Google NotebookLM にradwimps 野田洋次郎 の歌詞を分析してもらった件
目次:
0 はじめに
1 (1曲目) なんちって(2005)
2 (2曲目) おしゃかしゃま(2009)
3 (3曲目) Tummy(2013)
4 (4曲目) フラレガイガール(2017)
5 ここまでの4曲の分析
6 (5曲目) Suzume feat. Toaka(2022)
7 自分の感想
0 はじめに
radwimpsの音楽を意識したのは2013年ごろのことで最初に聞いた曲はよく覚えていませんが「マニフェスト」(2010)だったでしょうか。
さだまさしのような女々しい歌声だなというのが第一印象でした。
さだまさしおよび野田洋二郎の歌声のファンの方いきなりとんでもない悪口で誠にすみません、今はもちろん考え方を改めています。
そのころ出た「実況中継」(2013)や過去の曲(「君と羊と青」(2011)や「有心論」(2006))を聞くうちにどんどんはまっていき、その後現在に至るまでかなり熱心なファンであり続けています。
その私が先日彼の歌詞集をテーマとした単行本(野田洋二郎歌詞集)を購入しました。彼の歌詞の魅力についてどこまで掘り下げて書かれているか気になったからです。各界の著名人8名による寄稿文が載っているということでその内容にも期待したのですが、その結果には正直いって失望しました。
彼の音楽の最大の理解者の一人といっていい 映画監督・新海誠氏など野田洋二郎の作る世界により思い入れがある人が書いていないようにみえる(言語学者 野矢 茂樹氏など)こともその一因ですが、根本的な不満としては、野田洋二郎の歌詞を韻律に注目して音楽的に分析した箇所がほぼ皆無だったからです。
彼の歌詞の魅力をだれかすこしでも言語化してすっきりさせてくれ !!
という切実な思いを持つ私としては、
そうだ!ここはAIの出番だ!
とGoogle LM notebookに頼ることにしました。
準備段階として、野田洋二郎が世に問うた膨大な楽曲の中からとりあえず次の5曲を選びました。
1 なんちって(2005)
2 おしゃかしゃま(2009)
3 Tummy(2013)
4 フラレガイガール(2017)(rad名義ではなくさユりへの提供曲)
5 Suzume feat. Toaka(2022)
この5曲の選択に不満がある人はいるでしょうが、まずはこの5曲についてのGoogle LM Notebookの分析を見てもらえればと思います。
1 (1曲目) なんちって(2005)
楽曲『なんちって』では、日本語と英語が激しく入れ替わりながら、攻撃的なリズムと諧謔的な言葉遊びが融合した韻律的技巧が凝らされています。
1. 英語部分の韻律的技巧
英語パートでは、ヒップホップ的な要素が強く、明確な脚韻(End Rhyme)やリズムの反復が特徴的です。
平行構造によるリズムの確立: 冒頭の「Never ending story / you were talking day by day」と「everlasting story / you were wondering all day long」のように、似た構造のフレーズを並べることで、物語がループするような停滞感とリズムを生み出しています。
「yes / no」の対比と音の響き: 「maybe yes, maybe not」に対し、世界の声を「yah yah yah」、心の声を「no / oh oh oh」と母音を揃えて対比させることで、内面と外面の不一致を音楽的に強調しています。
伝統的な脚韻と内部韻: 「Flashing lights coming in sight」と「Bashing lights coming in sight」では、lights と sight で完璧な韻を踏んでいます。また、「Give it up? / And give it down or HIP HOP POP」のように、破裂音の「p」を重ねることで、パーカッシブな響きを作っています。
年号を用いたパラレリズム: 「1985 we were meant to be...」「1991 I was in U.S. I was meant to live...」と、過去の事実を同じ構文に乗せて刻むことで、自伝的な内容にリズムを与えています。
2. 日本語部分の韻律的技巧
日本語パートでは、日常会話の延長のような口語のリズムと、特定の語尾の繰り返しによる強調が見られます。
「〜だい」による力強い脚韻: 「一体全体何なんだい! / お前の心の叫びが聴きたいんだい!」と、「dai」の音で畳み掛けることで、相手を問い詰めるような勢いを生み出しています。
冗長なフレーズによるリズムの停滞: 「どっかのなんかのだれかが言ってたような気がするような」という一文では、助詞の「の」や「か」を多用し、あえて「切れの悪い」リズムにすることで、無責任な伝聞のニュアンスを表現しています。
強烈なスタッカート: 「バカ! ドジ! マヌケ! 死ね! オタンコナス!」と、短く攻撃的な単語を並べることで、リズムに急激な変化(緩急)をつけています。
おどけた擬音・造語のリズム: 「bibidebabidebooboo」といったナンセンスな擬音や、「KAMEHAMEHA 打ちて」といった突飛な言葉を挿入することで、シリアスなトーンを解体する「なんちって」というタイトル通りの軽薄なリズムを演出しています。
3. 言語横断的な(日本語×英語)技巧
この楽曲の真骨頂は、異なる言語の音が混ざり合う瞬間の心地よさにあります。
音の架け橋(ライムの越境): 「I will fuck you if I'm gay / no way? / 残念でしたこれ決定(kettei)!!」という箇所では、英語の gay と way の韻に、日本語の「決定(ei)」を接続させ、言語の壁を越えた心地よい響きを作っています。
多国籍な挨拶の羅列: 「シェイシェイ(謝謝)」「ダンケシェーン(Dankeschön)」と、異なる言語の感謝の言葉をリズムよく並べることで、無国籍でカオスな雰囲気を作り出しています。
このように『なんちって』は、英語の堅実なライミングと、日本語の自由な口語リズム、さらにはそれらを越境する音遊びによって、既存の型にはまらない独特の韻律を構築しています。
2 (2曲目) おしゃかしゃま(2009)
RADWIMPSの楽曲『おしゃかしゃま』では、日本語の音の響きを最大限に活かした非常に高度で緻密な韻律(リズム・ライム)の技巧が凝らされています。
1. 徹底した脚韻(文末の韻)と並列構造
この曲の最大の特徴は、同じ語尾や音を畳み掛けるように繰り返すことで生まれる圧倒的なスピード感です。
「〜します」の反復: 冒頭の「殺します」「減らします」「増やします」という、動詞の丁寧語(-shimasu)による脚韻が、淡々としながらも狂気的なリズムを作っています。
「chi」の音の連続: 「一致(icchi)」「合致(gatchi)」「スケッチ(sketchi)」という名詞の韻に加え、「あっち こっち そっち どっち(acchi kocchi socchi docchi)」、そして「ダ・ヴィンチ(Da Vinci)」へと繋げる構成は、非常に音楽的です。
「〜(だ)って」の執拗な繰り返し: 「あったって」「なくたって」「なんだって」「いいんだっけ」「人類なんて」など、助詞や助動詞の「te」音を連続させることで、突き放すような口語のリズムを生み出しています。
2. 言葉遊び(造語・分解)とリズムの同期
既存の単語を分解・再構築し、それをリズムに乗せる技巧が見られます。
熟語の分解と結合: 「無茶(mu-cha)」と「苦茶(ku-cha)」を分け、「無茶しよう」「苦茶しよう」と並列させてから「無茶苦茶にしよう」と統合する手法です。「有耶(u-ya)」「無耶(mu-ya)」から「有耶無耶(uyamuya)」への流れも同様で、意味よりも音のハマり具合が優先されています。
畳み掛ける三連音: 「1、2、3で(ichi-ni-san-de)」というカウントや、「切って張って作って壊して」といったテ形(連用形)の連続が、聴感上の心地よいビートを刻みます。
3. 多言語と多義語のクロスオーバー
意味の重なりをリズムとして配置する技巧です。
逆接の接続詞の羅列: 「だがしかし(daga shikashi)」「but」「けど(kedo)」「けれど(keredo)」「yet」と、日本語と英語の逆接の言葉をノンストップで並べています。これは意味の強調だけでなく、一音一音が打楽器のように機能しています。
4. 内部韻と音の配置
フレーズの途中でも細かい韻が踏まれています。
「a」音と「o」音の響き: 「願って(negatte)」「拝んで(ogande)」や、「分かってる(wakatteru)」「くせして(kuseshite)」など、母音を意識的に揃えることで、滑らかな発音とリズムを実現しています。
自問自答のテンポ: 「なして どうして ってなんでかって?」といった疑問詞の連続が、ラップに近い譜割(メロディへの言葉の乗せ方)となっており、言葉の密度を極限まで高めています。
このように『おしゃかしゃま』は、脚韻、内部韻、分解、並列といった多様なテクニックを複合的に組み合わせることで、日本語特有の「硬さ」を音楽的な「武器」へと昇華させている詩であると言えます。
3 (3曲目) Tummy(2013)
RADWIMPSの楽曲『Tummy』では、日本語と英語の両パートにおいて、韻(ライム)やリズム(韻律)を巧みに操ることで、口語的な親しみやすさと音楽的な心地よさを両立させています。
1. 日本語部分の韻律的技巧
日本語パートでは、文末の母音を合わせる「脚韻」や、同じリズムの繰り返しが多く見られます。
「ai」の音による連続した脚韻: 第2セクションの「負けてばかりもいられない(iranai)」「よちよち歩きもおぼつかない(obotsukanai)」「我が子だろうとそこは手抜けない(tenukenai)」といった箇所で、打ち消しの助動詞「ない」の「ai」音を重ねることで、決意の固さとテンポの良さを生んでいます。
「i」の音と助詞による韻: 「予告編に(ni)」「作戦に(ni)」と、名詞の末尾と助詞をセットで韻に踏ませています。また、「したり(shitari)」「みたり(mitari)」「くれたり(kuretari)」という並列の語尾を繰り返すことで、躍動感を演出しています。
促音(っ)を用いたリズム: 「キラキラッ」「ぎゅっと」「やっと」のように、促音を効果的に配置することで、感情の凝縮や強調をリズムとして表現しています。
内部韻: 「宣戦布告(fukoku)」と「僕(boku)」のように、フレーズの途中で「oku」の音を響かせる内部韻的な手法も見られます。
2. 英語部分の韻律的技巧
英語パートでは、伝統的な西洋詩の韻律に近い、明確な脚韻(End Rhyme)が多用されています。
「world / girl」の完璧な韻: サビの「Welcome to the new world / From the tummy of such a mighty little girl」では、最も重要なキーワードである「世界(world)」と「(母親としての)少女(girl)」で完璧な韻を踏んでおり、この曲のキャッチーな核となっています。
三連鎖の韻(Triple Rhyme): 「She'll be always mine / you better keep that in your mind / Exception will be never made in case of any kind」という箇所では、mine-mind-kindと、三行にわたって「ain(d)」の音を重ねることで、父親としての強い独占欲とルールを強調しています。
接尾辞による韻: 「warmness / hopeless」のように、語尾の「ness」と「less」を対応させることで、対照的な状況(温もりと絶望)を音楽的にセットにしています。
同一語の反復(Epanalepsis): 「when I say beautiful, you're beautiful」のように、同じ単語を繰り返すことで、その言葉の誠実さと重みを際立たせています。
3. 言語横断的なリズムの共通性
日本語と英語が混ざり合う構成ですが、どちらの言語においても「話しかけるような口語的なリズム」が重視されています。「now hey」や「Listen to me」といった呼びかけが挿入されることで、韻律が固定されすぎるのを防ぎ、まるでその場で語っているかのような生々しいリズムを作り出しています。
4 (4曲目) フラレガイガール(2017)
野田洋次郎さんが作詞・作曲を手掛けた『フラレガイガール』においても、これまでに分析した楽曲(『おしゃかしゃま』や『なんちって』など)と同様に、言葉の響きをリズムとして機能させる巧みな技巧が見られます。
1. 3連呼と強調によるリズムの増幅
感情が昂る場面で、特定の形容詞を3回繰り返し、その後に強調語を添えるという特徴的なフレーズ構成が使われています。
「まずいまずいまずい強烈にまずい」
「ダサいダサいダサい猛烈にダサい」 同じ音(「ai」の韻)を持つ「まずい」と「ダサい」を畳み掛けることで、生理的な拒絶感や苛立ちを打楽器的なリズムへと昇華させています。
2. 問いかけとフレーズの反復(リフレイン)
同じフレーズを繰り返すことで、未練や混乱した心情を表現しつつ、耳に残るキャッチーな韻律を作っています。
場所を問う反復: 「どこへ行ったの?ねえどこに行ったの?」と繰り返すことで、答えの出ない焦燥感をリズムに乗せています。
拒絶の反復: 「私を振ってんじゃないよバカ / 振っていいわけがないでしょう」というフレーズは、サビにおいて繰り返し登場し、この曲の感情的な核として機能しています。
呼びかけの重ね: 「ねえねえ待ってるんだよ?」のように、感動詞を重ねることでリズムを整えています。
3. 「〜て」形と「〜です」による緩急
日本語特有の語尾を使い分けることで、物語のような流動性と、突き放すような断定の響きを交互に生み出しています。
「て」形による接続のリズム: 「散らばって(te)」「踏んづけて(te)」と、動作を繋げることで、一連の情景(約束を踏んづけて痛む様子)を途切れさせずに描いています。
「です」による終止のリズム: 「残るのです(desu)」「思ったのです(desu)」「痛むのです(desu)」と、丁寧語の語尾を揃えることで、独白のような静かな一定のテンポを刻んでいます。
4. 音の遊びと意味のリンク
言葉の音を揃えるだけでなく、その意味を視覚的・空間的に広げるような技巧が見られます。
「もしやもしかして」と「したりして」: 「もしや(moshia)」「もしかして(moshikashite)」「したりして(shitari-shite)」と、「shi」の音を意識的に配置し、不確かな憶測が頭を巡る様子を軽快なリズムで表現しています。
「刹那(setsuna)」と「痛む(itamu)」: 鋭い音を持つ単語を配置することで、リズムにアクセントをつけています。
5. 歌詞構成のパラレリズム(並行性)
1番の「歯磨き粉」のエピソードと、2番の「ワンピース」のエピソードが、同じリズムの型(メロディへの当てはめ方)に配置されています。
構成の対比: 「あなたが買った歯磨き粉も」と「あなたがくれたワンピースを着て」のように、相手(あなた)主導のアイテムを起点にする構成を揃えることで、楽曲全体に統一感のある韻律を与えています。
このように『フラレガイガール』は、感情の揺れを「音の重なり」や「語尾の統一」によって音楽的なリズムへと変換しており、聴き手にその痛切な感情をダイレクトに届ける工夫がなされています。
5 ここまでの4曲の分析
ここまでの4曲(『Tummy』『おしゃかしゃま』『なんちって』『フラレガイガール』)を分析すると、野田洋次郎氏特有の韻律の「クセ」として、以下の5つの共通点が浮かび上がります。
1. 同音・同語尾の「畳み掛け」による加速感
特定の語尾や言葉を3回以上連続して配置し、リズムの熱量を一気に高める手法が全曲に見られます。
『おしゃかしゃま』: 「殺します」「減らします」「増やします」といった動詞の丁寧語の連続。
『フラレガイガール』: 「まずいまずいまずい強烈にまずい」「ダサいダサいダサい猛烈にダサい」といった3連呼の強調。
『Tummy』: 「負けてばかりもいられない」「おぼつかなない」「手抜けない」と、「ai」音の否定語を畳み掛けています。
2. 「~って」「~んだって」という助詞を軸にしたリズム刻み
話し言葉(口語)特有の助詞をメロディのフック(休符の代わり)として使い、独特の跳ねるようなリズムを作っています。
『おしゃかしゃま』: 「馬鹿なんだって」「分かってるって」「いいんだって」と、「tte」音を執拗に繰り返すことで攻撃的なテンポを生んでいます。
『なんちって』: 「言ってたような気がするような」「思ってます」「聴きたいんだい」など、語尾を強調して相手に迫るリズムが特徴です。
『フラレガイガール』: 「言ってたりしたりして」「振ってんじゃないよ」「振っていいわけがないでしょう」と、会話の語尾をそのままリズムの核にしています。
3. 動詞や形容詞の並列構造(パラレリズム)
意味的に関連する言葉を同じリズムの型に当てはめることで、物語性を持たせつつ心地よい流れを作ります。
『おしゃかしゃま』: 「切って張って作って壊して」というテ形の連続。また「無茶」と「苦茶」、「有耶」と「無耶」を一度分解してから結合させる音遊びも見られます。
『Tummy』: 「粉々にしたり ひっ掻き回してみたり キラッキラにしてくれたり」と、妻の行動を並列させてリズムを作っています。
4. 英語と日本語を音で繋ぐ「言語のクロスオーバー」
英語のライミング(韻)のルールを日本語パートにも持ち込み、両者をシームレスに繋いでいます。
『なんちって』: 英語の「gay」「way」という韻の流れを、日本語の「決定(kettei)」の「ei」音で受け継ぎ、言語の壁を感じさせないリズムを構築しています。
『Tummy』: 「world」と「girl」という英語の完璧な韻の合間に、日本語の独白を挟み込むことで、ダイナミックなリズムの切り替えを行っています。
5. 唐突な感嘆詞や呼びかけによる「リズムの破壊と再構築」
整った韻律の中に、突如として「叫び」や「台詞」を挿入し、聴き手の注意を引くクセがあります。
『なんちって』: 「バカ! ドジ! マヌケ! 死ね! オタンコナス!」という罵倒の羅列や、タイトルでもある「なんちって」というちゃかし。
『Tummy』: 「now hey」 や 「Listen to me」 といった直接的な呼びかけ。
『フラレガイガール』: 「ねえねえ待ってるんだよ?」 や「私を振ってんじゃないよバカ」 といった、リズムを無視したかのような生々しい感情の吐露。
これらの要素が組み合わさることで、「精緻に計算された音楽的な韻」と「制御不能な感情の爆発(口語)」が同居する、野田洋次郎氏独自の韻律が形作られていると言えます。
6 (5曲目) Suzume feat. Toaka(2022)
楽曲『Suzume feat. Toaka』は、これまでに分析した『おしゃかしゃま』や『なんちって』のような攻撃的で饒舌なスタイルとは異なり、より詩的で厳かな響きを持つ韻律(リズム)が特徴です。しかし、その根底には野田洋次郎氏特有の「言葉の配置によるリズム構築」が色濃く反映されています。
1. 四字の並列構造による「儀式的リズム」
この曲の最も際立った韻律的特徴は、古語に近い言葉を並列に配したフレーズにあります。
「時はまくらぎ 風はにきはだ 星はうぶすな 人はかげろう」: 「AはB」という構造を4回繰り返すことで、経典や祝詞のような規則正しい、厳かなリズムを生み出しています。これまでの分析で挙げた「並列構造(パラレリズム)」のクセが、ここでは静謐な方向で活用されています。
2. 執拗な反復(リフレイン)による感情の増幅
特定の言葉を重ねることで、切実な祈りや問いかけを強調する手法は、この曲でも健在です。
「もしかしたら もしかしたら」: 短いスパンで同じ言葉を繰り返すことで、確信が持てない不安や、微かな希望をリズムとして刻んでいます。これは『フラレガイガール』の「まずいまずいまずい」などに見られる「畳み掛け」の変奏と言えます。
「〜でいい」の反復: 「愚かさでいい 醜さでいい」と、同じ語尾の断定を並べることで、迷いを断ち切るような力強いビートを生み出しています。
3. 長いフレーズと短い叫びの対比
一息で歌い上げるような長い文章と、短く切るフレーズを組み合わせ、緩急をつけています。
「なんで泣いてるのと聞かれ答えれる 涙なんかじゃ / 僕ら出逢えたことの意味にはまるで 追いつかない」: 意味を込めた長い一文を、流れるようなメロディに乗せることで、深い独白のようなリズムを作ります。
「打ち鳴らす」「この身ひとつじゃ 足りない叫び」: 対照的に、体言止めや短いフレーズを置くことで、聴き手の意識を一点に集中させるアクセント(打点)として機能させています。
4. 詩的対比による内部韻的な響き
日本語の響きを対比させ、構造的な美しさをリズムとして提示しています。
「赤と青き線」と「心の臓」: 色彩の対比と、身体の核心を突く言葉を配置し、意味と音がリンクするような重厚な響きを持たせています。
「思い出せない 大切な記憶 / 言葉にならない ここにある想い」: 文構造を揃え(「〜ない 〜(名詞)」)、同じリズムを2回繰り返すことで、心の奥底を揺さぶるような波のようなテンポを構築しています。
総じて『すずめ』の韻律は、野田氏の他の楽曲に見られる「言葉遊び」の要素を抑え、その分「言葉の重み」を等間隔に配置することで、神話的で壮大な世界観を音楽的に支えるという高度な技巧が使われていると言えます。
7 私の感想
「精緻に計算された音楽的な韻」と「制御不能な感情の爆発(口語)」
が同居する、野田洋次郎氏独自の韻律
最新のAIは野田洋次郎の楽曲の魅力をここまでくわしく言語化ができるんだ
私のような凡人がこれ以上付け加えることなんて何もなさそう
というのが正直な私のおもいです。
野田洋次郎の歌詞の魅力、Google LM notebookの驚異の言語化能力について多くの人に知ってもらいたい
というので、note記事のデビューとして今回この記事を公開しました。
著作権的にこのブログ記事に問題があるよ
などなんでもいいのでなにか反応がありましたら連絡をお願いします。
