ビール税一本化で明暗くっきり。勝ち組・負け組がひと目でわかる酒類&飲料関連20銘柄
2026年10月、ビール系飲料の酒税は大きな節目を迎えます。財務省資料では、ビール、発泡酒、新ジャンルの税率が1キロリットル当たり15万5,000円、350ml換算で54.25円に一本化される予定です。同時に、チューハイなど「その他の発泡性酒類」は1キロリットル当たり10万円、350ml換算35円へ引き上げられるため、単純に「酒類全体が追い風」という話ではありません。ビールは税負担が下がる一方、新ジャンルやRTDは値上げ圧力が強まり、メーカー、卸、小売、外食、容器・設備まで収益構造の差が見えやすくなります。(財務省 (Ministry of Finance))

実際、アサヒビールは2026年10月1日からビール・発泡酒・新ジャンル・RTDなどの生産者価格改定を公表し、キリンビールも「一番搾り」「晴れ風」などビールは税率低下、新ジャンルやRTDは税率上昇の対象として価格改定を示しています。サッポロも酒税改正に伴う価格改定を発表しており、各社のブランド構成、販路、価格転嫁力が問われる局面です。(アサヒビール)
この記事では、酒税一本化を「メーカーだけの材料」として見るのではなく、酒類販売、食品卸、居酒屋、ノンアル・ソフトドリンク、容器・厨房機器まで広げて整理します。ビール回帰の恩恵を受けやすい企業、RTDや低価格帯の逆風を受けやすい企業、外食回復で飲料売上を伸ばせる企業、値上げ局面で粗利管理が問われる企業を分けて見ることで、ニュースの見出しだけでは見えにくい「明暗」を読み解きます。
本記事は2026年7月7日時点の情報に基づいています。掲載内容は公開情報をもとに作成していますが、正確性や将来の業績・株価を保証するものではありません。本記事は特定銘柄の売買を推奨するものではなく、投資判断は必ず自己責任で行ってください。最新情報は各企業のIR、適時開示、有価証券報告書などで確認してください。
ビール税一本化の主戦場:酒類メーカー・和酒
酒税改正の影響を最も直接受けるのは、ビール、発泡酒、新ジャンル、RTD、焼酎、日本酒を扱うメーカーです。ビール比率が高い企業には相対的な追い風があり、RTDや低価格帯商品の比率が高い企業は価格転嫁と販売数量のバランスが焦点になります。
【ビール回帰の主役候補】アサヒグループホールディングス(2502)
◎ 事業内容:
国内外でビール、清涼飲料、食品を展開する総合飲料メーカーです。国内では「アサヒスーパードライ」を中心にビール事業を持ち、欧州・豪州など海外酒類事業も収益柱です。酒税改正では国内ビール販売の価格訴求力が注目されます。
・会社HP:
◎ 注目理由:
アサヒは酒税一本化で最も注目されやすい大手の一角です。2026年10月の改正ではビールの酒税が下がる一方、発泡酒・新ジャンル・RTDは上がるため、主力ビール「スーパードライ」の販売数量回復がどこまで利益に結び付くかが焦点です。会社側は2026年10月1日からビール、発泡酒、新ジャンル、RTDなどの生産者価格改定を予定しており、税率差をどう店頭価格に反映させるかでブランド別の明暗が出ます。2025年12月期第3四半期の売上収益は2兆1,548億円、事業利益は2,024億円で、前年同期比では減収減益でした。一方、2026年6月にはシステム障害などの影響で2025年12月期通期予想を下方修正しており、酒税メリット以前に供給・物流・販促の正常化が確認ポイントです。(アサヒグループホールディングス)
◎ 企業沿革・最近の動向:
ビール会社としての歴史を持ち、国内では「スーパードライ」でビール市場を切り開いてきました。近年は欧州や豪州の買収によりグローバル酒類企業へ変化しています。2025年にはシステム障害対応と業績予想修正が重要材料となり、2026年10月の酒税改正では価格改定後の販売回復力が問われます。
◎ リスク要因:
海外事業の為替影響、原材料・物流費上昇、システム障害などのオペレーションリスクがあります。国内ビール回帰が想定より弱い場合、価格改定効果も限定されます。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(カブヨミ):
【ビールとヘルスの二刀流】キリンホールディングス(2503)
◎ 事業内容:
ビール、RTD、清涼飲料、医薬・ヘルスサイエンスを展開する持株会社です。国内酒類では「一番搾り」「晴れ風」「本麒麟」「氷結」などを持ち、酒税改正の影響を商品群ごとに受けます。
・会社HP:
◎ 注目理由:
キリンはビール税一本化の「勝ち組・負け組」を一社内で観察しやすい銘柄です。ビールの「一番搾り」「晴れ風」は税率低下の対象になる一方、発泡酒の「淡麗」、新ジャンルの「本麒麟」「のどごし」、RTDの「氷結」「本搾り」は税率上昇の対象として価格改定が示されています。2026年12月期第1四半期は売上収益5,730億円で前年同期比5.0%増、事業利益は500億円で同37.7%増でした。医薬事業や飲料事業が利益を支え、酒類だけに依存しない構造が特徴です。ただし、国内酒類は減収ながら増益という内容で、酒税改正後にビールの数量増とRTDの価格転嫁を両立できるかが重要です。(Yahoo!ファイナンス)
◎ 企業沿革・最近の動向:
ビール会社として成長し、現在は飲料、医薬、ヘルスサイエンスまで広げた複合企業です。2026年5月には酒税改正に伴う価格改定を発表し、ビールとRTD・新ジャンルで異なる税率影響を明示しました。今後は「晴れ風」など新しいビールブランドの定着度が注目点です。
◎ リスク要因:
RTD・新ジャンルの値上げで販売数量が落ちるリスクがあります。医薬・ヘルスサイエンスの収益変動が、酒類の評価を見えにくくする点にも注意です。
◎ 参考URL(みんかぶ):
◎ 参考URL(Yahoo!ファイナンス):
◎ 参考URL(カブヨミ):
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