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僕はここにいる

7時半からの会議のためいつもより早く家を出た。電車の窓から日の出の光が目を殴る。

多摩湖で見た朝日を思い出した。

一緒に東京の大学に進学し、たまたま近くに住んでいた岩田と、三鷹の部屋でワインを飲みながら岩田の山崎まさよしの弾き語りを聴き、なんだかなんでもできそうなエネルギーが満ちて溢れかえってしまい、いざ夜の散歩に出たのだった。

ポケット地図で自宅周辺を見ると、自宅のすぐ近くからまっすぐに西に伸びる道を見つけた。地図を辿っていくと、道は西武ドームの方までひたすら続いているようだった。いわゆる水道道路だ。

静まり返った住宅街、浄水場の脇の広い道、レッドロブスターの交差点、民家がすぐそばに続く多摩湖自転車道、ひとっこひとりいない花小金井駅、一応お店がある小平駅、多摩湖線でスタンドバイミーごっこ、欲張りな戦艦マニアみたいな名前の駅。山みちを登りながら森の中に鮮やかなラブホテルを見つけ、マイナスイオンとセックス産業の結びつきに思いを馳せ、誰もいないことをいいことに2人で即興のセックス産業の歌を大声で歌いながら山道を進み、そして多摩湖にかかる橋で、並んで朝日を全身に浴びながら、煙草をすった。

で、帰りの電車で岩田が過呼吸になって、僕は人生で初めて救急車に乗ったのだった。

あれから20年経つ。

妄想成分0

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