【物語】あるカフェの本棚に phase04_4 伝わらない
phase04_4 伝わらない
あるカフェの本棚から始まった
刻々と変わる地域の過去~未来の物語
大雪が降る中、大学構内の研究室へ向かいます。
キッチンカーを運営する学生サークルの彼らは地域おこしに熱心に取り組んでいます。そんな彼らは吹雪いている外の景色とは裏腹に情熱を商品開発に注いでいます。
「どうぞ」
試食です。数種類の味付けを施した地産スイーツの試作を私にも分けてくれました。味そのものや濃淡、色、カタマリ具合、原価などしっかり意見を出し合ってホワイトボードにまとめていきます。
意見の出し合いも落ち着いて後片付けも済んだ頃、私のプレゼンの番がやってきます。ちょっと緊張しつつもスライドを含めた郷土本プロジェクトの説明が始まります。決められた時間内にすっぽり収まるプレゼンは、私なりに上手くいったと思っていました。
「スポンサーって誰ですか?」
「アプリのイメージが湧かないです」
「何を支援するクラファンですか?」
と、1回だけのプレゼンでは半分どころか2割も伝わっていない感触。伝えることの難しさに改めて直面します。今まで、プロのメンターに対してやってきたプレゼンは、分かりづらくても分かってもらえる、そんな状態だったわけで、知識も年齢も半分の彼らに”分かってくれるだろう”という甘えは通じないわけです。
ところが、その疑問にちょっと説明を加えると、続けて、
「スポンサーに替わる言葉がないか」
「アプリのイメージ画像が欲しい」
「クラファンのターゲットを明確に」
と、解決の糸口を提案し始めます。心のなかで「中々だね」って感心しながら、とはいっても、中学生にも分かってもらえるほど噛み砕いたプレゼンにする必要があると感じました。
「今週末だから応援に来てね」
「あ、その日は別イベントです」
そっか。だよね。帰りは夕日が綺麗でした。
phase04_5 本番 へ続く
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