デジタルクーデター?テクノロジー時代の民主主義の危機と私たちができること
ジャーナリストのキャロル・キャドワラダー氏のTED講演を視聴しました。彼女は以前の講演後、表現の自由を巡る厳しい法廷闘争を経験し、その中で「テクノロジーが民主主義を破壊する可能性」への警告が現実となっていることを痛感したと語っています。
今の状況は「デジタルクーデター」であり、私たちはその真っ只中にいる──彼女はそう訴えます。この現実に立ち向かうには、まず状況を「名前を付けて認識する」ことが重要だと言うのです。
新たな権力構造「ブロリガーキー」
彼女が指摘する新たな権力構造は、シリコンバレーと専制政治が連携した「ブロリガーキー」です。その根幹にあるのは、私たちから収集されるデータ。シリコンバレーのビジネスモデル全体が監視に基づいており、私たちはすでに全体主義的なアーキテクチャの内にいると警告します。
かつて政治は文化から生まれましたが、今の文化はAIによって形作られています。つまり、政治は今やテクノロジーそのものなのです。
ジャーナリストへの攻撃と連帯の力
キャドワラダー氏自身も、ジャーナリストとしての活動が原因で個人的な攻撃や法的な圧力に直面しました。これはSLAPP(公共的参加に対する戦略的訴訟)という手段を用いて批判的な声を封じようとするもので、特に女性ジャーナリストに対する「デジタルの魔女狩り」とも言えるものでした。
しかし、彼女は諦めませんでした。3万人もの人々が彼女を支援し、法廷費用を寄付したのです。この経験から、私たちは決して無力ではないことを学んだと語ります。
私たちにできる「デジタル不服従」
では、私たちにできることは何でしょうか。彼女は「デジタル不服従」を学び、実践することを提案します。
具体的な行動例:
ウェブサイトのクッキーを安易に受け入れない
実名の使用を控える
Signalのような暗号化されたメッセージアプリを利用する
プライバシーは力です。私たちは思っている以上に多くの力を持っているのです。
選択肢は私たちの手の中に
過去の運動から学び、お互いを支え合うこと、そして不当な要求や搾取に対して「ノー」と言うことも重要です。シリコンバレーのリーダーたちが専制君主と手を結ぶことで安全だと考えているなら、それは間違いだと彼女は断言します。彼らは共犯者に過ぎません。
しかし、私たちには選択肢があります。
データ権利は人権です。何が起きているかを理解し、戦う方法を学ぶことが、この「デジタルクーデター」の中で生き残り、より良い未来を築くための鍵となります。
今こそ、行動を起こす時なのです。
