noteで毎週6万円もらう未来?
vol.1659
noteを毎日書いて、国から毎週6万円もらう。
そんな時代が来たら、皆さんどう思いますでしょうか?
私だったら嬉しい(笑)
そんな夢みたいな話と思う方がほとんどだと思いますが、最近、あながちなくなないと感じています。
例えば、アイルランドで行われている「BIA」という制度をご存知でしょうか?
文化の継承と発展を願うBIA
BIAとは「Basic Income for the Arts」の略。
そうです、芸術家のためのベーシックインカム制度です。
2022年から2025年まで試験運用されてきた制度を先月、アイルランド政府が恒久化すると発表しました。
〈AMP / 2026年3月2日〉
こちらは、アーティストやクリエイターに定期的な所得を無条件で支給し、安心して創作活動に集中できる環境をつくることを目的とした制度です。
世界的にも珍しい文化政策で、応募したアーティストの中から選ばれた約2000人の芸術家やクリエイターに対して、週325ユーロ(日本円で約5万〜6万円)の所得が支給されます。
支給期間は基本的に3年間。
音楽家、作家、ダンサー、俳優、ビジュアルアーティストなど幅広い分野の芸術家が対象になります。
この制度が生まれた背景には、芸術家の収入が不安定であるという問題があります。
特にコロナ禍では劇場やライブ会場が閉鎖され、多くのアーティストが収入源を失いました。
そのため政府は、芸術家が生活の不安から創作を断念してしまうことを防ぐため、最低限の収入を保障する実験的政策としてこの制度を開始したのです。
実証実験では、ベーシックインカムを受け取ったアーティストは、経済的不安やストレスが減り、創作活動に使える時間が増えたという結果が報告されています。
また、新しい作品の制作や挑戦的な活動に取り組みやすくなり、文化活動の活性化にもつながったと評価されている。
この制度の特徴は、一般的な助成金と違い、特定のプロジェクトや成果を条件にせず、生活費として定期的に支給される点です。
つまり、芸術家がアルバイトなどに時間を取られず、創作そのものに集中できるようにする「文化のインフラ」として設計されています。
世界に広がるベーシックインカムの波
…とはいえ、ここまでの話だと、noterみんなが毎週6万円もらえるという話はピンと来ないと思います…
ただ、ここでポイントなのは、全国民を対象にしたユニバーサルベーシックインカムが、世界中で議論されていること。
なぜなら、AI時代に多くの人々が職を失うと予見されているからです。
〈Newsweek / 2025年7月28日〉
ちなみに先月、シトリニ・リサーチが2028年にホワイトカラーの大規模解雇で失業率が10%を上回るシナリオを発表。
AI脅威論への警戒感が高まっていた米株式市場で株価急落が報道されていました。
まだ、ユニバーサルベーシックインカムを恒久的に実現できている国はないのですが、それでも対象を絞った導入は広がっています。
例えば、お隣りの韓国では、京畿道の24の市と郡において農民と漁民を対象とした新しい取り組みを実施。
年2回申請が可能で、認められれば年間180万ウォン(約20万円)を受給できます。
また韓国では過去にも、「ソウル飛び石プロジェクト」などのプログラム(昨年初めに終了)が行われました。
所得が全体中央値の85%未満の家庭を対象に支援を行ったソウル市のプログラムで、2年間で参加世帯の8.6%が支援対象から脱し、31%の世帯で所得が増加したという結果に。
また、インドでもタミルナドゥ州やジャールカンド州などで女性の自立を促す現金給付制度が行われています。
ちなみに、衆院選で若年層を中心に高い支持を得たチームみらいの安野貴博さんも、ベーシックインカム推進派です。
AIの普及で比較的高所得のホワイトカラーの仕事が減り、生産性向上の恩恵が一部に偏ることで低・中所得層のボリュームは増え、所得格差を示すジニ係数が悪化すると指摘しています。
そうした中、Windows95の開発に携わり、「右クリック」や「ドラッグ&ドロップ」といった操作概念を世界に広めたエンジニア・中島聡さんの最新著書『2034 未来予測――AI(きみ)のいる明日』が売れに売れています。
〈東洋経済オンライン / 2026年2月27日〉
noteは生きがいの受け皿に
この本は、2034年という未来を舞台にした小説パートと解説パートを組み合わせた内容に。
小説パートでは、ユニバーサルベーシックインカムによって、衣食住は保障されている社会が描かれているのですが、そのおかげで経済的困窮による自殺者はゼロ。
餓死者もゼロ。
まさにユートピアです。
もしも、本当に実現されれば、みんながハッピーになれるかもしれません。
しかし、同書では同時に導入によるデメリットも描かれています。
精神疾患の罹患率は過去最悪。
無気力症候群が増加している未来。
一体それはなぜなのか?
実は、仕事を失った人たちに生活面での保証はできたものの、失職とともに失った「生きがい」への悩みは解消することができなかったのです。
この本を通じて、中島さんが主張されたいのは、AIによる失業に対して考えなくてはいけないのはお金だけではないということ。
「他人に必要とされている」
「家族を支えている」
「社会の役に立っている」
という自己の存在意義の確立も必要になります。
そうした未来において、生きがいの受け皿になると思うのが、noteなのではないかというのが本日の私の主張です(笑)
ユニバーサルベーシックインカムが導入された未来で、みんながnoteを通して自己実現している。
皆さんも、そんな絵が浮かびませんか?
noteで交流と貢献をしながら、AIでは生み出せない人間ならではの価値を創造していく。
ちなみに、アイルランドのBIAも単なる支援制度に留まらず、外部の費用便益分析では、政府がパイロット版BIA事業に投じた1ユーロの公的支出に対し、社会に1.39ユーロのリターンがあったと試算されています。
これは、創作活動の活性化により公演や展示が増え、関連消費や税収への寄与が生まれたため。
支援が支援に終わらず、新しい経済価値を生み出したわけです〜
…そもそも10年後の未来で、全国民に現金支給されているかは疑問ですが、もしも、そんな日が来ても良いように、今後もnoteを続けていきたいと思います😊
本日も最後まで読んでいただき、誠にありがとうございました!
