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星の手紙【第17回】

🍊第17回 3つのお題
🎈お題①:「星の手紙」
🐾お題②:「階段の途中」
⏳お題③:「ひとかけらの勇気」


夜の病院。
消灯後の廊下に、小さな足音が響いた。
階段の途中で立ち止まったのは、小学生のユウ。
彼の手には、折りたたまれた紙が一枚。

星の手紙。

それは、入院中の母に渡すつもりで書いたものだった。
「早くよくなりますように」
「また一緒にカレーを食べよう」
そんな言葉といっしょに、星のシールをびっしり貼った。

けれど、母の病室のドアの前に立つと、ユウはいつも勇気が出なかった。
点滴の音や、眠っている母の横顔が、遠い世界のことのように思えてしまう。

その夜も同じように、階段の途中で立ち止まり、
窓の外に目をやった。

雨上がりの空に、ひとつだけ星が光っていた。
まるで、「行っておいで」と言うように瞬いている。

ユウは小さく息を吸い、胸の奥で言葉をつぶやいた。
ひとかけらの勇気でいい。
それだけでいいから。

そして、ゆっくりと階段を上りはじめた。
病室の前にたどり着くと、扉の隙間から母の寝息が聞こえた。

ユウは、星の手紙をそっと枕元に置いた。
紙の上でシールが光る。
まるで夜空の星たちが、
母とユウを見守っているようだった。




#3つのお題に空想のひらめきを

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