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チームみらい 国会質疑答弁 全文(2025年11月25日)

本文は、2025年11月25日に行われた国会(参議院 総務委員会)において、チームみらい党首・安野貴博が行った質疑及び、答弁の文字起こしを行ったものです。


①チームみらい質問要旨

②総務委員会での答弁

1. プッシュ型給付や給付付き税額控除の実現に向けた、各種支援制度における申請手続きの負担軽減について


安野貴博
 チームみらいの安野貴博です。この度は質問の機会をいただきまして誠にありがとうございます。
まず第一に、各種支援制度における申請手続きの負担軽減についてお伺いいたします。 私たちチームみらいは参議院選挙の公約で「プッシュ型支援」が重要であると訴えてまいりました。今、行政サービスの多くは「申請主義」と呼ばれる、申請を行うことで初めて行政からの支援や給付を受けられる形態が取られております。この申請手続きには申請を行う国民、そして申請を受ける自治体双方で多大な事務負担が発生をしております。
例えば児童手当。子供が生まれたばかりのお母さんやお父さんが出産直後の身体的にも精神的にも余裕がない時期に、書類を書いて必要な資料を持って申請の手続きをしなければなりません。第二子、第三子の場合であれば上のお子さんを抱えて窓口に行くようなケースもあります。また、そもそも制度を知らず児童手当の恩恵に預かれていないようなケースもございます。 親が制度の知識があるかどうかによって、子供が公的支援の恩恵を受けられるかどうかが左右されてはならないと私は考えております。支援が必要な人が支援を受けるために煩雑な書類手続きを行わないとならないという、この状況がそもそも本末転倒ではないかと考えております。
また一方で自治体の側の負担も相当大きなものになっております。給付金の事務処理、これは地方自治体が担当しておりまして、郵送による受け取りの意思確認から大量の申請書類の確認作業、そしてコールセンターの設置など膨大な作業を、人手不足の中でこなさなければならない状況が生まれております。
私はこの「申請主義」の構造自体を変えるべきではないかと考えます。所得や属性・緊急性などのデータに基づいて、必要な支援が自動的に、あるいは極めて簡単な確認のみで届く。この「プッシュ型」への転換こそが、デジタル時代のあるべき行政の姿ではないかと考えております。
給付事務等へのデジタル活用。これはデジタル庁でも様々取り組みがあると承知をしておりますが、それだけではなく実務を担う自治体の現場に過度な負担がかからないように業務フローや、この申請主義の考え方を含めた大胆な刷新が不可欠だと考えます。
ここで大臣にご質問いたします。自治体の円滑な行政運営の支援を所管する総務省として、給付に伴う自治体の負担、例えば窓口などでの事務負担等をどう軽減していくのか、ご所見をお伺いいたします。

林総務大臣 大変大事なご指摘いただいたと思っております。コロナの時にも、この「プッシュ型」というのは随分議論検討したところでございましたけれども、この「プッシュ型」の支援の導入などを含めて、この自治体の業務全体のデジタル化、これをするにあたっては業務内容、またプロセスの見直し、BPRですね、これを実施すること、これ大変重要になってくると考えております。
総務省ではデジタル完結ですね。デジタルになったけどどっかで紙がいると、こういうことがないようにすると。このデジタル完結を目指す観点からもデジタル技術の活用にあたって、このBPR、これを徹底した自治体の窓口業務の改善を行うフロントヤード改革を推進しておるところでございます。
申請者が名前・住所と何度も書かなくて良い「書かない窓口」の実現。これはあのBPRを実施した上でバックオフィスとのデータ連携を含むデジタル技術の活用、これを行うことによって事務の負担軽減を図るということが考えられます。 こうした取り組みを推進するために総務省としては、人口規模別のですね、先進事例の構築を進めまして、BPR実施のノウハウも含めた改革の手順書、これを本年5月に作成いたしまして横展開の取り組みを図っているところでございます。 引き続き各自治体におけるデジタル活用による利便性の向上、業務効率化これを推進してまいります。

安野貴博 はい、ご答弁ありがとうございます。今ご答弁いただきました通り、こういった「申請主義」からの脱却は、利用者・国民の利便性あるいは自治体の負担を減らすために非常に重要なことだと考えております。ぜひ精力的に進めていただきますよう、どうぞよろしくお願いいたします。

2. 人工知能の研究開発促進に向けた、日本語データ・日本に関するデータの利活用について


安野貴博 次に、AI開発における「高品質な日本語のデータ、日本に関するデータ」の確保についてお伺いします。 去る4月16日の衆議院内閣委員会において、私はAIの専門家の参考人として「適切な制度設計を行えば、AIには日本の勝機がある」と申し上げました。今回政府が策定したAI基本計画の骨子案に「日本の文化・習慣等を踏まえた信頼できるAI」という方針が盛り込まれたことは、まさにこの「勝機」を掴むための第一歩だと考えます。
さて、この「日本の文化・習慣等を踏まえた信頼できるAI」を作るための課題ですが、これはですね、学習データの量と質にあると考えます。現在AI開発の現場においては、良質な日本語データ、日本に関するデータが不足をしております。AIが文章だけではなく音声や映像など様々な種類の情報を扱えるようになってきている中で、テキストデータだけではなく質の高い音声データや映像データ、こういったものも求められております。
ここで私が注目をしているのがNHKが保有する過去の放送アーカイブでございます。NHKの映像や音声は正確な日本語、地方の方言、日本の歴史や伝統文化を記録した、まさにデジタル時代の国家資産だとそう言えると考えております。
海外に目を向けますと、例えばイギリスの公共放送BBCでは手話通訳付きの番組から大規模データセットを構築し、AI研究用に学術機関に提供している例がございます。このような公共放送がAI時代のインフラとしての役割を果たしている良い実例、こういったものを踏襲すべきではないかと考えておりますが、一方で我が国のNHKではまだこうした活用がほとんど進んでおりません。これは極めて大きな機会損失であると考えます。
国防や行政の現場でも安心して使えるような国産のAIを育てていくためにも、NHKのアーカイブデータのような日本語や日本に関するデータを活用しやすくするための法制度の整備、環境整備が必要ではないでしょうか。 そこで大臣にお伺いをいたします。総務省として日本語のデータや日本に関するデータの活用に向けた環境整備をどのように主導していくか、ご意見をお伺いいたします。

林総務大臣 総務省におきまして、我が国・企業の信頼できるAIの開発の強化、これを支援すべくこの間ちょっと見てまいりましたけども、NICT(情報通信研究機構)、ここがですね、かなり日本最大と言ってもいいと思いますが、ご案内のようにAI学習用の日本語データ整備拡充しておりまして、企業などにこれを提供する取り組み、予算も確保してやっておるところでございまして、これをまずは進めていきたいと思います。
そして、今委員からお話にありましたNHKの保有している放送番組等のデータでございますが、これもあの高品質な日本語のデータとして貴重な資産でございます。AIの開発という観点で活用されるということは大変意義の深いことであると考えます。
で、一方でですね、このNHKが放送番組等のデータを研究開発用に外部提供するか否かですね、LLMに出すかどうか。これはあのNHKが公共放送としての役割を踏まえつつ、コスト負担そして権利者の保護などを含めて、自ら検討を行って判断するべきものと考えておるところでございます。 いずれにいたしましても総務省としては関係省と連携しながら、信頼できるAIの開発力強化のために必要な政策を講じてまいります。

安野貴博 お答えいただきありがとうございます。NHKの中での判断ということでしたが、これ総務省としてNHKのアーカイブデータを、もちろんプライバシーや権利に対する配慮は必要だと思いますが、そういったものに配慮しつつAI研究開発用のデータセットとして活用できるよう、NHKがもし望むのであれば、法制度の整備や環境構築を行うお考えはありますでしょうか?

豊嶋情報流通行政局長 はい。NHKから具体的にどのような業務をするのかということが不明でございますので、あまり断定的に今申し上げるっていうのは材料が不足してるとこでございますけれども、ご指摘の提供業務、これはNHKの放送業務に関連して行われる業務であるという風に想定されるのではないかと。 もしそういう観点に立ちますならば、放送法の規定に違反するものではないものであると考えております。 なおNHK自身が外部の事業者と共同で、例えばNHK放送番組のデータを研究目的で提供活用する場合においても、同じように放送法に抵触するようなものはないのではないかという風に考えております。

安野貴博 放送法に抵触するものではないというご答弁ありがとうございます。NHKのデータ非常にこれからのAI時代において貴重なものになると思いますので、是非活用が進むよう検討いただければと思います。

3. 自治体システムの重複投資解消とDX推進に向けた、ソフトウェアのオープンソース化に伴う法的課題について


安野貴博 次に、自治体システムにおけるオープンソースソフトウェア(OSS)の活用と法解釈の明確化についてお伺いをいたします。 OSS(オープンソースソフトウェア)とはソースコードが公開されており、誰でも利用や再配布ができるソフトウェアのことでございます。ライセンスの範囲で自由に改良や修正を加えられることが特徴でございます。 私たちチームみらいは「公費で作ったコードは、公共財として公開すべきである」という考えを提案をしております。
総務省の地方財政状況調査によれば、地方自治体のシステム関連費用は年間でおよそ6620億円にも上ります。これ全国1,700以上ある自治体が似たようなシステムをバラバラに開発をしております。この中にはコードを共有することができれば削減できるような「重複投資」がたくさん含まれていると考えております。 自治体がコードをオープンソース化し、自治体で共有することによって重複投資を削減しつつ、高額なベンダー製システムにロックインされることを防ぐことが可能です。実際にアメリカなど海外ではこのような公金で作ったソースコードを公開していくような取り組みというのはすでに行われている事例がございます。
私はかつて東京都のDXを技術面から支援する「GovTech Tokyo」のアドバイザーとして現場の支援を行っておりました。当時東京都以外にも様々な自治体の方とお話をする機会があったのですが、現場の方でオープンソースの活用を是非進めていきたいという声、これは非常にありました。 あった一方で実際には法的な懸念があるから進めづらいのだということを耳にいたしました。どういうことかと申しますと具体的には「地方自治法上の公有財産」の解釈が問題になります。
ソフトウェアの著作権が行政財産に当たるのではないかという懸念から、オープンソース化活用をためらうとそういったことでございます。行政財産は勝手に貸したり、権利を譲渡することができないと定められているためでございます。
公費で作った資産は国民に還元をすべきと考えます。将来に渡っての大量の重複投資を避けるためにも、まずこの法解釈の足かせを外す必要があると考えます。 そこで大臣にご質問させていただきます。 自治体が保有するソフトウェアなどのプログラムなどの著作物は、地方自治法第238条の「公有財産」には該当せず、またプログラム著作権も同条の行政財産に該当しないため、厳しい制約を受けずにオープンソースソフトウェアとして公開可能である。総務省としてそのように解釈してよろしいでしょうか?大臣の明確なご答弁をお願いいたします。

林総務大臣 自治体が開発したソフトウェアに関する地方自治法上の取り扱いにつきましては、著作物とこれを創作した者に与えられる著作権、区別して判断することとしております。 すなわち同法では著作権を「公有財産」に位置づけておりますが、プログラムの著作物に該当するソフトウェア、これについては著作権とは区別し「公有財産」には該当しないものと、こういう風に解釈をしております。
従って今委員からもご指摘がありましたが、自治体が開発したソフトウェアをオープンソース化して他者に利用させること、これは著作権法上の著作物の利用の許諾の一類型として可能でございまして、地方自治法上特段の制約はございません。

安野貴博 ご答弁ありがとうございます。総務省から問題ないと回答いただいたことで、全国の自治体においてもこういったソフトウェアの活用が進むと考えております。 この見解についてなのですが、総務省からは自治体に対してホームページ上の公開や事務連絡の発出などは行っておりますでしょうか? 総務省のご担当者とお話しした際には、過去にあのオープンソースソフトウェアではなくてオープンデータに関しては一部の自治体の財政担当部局には話をしたことがあると伺いましたが、自治体の懸念を取り除くために、より幅広く解釈をしていただければと考えておりますがいかがでしょうか?

小川自治行政局長 お答えいたします。 自治体が開発するソフトウェア等のオープンソース化にかかる地方自治法上の解釈につきましては、本年3月のデジタル行財政改革会議・戦略会議における安野構成員からのご指摘を受けて、その後自治体向けの説明会などにおいて、今大臣から申し上げた解釈をお伝えしてきたところでございますけれども、改めて全自治体にこれを徹底すべく周知を図ってまいりたいとこのように考えてございます。

安野貴博 ご答弁いただきありがとうございます。周知が徹底されることで、デジタルの活用も一層進んでいくものと考えております。 時間が来たので、こちらで終わりにさせていただきます。ありがとうございました。

※時間の関係で、準備していた4つの質問中3つのみ質疑を行った。

③参考(委員会って何?)


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2025/11/27 チームみらい