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教員不足という “せつない現実”——その影で揺れる先生たちの働き方

担任の先生が突然いなくなるクラス。
代わりの先生が見つからない学校。
そして、仕事を変えながら必死に教室を支えてきた教員が、涙ながらに「担任を外されるんですか」と訴える——。

今、全国の教育現場では、こうした “せつない現実” が静かに、しかし確実に広がっています。
これは単なる「教員不足」ではなく、子どもたちの安心と学びに直結する重大な問題です。

今日は、とある学校で実際に起きた「一人の代替教員の物語」から、教員不足の深刻さを考えてみたいと思います。

■ 涙をこらえきれなかった代替教員の一言

「私、担任を外されるんですか……?」

隣の席の代替教員が、涙をこぼしながら訴えました。
彼女はもともと、“育児短時間勤務”の先生の代わりとして採用された非常勤の代替教員でした。

ところが、その育児短時間勤務の教員が年度早々に体調を崩し、病休へ。
学校は急遽、担任を務められる代わりの教員を探さざるを得ませんでした。

しかし──。

今の日本には、「代わりの先生」はどこにもいないのです。

講師は不足。募集しても応募はゼロ。
見つかったとしても、「数か月後に赴任」というケースがほとんどです。

■ 「担任は無理です」

それでも、代わりになるのは“その人しかいない”

管理職は、この代替教員に白羽の矢を立てました。
理由はひとつ。「担任経験がある」からです。

彼女には、本来のもう一つの仕事があり、兼業できない公務員として働くには大きな覚悟が必要でした。
それでも学校から何時間もかけて説得され、数日悩んだ末に、しぶしぶ担任を引き受けてくれました。

手を抜かず、真摯に、誠実に、子どもたちと向き合う。
その姿勢は素晴らしく、半年も経つころには学級経営も安定し、子どもたちとの信頼関係も育っていました。

ようやく生活と仕事のリズムも整ってきた頃です。

■ しかし突然告げられた「担任交代」

校長からの説明はこうでした。

「病休に入っていた職員が1月から復帰します。
ただし、いきなり学級担任は難しいので、しばらく“級外職員”として働いてもらいます。
担任は教務主任が務めます。」

……つまり、彼女は担任を外され、再び “育短の代替” もしくは無職に戻るということです。(残念ながら、正規の教員の方が非常勤講師より守られているのです。)

人の生活はそんなに簡単に変えられるものではありません。
涙ながらに訴えた彼女の気持ちが、痛いほど分かりました。

これこそが、今、日本の教育現場で起きている“せつない現実”です。

■ データが示す「教員不足の急拡大」

全日本教職員組合(全教)の2024年調査によると——

  • 全国で4,739人の教員が不足

  • 5月時点の1,357人 → 10月には1,855人
    → わずか 5か月で約500人増加

  • 特に深刻なのは 病休代替の未配置(5か月で約2.22倍)

つまり、今回のような「病休代替が見つからない」というケースは、
全国で爆発的に増えている現象なのです。

■ 代替教員が見つからない本当の理由

代替教員が見つからない背景には、次のような要因があります。

  • 特別支援学級の増加(配置教員も増やす必要がある)

  • 産休・育休を取る教員が増加(とても良いことだが代替がいない)

  • 保護者対応の複雑化で「担任を持ちたくない」教員が増えている

  • そもそも教員志望者が減っている(採用倍率の歴史的低下)

つまり、「担任を務められる人材」そのものが足りないのです。

■ 子どもたちへの影響は深刻

① 教育の質の低下

  • 少人数学級の見送り

  • 専科による授業が実施できない

  • 教務主任や教頭が担任を代行

  • 授業の詰め込み

本来受けられるはずの教育が受けられず、
子どもたちの“学ぶ権利”が侵害されていると言っても過言ではありません。

② 心への不安

担任の先生がコロコロ変わる。
誰がいつ来るのか分からない。

子どもたちは、大人が想像する以上に不安を抱えています。
それが問題行動につながるケースは全国で増えています。

■ 子どもたちのために大人ができること

教員不足は、学校だけの問題ではありません。
保護者だけの問題でもありません。

これは、子どもたちの未来に直結する社会全体の課題です。

  • 働き方改革

  • 教員配置の見直し

  • 代替教員の確保

  • 保護者と学校の連携強化

  • 社会全体の教育理解の向上

「先生がいない」「授業が回らない」
この現実を変えるには、子どもを取り巻く大人たち全員の力が必要です。

【あとがき】

今回の出来事は、一人の教員の涙だけの問題ではありません。
教員不足の裏側には、子どもたちの不安、先生たちの疲労、そして教育の質の低下という深刻な現実があります。

けれど、同時に思うのです。
子どもたちのために踏ん張っている先生は、確かにいる。
そして、学校と保護者が連携し、社会全体が教育を支える仕組みをつくれば、必ず希望は見える、と。

高市内閣にぜひ「教育費予算の増加と教員不足解消」を喫緊の課題として、取り組んでほしいところです。

教育は、未来への投資です。
子どもたちの学ぶ権利を守るために、今、私たち大人が一歩を踏み出すときなのだと思います。

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