教師退職のご報告と今後について
今年度をもって、12年間続けてきた公立小学校教師を退職することになりました。
4月からは大阪の民間企業に転職し、主に西日本の教育現場におけるDX推進に携わります。
こう書くと、「教員を辞めるんだ」「教育の現場から離れるんだ」と思われるかもしれません。
でも、僕自身の感覚としては、教育を手放すというより、教育との関わり方を変えるという方が近いです。
教員として過ごした12年間は、本当にかけがえのない時間でした。
素敵な子どもたち、保護者の皆様、そして同僚の先生方に恵まれ、たくさんの出会いと経験をいただきました。
学級づくりや授業の面白さ、子どもの成長に立ち会える喜び、クラスに生まれるドラマ。
教室には、そこでしか味わえない尊さがあります。
だからこそ、この決断は簡単ではありませんでした。
特に、子どもたちと日々直接関わることで得られる喜びを手放すことには、大きな寂しさがあります。
安定した立場を離れることへの不安もありましたし、家族への影響を考えなかったわけでもありません。
それでも、今回の転職を決めました。
理由ははっきりしています。
自分の経験を、もっと広く教育現場のために生かしたいと思ったからです。
僕はこれまで、ICTや生成AIを活用しながら、校務の効率化や働き方の見直しに取り組んできました。
その中で実感したのは、先生方に少しでもゆとりが生まれると、その余裕は必ず子どもたちに返っていくということです。
業務が効率化されれば、教材研究の時間が生まれる。
子どもと向き合う余白が生まれる。
クラスを整えるための対話が増える。
その積み重ねが、子どもの学びや安心感につながっていく。
これは、机上の空論ではなく、私自身が現場で感じてきたことです。
また、自校での研修、書籍やSNSでの発信、大学での研修講師などを通して、外部の先生方から
「働き方が変わった」「余裕が生まれた」
「教材研究や子どもと関わる時間が増えた」
という声をいただく機会がありました。
そのたびに思いました。
一人の担任としてできることには、もちろん大きな価値がある。
でも一方で、現場で積み上げてきた実践や知見を仕組みや支援の形に変えることができれば、もっと多くの学校や先生方の力になれるのではないか、と。
学校現場には、先生方の努力や工夫によって支えられている部分がたくさんあります。
だからこそ僕は、現場を離れるからといって、その努力を外から簡単に語るようなことはしたくありません。
むしろ、現場にいたからこそわかる難しさや尊さがあります。
そのうえで感じてきたのは、現場の努力だけでは変えきれない構造も確かにあるということでした。
だから次は、民間という立場から、教育現場を支える仕組みづくりやDX推進に挑戦したい。
子どもの学びと、先生の働き方の両方をより良くしていく。
そんなDXに関わっていきたいと考えています。
もちろん、理想だけでうまくいくほど甘くないこともわかっています。
立場が変われば、見える景色も、求められる力も変わります。
うまくいかないことも、想像以上に多いはずです。
それでも、自分がこれまで教育現場で見てきたこと、考えてきたこと、試してきたことには意味があると信じています。
そしてその経験を、今度はより広い形で教育に返していきたいと思っています。
教師という立場はいったん離れます。
でも、教育をより良くしたいという思いは変わりません。
これまで出会ってくださった皆様への感謝を胸に、次のステージでも全力で挑戦していきます。
そしてこれからも、自分の経験や学びを言葉にしながら発信を続けていきたいと思っています。
これからの挑戦を、あたたかく見守っていただけたら幸いです。
そして、引き続き仲良くしていただけたら嬉しく思います。
