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「陰口」だけが真実ではない

column vol.1038

昨夜、NHK『ヒューマンエイジ』という番組を見たのですが、非常に興味深い内容でしたので共有させていただきます。

〈NHK / Webサイト〉

「戦争 なぜ殺し合うのか」というテーマだったのですが、人間は一方で愛し合ったり、助け合ったりする生き物です。

実際、太古の昔、猿人の頃、人は自然界の中でか弱き存在だったことから、共感能力が発達し、仲間との絆を大切にすることで生き延びてきたそうです。

しかしその反面、実際は歴史上記録に残る戦争や紛争を調べ上げると、その数1万回以上

総死者数は1億5千万人にものぼるそうです…

助け合い争い

この2つのギャップが、なぜ起こるのか?

実は、その原因が本日の「陰口だけが真実ではない」という話にもつながるのですが…、まずはギャップの原因から順に説明させていただきます。

ちゃんと明るく締め括りますので、どうぞ最後までお付き合いくださいませ…!

争いの種とは何か?

まずは人が愛し合うため、助け合うために分泌されている神経伝達物質といえば何でしょうか?

そうですね、「オキシトシン」です。

これまでは、妊娠・出産に関連する女性特有のホルモンとして認識されていましたが、最近の研究により、オキシトシンは老若男女を問わず全ての人に分泌されることが分かっています。

愛情信頼につながることから「愛情ホルモン」とも呼ばれています。

人間はオキシトシンをもって社会性を築いてきました。

では、争いの種となる物質をご存じでしょうか?

私も知らなかったのですが、今回『ヒューマンエイジ』が明らかにしてくれた物質とは何と…

「オキシトシン」

です。

……えっ…?

今、「愛情ホルモン」言うたやん…?

…恐らく、そんな風に思う方は多いのではないでしょうか…?

実はこのオキシトシンにはダークサイドがあるのです…

簡単に説明しますと、オキシトシンは仲間を守ろうとする作用が働くことで、逆にコミュニティを脅かす存在を排除しようとします。

例えば、子どもが生まれたばかりのマウスオキシトシンを注入すると攻撃性が高まり、知らないマウスに対して激しく攻撃し始めます。

これは、人間にも当てはまることなのです。

オキシトシンが持つ2面性

有名なのは、「道徳ジレンマ」の実験です。

暴走列車が迫ってくるというシチュエーションにおいて、線路が二手に分かれています。

一方には5人の作業員がレールにいて、もう一方には1人の作業員がいます。

被験者は、レバーを動かすことができ、どちらか一方のレールに暴走列車を向かわせることができます。

ここで、後者である1人の作業員にはプロフィールの設定がされます。

(A)他国民
(B)自国民

その上で被験者は2つのグループに分けられます。

(1)オキシトシンの匂いを嗅がない(通常の状態)
(2)オキシトシンの匂いを嗅ぐ

通常の場合ですと、被害を最小限にするため1人の作業員がいるレールを選択するのですが、オキシトシンの匂いを嗅いだグループでは、自国民を助けるため、5人の作業員がいるレールを選ぶ人が増えたそうです。

このことから、人はオキシトシンによって「線」を引き、仲間と絆を深める一方、それ以外の人たちへの攻撃性が高まることが分かります。

これが戦争、争いの原因である。

つまり、オキシトシンは天使と悪魔の2面性があるというわけです…

よく外に共通の敵をつくると仲間の結束が高まるという話を聞くかと思いますが、まさにそれはオキシトシンによるもの。

ですから…、愛が深い人は、…ある意味憎しみも深い可能性がある…

こうした本質を捉えると、一層「善」「悪」に分けることは難しく愛憎の表裏一体を理解していくことが、争いを避けていくための重要な考え方であることが分かります…(汗)

「陰口」の正体

…そこで、急に「陰口」の話です…(笑)

私はここにもオキシトシンが関わっていると思うのです。

もし、普段とてもあなたに良くしてくれる人が、実はあなたの陰口を言っていたとしたら、どう思いますか?

「裏切られた」と思いますか?

「本当は自分のことが嫌いだったんだ…」と思いますか?

要は「陰口こそ真実である、と思いますか?」ということです。

実は私…、そんなにショックを受けない派です…

もちろん、陰口を言われて気持ち良くはないですし、できれば聞きたくはないですが…(笑)

あっ、そういう部分を私の欠点として見ているんだ〜

ぐらいにしか感じません。

なぜなら、自分ですら長短ある性格だと思っているのに、人が私のことを完璧だと評することなんてないと考えているからです。

つまり、「あの人は良い所もあれば、悪い所もある」と思われていて、単に、私がいない状況だから悪い所が言いやすいだけという感じで捉えています。

もっと言えば、「悪口を面と向かって言ってこないということは、私との関係を崩したくないんだな、可愛いヤツめ」とすら思ってしまいます。

つまり、私に良くしてくれる面も、陰口両方真実で、そうあって当然だと捉えているのです。

実は同じように考えていらっしゃる方がいるので、ご紹介させていただきます。

幻冬舎の敏腕編集者の箕輪厚介さんです。

〈箕輪厚介の部屋 / 人からどう思われてるか〉

問題は陰口ではなく「あなたへの向き合い方」

箕輪さんもYouTube動画の中で「陰口を気にする必要がない」と語っています。

その理由は「陰口なんて、その場のノリだから」ということ。

その場を単に盛り上げようとしているだけで、本人も言ったそばから忘れている程度のことなんだと。

じゃあ、何で陰口が盛り上がるのか?

これもオキシトシンを軸に考えると、非常に理解ができます。

つまり、その仲間同士の絆を深めるためです。

「池って、こういうところウザいよな〜」
「分かる!何でこんな行動とるんだろうね?」
「こないだなんて〜」

と言って笑いが起こる。

そして、その人たちが一瞬でも仲良くなる

その程度の話です。

問題は、翌日どうかです。

もしも、陰口言ったメンバーたちが、激しく憎しみをぶつけてきたら…、それは確かに…深刻です…(汗)

でも、いつも通りであるならば、オキシトシンの軽い戯れだと思った方が良いでしょう。

要は、あなたに良い顔を見せているということは、少なくとも「あなたとの関係を崩したくはない」と思っているということ。

それは紛れもない真実なのです。

一番良くないのが、向こうが「関係を崩したくない」と思っているのに、こちらが陰口を言われたぐらいで、「裏切り者〜〜」と恨むことです。

もうこうなったらオキシトシンは暴走してしまいます。

ここは上手く制御した方が、争いのない日常に一歩近づけるでしょう。

昨日、さんざん陰口言っておいて、次の日、その人にお誕生日のサプライスプレゼントをあげてしまうのが人間です。

陰口も、プレゼントも、オキシトシンによるもの。

オキシトシンに2面性があるのなら、人間に2面性があるのは自然のことと思って、さまざまなことを受け止めていくと良いかもしれませんね〜

もしも、陰口を言われて落ち込んでいる人を見かけたら、ぜひ「オキシトシンの仕業かも」と明るく言ってあげてくださいませ😊

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