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📘②未来型サイクルレース HOKKAIグランプリ‼︎札幌編

第二話 札幌ステージ、暗躍する影



前回までのあらすじ


函館港からスタートした北海道一周・未来型サイクルレース。

サイコロとワープを使ったリアル双六方式で進むこの大会は、土地ごとに出題されるご当地クイズが勝敗を左右する。

第一投で長万部へ移動したカケルは、見事クイズに正解しブーストを獲得。

一方、ダークチームのブラックウルフは札幌へのワープカードを発動し、次のステージで罠を仕掛けようとしていた――。


1. 札幌到着


眩しい光が視界を包み、次の瞬間、カケルの目の前には広大な駅前広場が広がっていた。

札幌駅南口――ガラス張りの近代的な駅ビル、時計台の方向から聞こえる観光ガイドの声、路面を走る観光バス。
夏の日差しの下、札幌の街は活気にあふれている。

「よし、着いた! このブーストがあれば、トップに…」

カケルが言いかけたその時、視界の先に黒い影が見えた。

ブラックウルフ率いるダークチームが、すでに札幌ステージのクイズゾーンで待ち構えていたのだ。


「遅かったな、カケル。」

ブラックウルフの声は低く、抑揚がほとんどない。

その静かさが、かえって不気味だった。



2. 札幌クイズの罠


札幌ステージのクイズは、観客が集まる大通公園の中央で行われる。

噴水の水しぶきが上がり、とうきびワゴンからは甘い香りが漂っている。
だが、その穏やかな光景とは裏腹に、カケルは背中に冷たい汗を感じていた。


司会がアナウンスする。

「札幌ステージ・クイズチャレンジ!
正解すれば、旭川へのショートカットルートが開放されます! 」




【問題】
札幌市時計台は、もともと何の目的で建てられたでしょうか?

A:札幌市庁舎
B:農学校の演武場
C:軍の指令所




カケルは即答できる問題だった。

Bの農学校の演武場…これは教科書でも出てくるやつだ。)


だが、同時に別の違和感も感じた。

観客席の一部に、ダークチームのメカニックが無線で何かを指示している。
札幌駅方面から、何台ものドローンがこちらに向かってきているのが見えた。


3. 先制攻撃


「Bの農学校の演武場!」

カケルが答えた瞬間、会場上空を飛んでいたドローンが低空に降下し、ステージ全体をまぶしい光で包んだ。

観客が一斉に目を覆う中、ダークチームの選手2人がクイズ判定機に素早くアクセスし、ブラックウルフの正解入力を上書き。
表示されたのは――


不正解


「なっ…!」

カケルのマシンの光が消え、ブーストが無効になる。

同時に、ダークチームのマシンが黄金色に輝き、一気に次のチェックポイントへワープしていった。



4. 揺れる心


「…ずるいだろ、それ!」

カケルが声を荒げても、
運営委員は「規約上、機材不具合の判定」とだけ告げる。

不満と悔しさが混じり、胸の奥がぐっと熱くなる。

その感情を見透かすように、ブラックウルフが一言だけ残した。

「勝つのは、強い者だけだ。」


5. 意外な助っ人


その時、後方からミサトシュンが現れた。

「カケル、まだ終わってないでしょ!」

ミサトは息を切らしながらも、真っすぐな目でカケルを見た。


シュンは小声で耳打ちする。

「兄ちゃん、次の旭川ステージ…あいつらの罠、バレてるよ。俺に任せて。」


カケルはハンドルを握り直し、深く息を吸った。

「よし…逆転してやる。」




札幌の街を駆け抜ける3人の後ろ姿を、ブラックウルフは静かに見送っていた。


その目は笑っていない――次の戦いをすでに計算している目だった。


次回予告


「第三話、旭川ステージ・知識とスピードの二重決戦!」

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