Photo by
toradesu222
どうして気づいてあげられなかったんだろう

昨日の朝、通勤途中の駅でのことでした。
エレベーター近くで、一人の女子学生がしゃがみ込んでいた。
スマホを耳に当てているように見えたので、
私は「誰かと電話をしているのだろう」と勝手に判断した。
(あとから思い出すと口が動いていなかった…)
特に気に留めることもなく、そのまま視線を外した。
しばらくして女性の声が聞こえた。
「駅員さん!ここに具合が悪い人がいます!」
その声の方を見ると、先ほどの女子学生がベンチでうずくまっていた。
その時になって初めて気づいた。
ああ、あの時しゃがみ込んでいたのは、体調が悪かったからなのか。
私はなぜ気づいてあげられなかったのだろう。
もちろん、体調不良だと分かったからといって、自分に何ができたかは分からない。
しかし、気づくことと気づかないことには大きな違いがある。
人は案外、自分が思っている以上に見えていない。
目の前にあるものを、自分の思い込みで解釈している。
私は「電話をしている」と決めつけた。
だから、その向こうにある異変を見逃した。
60年以上生きてきたが、まだまだ人を見る目は未熟なのかもしれない。
経験を積めば人に気づけるようになると思っていた。
しかし実際には、経験が増えるほど「こうだろう」と決めつける癖も増える。
昨日の出来事は、そんな自分への小さな警告だった気がする。
見ることと、見えていることは違う。
そして気づく力とは、知識や経験よりも、相手に関心を向ける姿勢なのかもしれない。
明日からはもう少しだけ周囲を見てみようと思う。
あの女子学生が無事であったことを願いながら。
いいなと思ったら応援しよう!
よろしければ応援お願いします!いただいたチップはクリエイターとしての活動費に使わせていただきます!