「後悔はしたくありませんよね」というささやきだったのです。
とある打ち合わせの日、夫婦はオプションの高額な玄関ドアを提案されており、その場での決断を迫られています。
そのお値段、標準の2倍以上。どうする?夫婦の決断は?

【営業力】
以前、暮らしていた家での不満点として、玄関ドアの断熱性能がありました。
ドアの素材がステンレスとガラスだったので、冬寒く夏暑い玄関でした。
それを見透かしたような今回の提案。
S氏は明らかに妻をターゲットにしています。
S氏はよくわかっています。
妻が思い描いているのは、決して派手ではなく快適すぎることもなく、平穏で暮らしのあれこれを丁寧に味わう日々。
そこに性能を示す数値や専門用語は不要であること。
しっかり家族を守ってくれる安心感。
S氏はそこに焦点を当てて、ゆっくり丁寧に技をかけてきます。
【抵抗】
私としては、ここで簡単に譲ってしまうとこれから堰を切ったように高価格のオプション攻めに遭うことは必定と見て、ささやかな抵抗を試みます。
私「標準的なドアとガデッサ(仮名)では、具体的にどれほどの性能差があるのでしょう?」
S氏「段違いですね。価格以上の性能差があります」
私「感覚的な表現としてはわかりました。具体的に数値上ではどれほ‥」
ここで妻の手がそっと私の腕に触れます。
妻を見ると私の目を見て小さく首を振りました。それ以上言わなくていい、そう目が語っています。

予想どおりこれ以後、決断を迫られるたびに「後悔はしたくありませんよね」の甘い誘いと戦わねばならないことになります。
もちろん、ことはそう単純には進みませんが。
次回は、「端材って言わないで」の巻です。
ここまでお読みいただきありがとうございました😊

