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ボードゲームといえばこれ、『カタンの開拓者たち』小説付き。

こんにちは。
今回はクラウス・トイバーの『カタンの開拓者たち』です。


参加人数:2~4人(拡張で6人プレイも可)
プレイ時間:60~90分
対象年齢:8歳以上
おすすめな人タイプ:資産管理好き、戦略好き、交渉好き
お手軽度     楽★★★☆☆大変
ルール理解難易度 楽★★☆☆☆大変


共通前書き。
コロナ前にボドゲにはまっていたのでたまにショートショートな小説付きで紹介したいと思います。
ルール自体に著作権はなく、ジャケやイラスト、記載文言自体には著作権が生じていると認識しているので公式HP引用のみにしていますが、問題があれば削除するのでご指摘ください。


プレイ雑感SS:まだ見ぬ島の王となれ(1600字)

「船長! とうとう島が見えてきました‼︎」
「面舵いっぱい‼︎」
 その声とともに船はゆっくり右にかしいでゆく。その圧でギリギリミシリという鈍い音が聞こえ、この船とともに歩んだこれまでの長く苦しい年月が思い起こされた。
 こここそが、輝かしき栄光の地。
 期待と不安とともに錨を沈め、最初の一歩でその大地を踏みしめれば歓迎するように風が吹く。
 最初にこの島を『カタン』と名付けた。そして島を一通り見渡して、喜びで打ち震えた。この島には我々が村を建てるに足る牧草地、畑、鉱山、泥炭地、森が島中に散らばっている。申し分ない。
 長い間大海原をあるともしれぬ永住の地を求めて彷徨っていた我々にとって、望外の島だ。ここであれば豊かな暮らしを営めるだろう。

「船長! 船が! 他にも船が見えます!」
「何! 急いで上陸するんだ! 遅れるな!」
 慌てて丘を駆け上がり、見渡す。
 この島に足を踏み入れたのは我々のみではなかったらしい。ほかにも2つの船が別々の島陰に見え、何人かが降り立った。
 この島の資源は点在している。どこに拠点を築けば最も豊かになれる? 見定めなければ。豊かなこの島にも、いくつかは気候がよくない土地がある。畑になりそうな土地の中でも豊かで多くの収穫が見込める土地と、痩せてあまり収穫が見込めない土地がある。それをすばやく検討し、確保する。
「駄目です、いい土地は他の奴らにとられちまいやした!」
「大丈夫だ、最上の土地は私が確保した」
 一番よい土地を確保する間に他の優れた候補のいくつかは奪われてしまった。2つめに何とか確保した拠点も少し離れている。この2つの場所を中心に、島を開拓していかなければならない。
「船長! 誰かやってきました!」
 ふと指さす方を見れば、それなりに立派な身なりの口髭の男がゆったりと坂を登って来る。少し離れた場所に足を止め、警戒する私たちをしばらく眺め、白い旗を掲げた。そのことにほっと胸をなでおろす。
 大丈夫だ、我々には話をするための口がある。

「俺はクロードだ。あっちの集落の代表だ。どうやらお前さんらは荒っぽい人間じゃないらしい」
「ああ。私はゼソフィという。私たちも開拓者だ。争いは好まない。共倒れになるばかりだろう」
「そうだな。俺たちも戦争から逃げてきた。だから別に争う気はねえよ。それでちょっと頼みがあってな。少し材木を融通して欲しいんだ。羊毛なら出せる」
 なるほど、我々の拠点は豊かな森に隣接し、クロードの指さす方角には平原が広がっている。
「わかった。どのくらい必要だ」
 その答えにクロードの口角があがる。
「いいね。あんたも話ができそうだ」
「あんたも?」
「ああ。もう一つの奴らには先に話を持って行った。あいつらは鉱山近くに陣取って鉄鉱石を掘ってたからな。それで提案だ。俺たちは戦争したくない」
 願ったりかなったりだと頷こうとした瞬間、クロードは次の句を継ぐ。
「それでこの島の王を決めようじゃないか」
「王だって? 我々は誰の傘下にも入ったりしない!」
 背後からも反対のざわめきが聞こえ、クロードは落ち着かせるように両手を上げる。

「わかるよ。けどこの島はさほど広くはない。もしもめ事が起こったら? 俺たちもせっかく見つけた島だ。出ていきたくはない。お互い何事もなく暮らすには、そういう決まりごとは必要だろう?」
 言いたいことはわかる。纏める誰かがいなければ、全面戦争になる。
「そうだこうしよう。しばらくお互い協力して、最も栄えた部族がまとめ役になる。これでどうだ?」
 クロードの様子からは確かな自負が垣間見えた。小さな島だ。劣勢となれば追い出されるかもしれない。そうなればまた、海を当てどなく彷徨うことになる。
「わかった」
「船長!?」
「大丈夫だ」
 資源は限られている。敵対するよりは友好関係を築くほうがよほど理がある。
「王になるのは我々だ」
 満足げに坂を下るクロードの背中に言葉を投げかければ、振り返りもせずに手を振った。
 最もこの島を発展させ、この島を我々の島にする。やることは明確だ。島の発展。その決意を込めて、新しく開拓した土地の前に最初の道路を敷く。

カタンの開拓者たち情報(FromジーピーHP)

製作者はトイバーなんだけど、日本ではメビウスやカプコンからも発売され、多分今スタンダードなのはジーピー版。

簡単なルール説明

 このカタンはボードゲームの歴史を変えたゲームと思う。
 カタンが発売された当時、カタンは難しすぎて流行らないと言われていた。プレイ時間も長いし要素もたくさん。けれども蓋を開けてみればその絶妙なバランスで爆発的に売れに売れ、中規模以上のゲームの流行のブースターとなったのだ。複雑とも思えるルールもやってみれば直感的になんとなくわかる感じ。

 以下はざっくりした流れの解説で、詳細は省いているのでプレイ時には説明書をご参照ください。

勝利条件:プレイヤーが島を開拓し、開発によって与えられる点数が最も早く10点に到達した者が勝利者となる。

準備:
 六角形のパネルを島ボードに敷き詰めるところから始まる。それぞれのパネルは木・レンガ・麦・羊・鉱石の資源に分けられていて、そのパネルの上に2~12の数字がふられている。プレイヤーは各ターンでサイコロを2個ふって、その出目の数値の資源に自分の開拓地が接していた場合、自分・他人のターンを問わずその資源を得られる。例えば合計6が出て、盤上に6の数字が振られた羊の資源に各プレイヤーの開拓地が隣接していれば、羊の資源を1つ入手する。2か所なら2つ。
 プレイヤーはゲームスタート時に盤上に任意の場所2箇所の開拓地が置けるのだけど、サイコロで出やすい6とか8のパネルに隣接すると資源が得やすくて楽です(置き方ルールと盗賊の7は特殊なので割愛)。

点数獲得方法:
 獲得した資源で道路や開拓地を増やすことによって点を得る。 
 点数は開拓地1つで1点、開拓地を都市にすれば2点。この他にも道路が一番長い場合、騎士を一番持っている場合に2点、チャンスカード(様々な効果が発生する)からたまに出てくる1点の合計値を競う。
 資源はサイコロ又は他のプレイヤーとの交渉によって獲得する。開拓地を新しく建てるには木材とレンガと麦と羊を1枚ずつ、開拓地を都市にするには小麦2枚と鉱石3枚を消費する。他の場所に開拓地を建てるには拠点から道路を伸ばしていかなくちゃいけなくて、道路1つにつき木材とレンガが1つ必要。チャンスカードをめくるにも麦と羊と鉱石が1枚ずつ必要。
 さらにややこしいのが手持ちの資源カードが8枚になると半数を捨てないといけない。
 そうならないようにカードを処分する方法はいくつかあって、1つ目はもちろん資源を使って開拓地等を建てることなのだけど、交渉で他のプレイヤーとカードをトレードすることができる。あと木1枚で都市が建てられる場合には『自分のもってる小麦2枚と木1枚を交換したい』という交渉ができる。
 その交渉が醍醐味。これを渡すと相手が10点に達する可能性があるだろうかとか考えながら交渉するのが楽しいです。交換したいけどこいつと交換するとゴールしそうだから交換しない、とか。

 ルールは一見複雑そうだけど、直感的ですぐに慣れるので中規模ボードゲームのはじめのゲームとしてはとても最適です。
 ボードゲームアリーナでもプレイできます。最近ログインしてないな。

プラスアルファ的プレイ感

 以外にわりと奥深く、ひたすら都市建築していったりひたすら騎士で邪魔したりとか、お好みのプレイスタイルが人によって結構別れる。何戦かする場合は、相手のプレイスタイルを見て戦略を立てて必要な物資を獲得させないようにする、とかになるんだろうけど、とりあえずはじめはベーシックに何回か負けて遊ぶのがいいだろう。わりとすぐ慣れてハマる(勝てるとは言わない)。
 プレイ時間は箱には60~90分って書いてあるけれど、長考しなければ30分くらいかなとは思う。

あとがき

 最初はとっつきやすい海底探検にしてみたけれど、やっぱり王道を並べないと始まらない感。これは確かにボードゲームとして面白く、数々の人間をボドゲ沼に沈めてきたカタンの沼。世界大会とかも結構やってる。
 このゲームは家電量販店とか、ボードゲーム売ってる店ならどこでもあるはず。
 このシリーズは一応目的があって。
 ①内容(テーマ)に即したSSの作成の練習。
 ②プレイ方法をわかりやすく簡潔に記載する練習。
 そんな感じなので適当にやります。たまに。

◆ボドゲ沼にはまるマガジン

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