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「横並び」の組織が自律心を育む

column vol.681

来週月曜日の全社ミーティング今期の方針を語るのにあたり、本日はもう一人の副社長とお互いが話すパートを擦り合わせ。

やはり、もう一人の視点があることで、気づく点も多くあり、より深く自社を考えることができています。

4つ上の先輩ですが、何でも気兼ねなく話せる存在。

お互いが同じ職位ということはあまり関係なく、そもそもウチの会社の人間関係が非常にフラットであることが大きい。

もちろん、それなりの上下関係はありますが、風通しは良いと思うのです。

当社では職位は関係なく、プロジェクトにおいてはリーダーが最終的には判断し、進行していく。

ティール組織ほど理想的ではありませんか、近いものはあると思います。

この「横並び」の関係は、社会全体でも多く見られるのではないでしょうか?

「役職」では呼ばず「さん」で呼ぶ

まずは当社ともお付き合いのある良品計画から。

「無印良品」で知られる同社では会長であっても、社長であっても「さん」で呼んでいます。

〈現代ビジネス / 2021年11月5日〉

一方、上司が部下を呼ぶ時も「さん」

これは、フラットに意見が言い合える環境づくりの一環。

トップダウン式の経営の良さも当然ありますが、個人のリーダーシップには限界があります。

トップ、上司が人をコントロールして仕事を進めるのではなく、社員一人ひとりが主体的に仕事を楽しむ環境をつくる。

これはとても重要だと思います。

そして、もう一つ。横並びの関係をつくることでの大きなメリットがあります。

それは責任感が芽生えることです。

実はフラットな関係を築くというのは、ある側面から見ると「厳しさ」でもあります。

なぜなら、人は指示された通りにこなす方が楽な時もあるからです。

そして、何より上手くいかなかった時に、指示を出した人のせいにもできます。

楽しくはないと思いますが、人は楽な方向に流れやすいというのも真理。

また、多くの人間で合意形成する際も同じです。

何か決める時は必ず「賛否」「総論賛成各論反対」など、さまざまな想いが交差します。

ややこしい時ほど、「誰か決めて〜〜」という空気が漂うものです。

でも、実は「決めること」、そして「責任を持つこと」は仕事において非常に重要であり、リーダーシップを育むものだと思うのです。

だからこそ、部下との意見の重み五分五分にする。

この割合、こちらの方が重くなると相手は「やらされている感」を感じますし、軽くなる「押し付けられている感」を感じる。

この拮抗している関係(雰囲気)の中で部下の「自分事化」が育まれていく。そこが肝であり、上司の腕の見せ所でもあるのです。

人事戦略「DO IT YOURSELF」

「横並び」で自律心を育む文化が生まれたら制度で後押ししたいところ。

ホームセンター「カインズ」では新たな人事戦略において、「DIY(DO IT YOURSELF)」をキーワードにしているそうです。

〈日本の人事部 / 2022年4月22日〉

その名も「DIY HR®」

全てを本部が主導してきた典型的なチェーンストア型の組織風土を、多様化する市場のニーズに対応できる自律型組織へと大きく転換しています。

これはさらに「DIY Career Path®」「DIY Learning®」「DIY Communication®」「DIY Workstyle®」「DIY Well-being®」という5つの分野に分かれるそうです。

DIY Career Path®=自分のキャリアは自分で考える
DIY Learning®=その達成に向けて自主的に学ぶ
DIY Communication®=1on1ミーティングをコミュニケーションのベースとして個に向き合う
DIY Workstyle®=自分のライフスタイルやライフイベントに応じた働き方をする
DIY Well-being®=自分や家族の健康を守り、自己実現と社会的貢献の両方を満たすことで充実した生き方を実現する

一方、ただメンバーに自律や自主を求めるだけでなく、同時に会社側も一人ひとりに寄り添って伴走する

当然、学びの機会も充実させています。

全てを標準化し展開するチェーンオペレーションは、その合理性が武器となっていましたが、現在の市場は急速に変化しつつあり、多様化も進み、一筋縄ではいきません。

現場でより柔軟に対応することが求められるようになっているため、現場が自分たちで考えて自走する、自律的な組織へと生まれ変わる必要というわけです。

ともすれば、180度の方向転換に映る大改革。

このカインズの取り組みからは、経営陣のイノベーションへの覚悟を感じ、大変刺激を受けました。

自律人材が求める「オフィス」とは?

社員一人ひとりが自律心を持った上で、組織としてのメリットをどう享受するのか?

その一つのヒントが富士通「体験型オフィス」にありました。

〈Forbes JAPAN / 2022年5月24日〉

同社が昨年7月に開設したオフィス「Fujitsu Uvance Kawasaki Tower」のキーワードは「エクスペリエンス・プレイス」

個人ワーク自宅サテライトオフィスで行い、仕事の効率化や暮らしの満足度を高め、逆にオフィス多様な人や技術とのコラボレーションの場にする。

社員同士の新たな出会いをつくる社内アプリ「aerukamo(あえるかも)」も、入社4年目の岡安明香さんが同期メンバーと自主的に企画。

今ではデザイン部門位置情報システム部門など40人以上が開発に協力しているそうです。

ちなみにこのアプリでは、会社に登録しているプロフィールや過去の職歴などのデータを自動的に収集・同期し、趣味が同じ人共通の知り合いがいる人などをAIがマッチング

22年3月時点でアプリの登録社員数1200人超えているそうです。

今後は社外の人地域との繋がりの構築を強化していくとのこと。

各社が横並び組織を目指し、自律した人材が組織の垣根を超えて手を携えて共創していく。

外の知見を能動的に取り入れて、組織にイノベーションをもたらしていくというのは、個人的にはとても理想的です。

一方、自律心が花開く時代だからこそ、「パーパス」「ビジョン」社員を求心していくためには重要になってきます。

我が社のパーパス、ビジョン、そしてバリューを踏まえた上での今期の方針説明

そんなところを最後に明日、もう一人の社長と細かく詰めて、月曜日の全社ミーティングに臨みたいと思います。


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