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珈琲#風まかせ文芸部

日曜の朝、母が珈琲を淹れる音がした。
コポコポ、と小さく呼吸するみたいな音。
私はそれが好きだった。

でも私はココア派で、母の珈琲はいつも“特別な飲み物”だった。
「いつか美味しく感じる日が来るよ」
そう言われても、信じなかった。

父が家を出て、母は珈琲を淹れなくなった。
ある朝、私は母の真似をしてドリップしてみた。
香りが広がる。ひと口.......苦い。

けれど、その苦さの奥に、
母の笑い声が少しだけ残っていた。



#珈琲
#風まかせ文芸部

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