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71歳の野望〜神様はいろんな出会いを通して、「それならこんなふうに個性的に生きてみたら」と、諭してくださいます〜


読者の皆さん、こんにちは。71歳、二刀流壁打ちテニスのエッセイストhideです。

65歳の定年を機に、主夫になってはや6年経ちますが、これまでにいろんな出会いがありました。

神様は、様々な出会いを通して、「それじゃこんなふうに生きてみたら」と、教えてくださっているかのようです。

私は、とある公園で見つけた大粒でガツンと酸っぱい野生の「ヤマモモ」の魅力についてエッセイで発信してきました。下が一面ふかふかの土だからこそ、綺麗な完熟の実を拾うことができる唯一無二の、私にとって宝物のような公園のヤマモモです。

その実を口に入れた瞬間、自分もこの果物のような強烈な味わいのある人生を生きてみたいと、思ったのでした。

去年の6月、そのヤマモモの木の下でネパール人の3人の若者たちに出会いました。ヤマモモの木に登って生のまま美味しそうに実を貪る姿を見て、私はヤマモモの「野生の生命力」に完全に魅了されたのでした。彼らは遥か遠い故郷ネパールの空を眺めながら、懐かしい故郷の味を恋しがっていたのでしょう。

実はその公園には、かなりの数のヤマモモの木があるのですが、その中には明らかに質の違う「ちっちゃな粒の木」があるのを発見したのです。それは喉がむせ返るような強い酸味ではなく、甘みが勝っている不思議な小粒のヤマモモでした。

調べてみると、ネパールの国民的フルーツである野生のヤマモモ(カファル)は、まさに「粒が小さくて、甘みが勝っている」のだそうです。あぁ、そうか。あの時、若者たちが恋しがっていた本当の故郷の味は、大粒の酸っぱいほうではなく、この公園の片隅にひっそりと実っていた「小粒で甘いほうのヤマモモ」だったのかもしれない。そう気づいたとき、胸が熱くなりました。

私には、もう10年以上も付き合っている親しいネパール人の友人がいます。最近はなかなか会う機会がありませんが、今度会ったら、「故郷のネパールのヤマモモはどんな味なんだい?」と、絶対に聞いてみようと思っています。そしていつか、ネパールの高い山へ行き、本場の野生の味をこの舌で確かめてみたい。そんな新しい夢が、私の中に生まれたのでした。

神様がくれたヤマモモの導きは、私の心を一気に世界へと開かせました。「それなら、もっと広い世界を見てごらん」と背中を押されるように、私は今、日本を飛び出し、インドネシアのバリ島に来ています。

昨日、夫婦で世界的に有名なバリ島のクタビーチへ行きました。燃えるような夕日を見つめ、美しい民族の踊りに魂を揺さぶられたその砂浜で、私は「2本の竹」を拾いました。長さは30センチ前後、直径は6センチほど。青々として、ずっしりと恐ろしいほどの重みがある、がっちりとした竹です。

――時計の針は、朝の4時50分を回ったところ。

妻はまだホテルの部屋で静かに眠っています。私は朝の4時過ぎにそっと部屋を抜け出し、昨年オープンしたばかりのまだ真新しいホテルのロビーへと降りてきました。そして今、誰もいない静寂なロビーのソファに腰掛け、スマホを握りしめて、この原稿をリアルタイムで書き進めています。まさに今、この瞬間に物語が生まれているのです。

ひとしきり言葉を紡いだら、私はロビーの広いスペースで、あの2本の竹を二刀流のように左右の手に握り、朝のエクササイズを始めます。

全身の力を抜き、完全に脱力する。そして、両足の裏でがっちりと床を掴み、膝とお尻を深く沈めながら、身体を真後ろ、いや、真後ろをも超えてグッとねじり込んでいく。右へ、左へ。力を入れずに竹の重みと遠心力に身を任せると、全身のすべての関節が全開になり、視界の端に自分の両足が見えるほど身体が回ります。

確信しました。これは、人間の眠った身体能力を完全に開発する「世界最強のエクササイズ」だと。

このように、2本の竹との出会いを通して、神様は強烈なインスピレーションを与えてくれます。

このエクササイズを行うときに、開脚スクワットやランジ、あるいはヨガの要素を取り入れるならばもはや完璧と言ってよいでしょう。

私は68歳からの3年間、毎日2時間の二刀流壁打ちテニスで、腹筋や背筋、あるいは呼吸筋を劇的に鍛え上げてしてきました。そして知らず知らずのうちに口笛が吹けるようになってきたことに気づいたのでした。その強靭な呼吸筋に、このバリ島の竹がもたらす極限の柔軟性が加わったとき、私の肉体は世界中の音楽を奏でる究極の野生の楽器へと進化を遂げるのです。

この身体があれば、クラシック、ポピュラー、演歌、ジャズ、世界の民族音楽、あらゆる音楽をこの口笛で奏でることができる。限界などどこにもない。「口笛演奏家」として世界へ羽ばたくという野望が、今、バリ島の朝の光の中で確信に変わっています。

ショッピングで偶然に見つけた、驚くほど甘く、類まれな強靭な繊維質の完熟マンゴー。何年か前にオーストラリアで食べた、あの濃い赤みのマンゴーとは明らかに違います。包丁を入れてもなかなか切れず、魚のように3枚おろしするしかありません。「いっそのこと、かぶりつけ!」と、促してきます。

これほどまでに個性的なマンゴーを他に私は知りません。「個性的であれ!」と、あのヤマモモの実に負けないほどに、私に語ってくれているようです。

今夜はバリ島最後の夜。このマンゴーを思いっきり満喫し、妻とこれからの2人の未来について語り合いたいと思います。

主夫として家を守り、妻を支えつつ、エッセイストとして言葉を紡ぎ、世界最強の竹エクササイズを世の中に広める。そして、口笛演奏家として世界へ羽ばたく。

71歳。私の可能性は今、宇宙の果てまで無限に広がっていきます。

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