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【全文】衆議院本会議 質疑/組織活動本部長 武藤かず子(2026年3月5日)

2026年3月5日の衆議院本会議において行われた、チームみらい 組織活動本部長・武藤かず子の質問と林総務大臣の回答を全文書き起こしたものです。実際には、最初にすべての質問を行い、それに対する回答がまとめてなされましたが、読みやすさを考慮し一問一答形式でまとめ直しています。

質問者=チームみらい 組織活動本部長・武藤かず子
答弁者=林芳正 総務大臣


1. ふるさと納税制度の見直しについて

武藤からの質問

チームみらいの武藤かず子です。本日は、地方税に関する法律案(※参考)について質問の機会をいただきました。会派を代表して質問してまいります。

ふるさと納税制度の見直しと納税証明書等のデジタル化という2点についてお伺いしてまいります。

ふるさと納税に関してです。寄附金の活用可能額の割合を60%と設定し、令和8年度から段階的に目標を定め、令和11年度に60%を目指すとあります。この数値は、寄附総額に対して、返礼品や事務経費を除いた後、実際に地域振興のために活用できる割合の下限を定めるものと理解をしておりますが、なぜ60%を基準として設定されたのでしょうか。

返礼品の送付に係る物流費が近年高騰している中、物流費の上昇分を返礼品の調達費用削減や寄附金額の見直しで吸収することを自治体に求めることになれば、返礼品の質、量の低下、地場産業への影響を懸念するところでございます。

この寄附金の活用可能金額の割合の基準値について、その政策的、財政的な根拠を林大臣にご説明いただきたいと思います。

次に、本制度の根本的な趣旨についてお伺いいたします。個人住民税は本来、住民がその居住地において受ける行政サービスの対価として負担するものでございます。言うなれば、住んでいる自治体を支えるための税であり、応益性、また地域社会の会費という性格を有するものでもございます。

しかし、ふるさと納税制度は、居住地以外の自治体へ寄附することで個人住民税が実質的に控除される仕組みであり、居住自治体の税収が減少をするという構造を持っています。

政府は、この制度が住民税の本来の趣旨と整合しているとお考えでしょうか。あるいは、整合しない側面があることを認識された上で、政策目的として許容されているのか。制度の本質に関わる問いとして明確にご見解をお聞かせいただきたいと思います。

林総務大臣からの回答

令和6年度におけるふるさと納税の受入額は1兆2,728億円にまで拡大している一方、ポータルサイト運営事業者への手数料等は1,656億円と、ふるさと納税の受入額の13%にも達しております。

受け入れた寄附金については、ふるさと納税制度の趣旨に即して、自治体における行政サービスの充実や地域振興のために活用されるべきであり、区域外に流出するポータルサイト事業者などに支払う手数料等については、できる限り縮減をしていく必要があると考えております。

このため、今回の地方税法の改正案において、自治体が実施する事業に活用できる寄附金の割合を引き上げていくこととし、その割合は、直近の実績が53.6%であること、返礼品の調達費や事務費等に一定の費用をかけている実態があることなどを総合的に勘案して、6割と設定したところでございます。

次に、個人住民税の会費的性格とふるさと納税についてご質問がありました。ふるさと納税は、ふるさとやお世話になった地方団体への感謝の気持ちを伝え、税の使い道を自分の意思で決めることを可能とするものとして創設された制度です。

ふるさと納税における特例控除額は、地域社会の会費という個人住民税の性格を踏まえ、住所地の自治体に納付される個人住民税額が大きく減少することがないよう、個人住民税所得割額の2割を上限としてきたところでございます。

また、今回の地方税法の改正案においては、個人住民税所得割の額の2割の上限に加えて、193万円の定額の上限を設けることとしております。今後とも、個人住民税の本来の性格も踏まえつつ、ふるさと納税の趣旨に沿って、制度が適正に運用されるよう取り組んでまいります。

2.納税証明書等のデジタル化について

武藤かず子

続いて、納税証明書等のデジタル化についてお伺いいたします。

与党の税制改定大綱においては、納税証明書等のデジタル化の仕組みの導入に向けた取り組みを進める旨の文言があったと承知をしております。しかしながら、今回の地方税改正の法案においてはその文言が盛り込まれておりませんでした。

納税証明書等のデジタル化といった国民の利便性向上に係る重要な取り組みについて今後どのように進めていくのか、ご説明いただきたいと思っております。

また、デジタル化の仕組みを実際に運用するためには、eLTAX、マイナポータルの更改また改修も想定されますが、実装時期の見通しが立っているのかをお伺いいたします。

また、この仕組みが実際に利用可能とするための、そのシステムの改修にかかる費用は、国と地方でどのように分担するお考えでしょうか。地方自治体に過度な負担が生じないよう、明確な枠組みを示していただく必要があると考えております。

以上、ふるさと納税の健全な発展と地方税務手続きのデジタル化は、地域の持続可能な未来を支えるための基盤となるものです。制度の整合性を高め、実装の見通しを明確にすることが地方行政への信頼につながると考えております。林大臣の明確なご答弁をお願い申し上げます。

林総務大臣からの回答

令和8年度与党税制改正大綱においては、中期的な検討課題として、更なる税務手続のデジタル化に向け、地方税関係通知のうち納税証明書等の各種証明書について、eLTAXおよびマイナポータルの更改、改修スケジュール等を考慮しつつ、電子的に送付する仕組みの導入に向けた取り組みを進めると記載されているものと承知をしております。

納税証明書等のデジタル化に関しては、地方税共同機構に設置されている地方税における電子化の推進に関する検討会において、今後、実装に向けた具体的な検討を進めていくこととしております。

最後に、納税証明書等のデジタル化の実装時期およびシステム改修に係る費用負担についてのご質問がございました。納税証明書等のデジタル化の実装時期につきましては、今年度開催されました検討会では、システム構成等が固まってはじめて決定するものとしておりまして、今後、諸課題を踏まえて、具体的に検討してまいります。

また、システム改修に係る費用負担につきましては、eLTAXを管理、運営する地方税共同機構は地方団体が共同して運営する組織であり、その費用は地方団体が負担することとされていることから、仮にeLTAXの改修を通じて証明書の電子的送付を実現する場合、地方団体がその費用を負担することを想定をしております。