ICUフェローの医療機器ログ
ICUフェローから見た、集中治療の「機器」
こんにちは、東京ベイ・浦安市川医療センター(TBMC) 集中治療部門のフェローです。
今回は、私たちがどんな機器を日常的に使っているのか、その実績を数字でご紹介します。
ICUといえば「ECMO」「人工呼吸器」…といった印象があるかもしれません。
全くその通りで、呼吸、循環、腎代替、神経モニタリングまで、
重症患者の全身を支えるための医療機器を、日々フルに活用しています。
どのような機器が、どれくらい使われているのか?早速、実際のデータをもとに見ていきましょう。
❤️ ECMO, IABP, IMPELLAの件数
TBMCのICUでは、ECMOやIABP、IMPELLAといった循環補助デバイスを日常的に扱っています。こうした機器を必要とする症例に日々向き合いながら、フェロー自身も実際の臨床の中で「どのタイミングで使うのか」「どう管理していくのか」を少しずつ経験し、身につけています。
特に、IABPやIMPELLA、ECMOといったMCS(補助循環装置)を必要とする患者は、心臓血管外科や循環器内科の術後や重症症例であることが多く、
私たち集中治療フェローは、いわば“他科の大切な患者さんを一時的に預かる”立場でもあります。
だからこそ、機器そのものの操作だけでなく、「なぜこのタイミングで導入されたのか」「どこまで治療を目指すのか」といった背景や治療方針を理解することが欠かせません。
IABPやIMPELLAは、循環器内科や心臓血管外科が中心になって挿入することが多く、ECMOに関しても、我々が挿入を担うこともありますが、多くはERでの緊急対応や循環器内科の判断で導入されます。フェローとしては「自分で入れる技術」よりも、「どんなときに必要なのか」「本当にこの患者に適応があるのか」といった判断力を身につけることの方が重要だと日々感じています。現場でのやりとりを通して、こうした判断に関われる機会が多いのが、集中治療フェローシップでの学びの魅力のひとつです。
🫁 呼吸器関連の機器やCHDFの件数
人工呼吸器の使用は、毎年500件を超えており、HFNCやNIVの導入件数も年々増えています。
CHDF(持続的血液濾過)も年間600件近くと稼働件数が多く、急性腎障害や中毒、透析患者の術後管理といった症例に日常的に対応しています。
フェローは、Bennett®、Draeger®、Servo®、Hamilton®、ELISA®など、複数のメーカーの人工呼吸器を実際に操作する中で、それぞれの特徴や適応を体感的に学んでいきます。
🧠 持続脳波モニタリングの件数
非けいれん性てんかん重積(NCSE)の評価や蘇生後の予後評価に欠かせないのが、持続脳波モニタリング(continuous EEG)。 ICUでは意識障害の患者に「何が起きているか」を見極めるための重要な武器です。
脳症や脳炎の症例にも神経内科の先生に手伝って頂きながら、ICUでマネジメントします。神経内科の先生は非常に優秀でかつサポーティブで、我々も日々勉強させて頂いております。
フェローも、脳波波形の読み方や波形の解釈を指導医とともに学びながら、診療に活かしています。
最後に
TBMC ICUでは、「どんな機器を使っているか」ではなく、どう使うか、なぜ使うかを考える文化があります。
「経験だけではなく、理論に裏打ちされた技術を身につけたい」
「ひとつひとつの操作に、自分の判断を乗せたい」
そんな方にとって、この環境はきっとやりがいのある場所になると思います。
