“真化”するゲーム市場
vol.1749
一昨日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針」、いわゆる“骨太の方針”を原案を発表。
7月中旬の閣議決定を目指すとのことで、戦略17分野に対して2040年度までに370兆円以上を投資し、GDP成長率が名目で3%超、物価を考慮した実質で1%を超える経済を目指します。
〈テレ朝NEWS / 2026年7月1日〉
まだ本決まりではないですが、戦略17分野の「主要な製品・技術等」における官民投資額が明らかに。

予想通り、「AI・半導体」分野の「フィジカル・インテリジェント・システムの 中核を担う半導体」に大きな予算が割り当てられ、その額なんと68.0兆円。

「ここが日本の勝ち筋である」という期待の強さを感じますね。
ちなみに、私が注目したのは「コンテンツ」分野の「ゲーム」です。
官民あげて取り組むゲーム市場
そもそもゲームはビジネスの現場でも非常に存在感を増してきています。
そして、骨太の方針でも24.5兆円という予算が割り当てられ、アニメ(3.3兆円)、マンガ(1.6兆円)、音楽(3.0兆円)、実写(1.3兆円)に比べても際立っているのです。
アメリカの経営コンサルティング会社「ボストン コンサルティング グループ」の最新の調査によると、世界のゲーム市場は2026年から2030年にかけて年平均成長率6%で拡大すると予想。
これにより、2030年には市場規模が3,500億ドル(約50兆〜56兆円規模)に達すると試算されています。
そういうこともあり、17分野のほとんどの項目が2040年までの予算計画であるのに対して、ゲーム含むコンテンツだけは2033年までとなっている。
日本の成長戦略を考える上で、目下、早く実りを収穫したいのがゲーム分野であるということでしょう。
民間企業も当然ながら、世界市場での覇権をとるための投資を強化しています。
例えば、ゲーム業界の雄「任天堂」です。
同社は新たな研究開発拠点「技術開発棟」を2029年3月に完成させることを目指しています。
〈ニュースイッチ / 2026年7月2日〉
その投資額は1210億円にのぼる見通し。
技術開発棟ではソフトウエアやハードウエアの開発に携わる社員が働く予定となっております。
ここが1つポイントで、両者の開発を集約することで部門間の連携がスムーズになる。
それにより、開発スピードや情報共有の効率が上がることが期待されます。
近年のゲーム機は本体性能とソフトの作り込みが密接に関わるため、こうした「ハード・ソフト一体開発」のための拠点整備は、次世代機や新規タイトルの開発力強化につながるのです。
“人”が集まるゲーム業界
「技術開発棟」の好影響は、採用・人材確保でも見られると思います。
新しい大規模拠点の存在は、優秀なエンジニアやクリエイターを惹きつける材料にもなり得るからです。
任天堂は今後、国内外から技術者を採用・育成していく上で、こうした最新設備の整った拠点があることをアピール材料にしていくでしょう。
また、「投資」「人」という点で、最近ニュースになったのが、スクウェア・エニックスの「株主総会のお知らせ」です。
〈ねとらぼ / 2026年6月26日〉
Threadsユーザーの加藤翔弥さん(s_kato_1990)が、お知らせの封筒を投稿したところ、本日現在4.5万回以上表示され、3000件以上の“いいね”を獲得。
その話題の封筒がこちらです。

ドラクエ世代の私からすると、胸熱です、、、
この加藤さんの投稿に対して、返信欄には
「えっ可愛い! これ見たさに株主なりたい」
「コレだけで株買いたい」
「めっちゃかわいい! 随所までこだわりのあるプライドを感じました!!」
「重要アイテムを手に入れた時の音楽が頭の中に流れるw」
「遊び心が素晴らしい」
といった称賛の声が溢れております😊
ゲーム会社には、ゲームファンが投資するファン株主が味方についている。
当然、長期投資で支えてくれるところが、企業としてはありがたいでしょう。
今年に入ってから、「AI・半導体株への投資資金の集中」や「次世代ハードの部材コスト高騰に伴う逆ザヤ懸念」「コロナ特需後のゲーム供給過剰」などといった様々な懸念から、ゲーム業界各社の株価が低迷しております。
…ということは!
…いやいや、投資は自己責任でお願いいたします…(笑)
人財に話を戻しますと、ゲーム業界が今後ますます人気の職業になっていくことは間違いないでしょう〜
円盤形ソフト終了における好機
ゲームビジネスがさらに盛り上がっていく上で、大きなターニングポイントになりそうなのが
ソニーグループ「プレイステーション(PS)」ディスク形式の新作ソフト販売終了
というニュースです。
1994年12月のPS発売以来、ソニーの発展を支えてきた円盤形ソフトでしたが、ディスク販売は5%まで減ったこともあり、2028年1月以降は全てネット経由の取引に移行します。
〈日本経済新聞 / 2026年7月2日〉
デスク版はコレクター心をくすぐりますが、なくすことで流通コストが抑えられ、海賊版や中古流通による価格下落を防ぎやくなるというメリットがある。
さらに、定額課金や追加課金への誘導により、「売り切り」ではなく客単価を上げやすくもなるのです。
英調査会社「アンペア・アナリシス」のピアーズ・ハーディング・ロールズさんもSNSで
「業界の転換点だ」
と投稿。
ちなみに、マイクロソフトの「Xbox」もディスク生産を近く終了すると報じられているので、今後は“デスクなし”が標準になっていくのでしょう。
日経新聞の記事は
「近年のソニーGは楽曲、アニメなどコンテンツをつくる側に重心を移し、知的財産(IP)で稼ぐようになった。ゲーム事業を支えてきたレガシーであるディスクと決別し、ユーザーとのつながりを深めることで、収益基盤をさらに強めようとしている」
と、締めくくっているのですが、「ユーザーとのつながりの強化」とは、突き詰めればゲームというメディアが本来持つ双方向性、すなわちインタラクティブな体験価値を収益の柱に据えることに他なりません。
今後はこの点がより重要になっていくと考えられますね🤔
〜ということで、これまでもゲーム市場への期待は大きかったのですが、それが、より現実的のものとなろうとしています。
つまり、“真(実)化”している。
アニメや音楽など、その他のコンテンツも日本の宝ですので、引き続きこの分野に注目していきたいと思います😊
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!

