テレワークゆり物語 (12)ライターになりたい
そうだ! ライターになれば、家で仕事ができる!
夫の転勤と長女の出産を機に、新卒で就職した(株)シャープを退職した私は、とにかく、何とかして、働きたかった。時は1991年の秋。妊娠7か月。生まれてくる赤ちゃんのために靴下を編むわけでもなく、仕事をすることしか考えていなかった。
子育て中でも、転勤族の妻でもできる仕事は何だろう?
そんな時、愛読書の週刊モーニングに連載していた「気分は形而上」の作者が名古屋在住と知る。自宅で漫画を描き、東京の編集部に送っているとか。
そうか。家で仕事をすればいいんだ! 私は漫画は描けないが、文字なら書ける。ライターになろう!
・・・とはいえ、取材記事や小説は書けないので、シャープ時代に培ったパソコンの知識で、パソコンの記事を書くしかない。
頭と体が直結している私は、そこから、就職活動に入る。
(1)シャープ時代の名刺を掘り出し、「パソコンライターになりたいので、経験はないけど、誰か紹介してほしい」と頼む (迷惑やなー)
(2)パソコン雑誌の読者はがきに、片っ端から「ライターになりたい」と書いて送る (無茶やなー)
(3)パソコン雑誌の「デジタル新聞コンテスト」みたいなものに、とにかく応募する (全部、落選)
どれも可能性が薄そうだし、今の私なら、誰にもお勧めしない方法だ。しかし、下手な鉄砲も、数打ちゃ当たることもある。
(1)で、知人の女性社長が「新しいパソコン雑誌の女性編集長さんが、ライターを探しているから紹介するよ」と言ってくれた!
(2)で、ある雑誌の編集長から、「企画出してみて」と電話がきた!
かくして、私の就活は、妊娠9か月めという微妙な時期に、大きく動き始めたのである。
