僕たちがYouTubeを始めた「悲しい」理由
今回はタイトル通り、僕たちがYouTube「てけしゅん音楽情報」を始めた理由についてお話ししたいと思います。
これまで開催したトークイベントやライブ配信で詳しく明かしている通り、基本的には「ノリ」と「ひらめき」が直接のきっかけですが、その根底にはそもそも僕(てけ)が「YouTubeをやりたい」とずっと考えていたことがあります。
というわけで、フリーランスのライター/編集者として長年仕事を続けてきた僕がYouTubeに向かったその理由を、何本かのシリーズとしてご紹介しようと思います。
今回はいくつかある理由の中でも、「悲しい」理由を。
その理由とは……
「テキストメディアの将来に対する、明確な“悲観”」です。
僕は子供の頃、雑誌を読むのが大好きでした。『仮面ライダー』や『ウルトラマン』の情報を扱った「テレビマガジン」や「てれびくん」、「ファミ通」などのゲーム雑誌、「Snoozer」や「NME」といった音楽雑誌など……夢中になってページをめくり、その中の世界に没頭した時間は今でも宝物です。文章と画像が織りなす表現は、僕にとって最も親しみ深いものでした。
しかし、2025年の現在。もし僕がこの時代に子供だったとしたら、雑誌や本ではなく、ましてやWebメディアでもなく、きっとYouTubeを観ていると思います。いま大人の僕がそうしているように。
スマホを手に取り、「なんとなく開く」場所が、すでにテキストメディアから離れている。時代が変わったという実感が、日々強まっています。
テキストメディアの「詰み」

フリーランスのライター/編集者として、僕はこれまで多くのテキストメディアと関わってきました。そこで痛感したのは、テキストメディアが直面している現実の厳しさです。
みなさんも課題に感じていると思いますが、Web記事を読むために強制的に動画広告を見せられると、「もう終わりだ」と思ってしまいます。
もう少し具体的な話をすると、広告単価の低下に、広告出稿の減少がその大きな要因です。2023年のGoogleのアドネットワーク収益は前年から約2%減少し、広告の多くはYouTubeやSNSに流れています。一方、ウェブメディアに残るのは、フッター広告やリワード広告など、読者にストレスを与える形式ばかり。“ジリ貧化”するメディアがもがいた末の苦肉の策が、さらに読者を離れさせていく。まさに負のループです。
また、テキストメディアの最大の資金源であるネットワーク広告も、今後の見通しは明るくありません。サードパーティークッキーの廃止により、広告収益はさらに減少する見込みです。こうした現実を目の当たりにして、僕は強い危機感を抱きました。
というか、ある意味“仕組み的に成り立たない”現状がある以上、そこにいることは沈没する船に乗っているも同じ。完全なリスクです。
もはや「紙媒体が落ち込んでいるからウェブに行けばいい」という時代も遠い昔。Webさえもう“ジリ貧”になりかけている。であれば、僕らは新しいチャレンジをするしかない。
では、どうすればいいか。
YouTubeという必然と、「進化」という認識

それはYouTube以外にあり得ません。
「なぜYouTubeを選んだか」という問いは成立しないほど、僕たちが自らの経験と強みを活かすならば、YouTubeを選ぶのは必然なのです。
・重要なのは「テキストか動画か」ではなく、そこに人がいるのかどうか
・さらにYouTubeには無数のMVや楽曲が上がっている。そこには僕らが扱う音楽が一緒に存在している。
・ユーザーの利便性的にもYouTubeを選ぶことは必然
YouTubeには、音楽好きが集まり、公式のMVや楽曲が並び、多くの人と直接つながれるSNS的な魅力があります。また、動画だからこそ伝えられる臨場感や感情がある。
これは消極的な撤退戦ではなく、新しいポジティブな挑戦であり、時代とメディアに変化に応じた「進化」だと僕は捉えています。実際に「てけしゅん音楽情報」の制作には、テキストメディア出身であること、長年のライター経験が明確に活かされています(詳細はまた別の記事で)。
そして、その「進化」は僕たちが作る「コンテンツ」に限らず、読者/視聴者とのコミュニケーションにもはっきりと感じられます。
具体的には、視聴者のみなさんから直接フィードバックをもらえること、リアルタイムでコミュニケーションができることは、これまでのテキストメディアでは得られなかった体験です(これについても、また後日詳しく書こうと思います)。
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