結果は後からついてくる
痛そうだし、何より実際にやっている人たちは見た目からして怖い人ばかりでもし実際に道端で遭遇したら私は震え上がって真っ先に逃げ出すと思うのだけど、怖いもの見たさなのかたまにちょっと観たくなってつい観てしまうもの、格闘技。
その時もたまたま試合の放送を見てしまって、最初に闘う選手同士の画像が並べられて紹介された時、一方の選手はこわーい目をしていかにもイカついなりをしていて私の印象は最悪だった。
だから試合でもそんな選手やっつけちゃえって思って観ていた。
その試合でその選手は負けて私は少し安堵したのだった。
それからしばらくして、もうその試合のことなんてすっかり忘れていた頃に携帯でニュース記事を読んでいるとどこか見覚えのある人の画像が載っているのに目が止まった。
この人って、、そう思ってページを開いてみるとそれはあの時の試合で私が嫌いと思った格闘技選手のインタビュー記事だった。
「(選手の名前)さんは試合に出る時怖いと感じることは無いのですか?」
「正直、とても怖いですよ。」
「何試合も大きな試合をしていて慣れたりとかはしないのですか?」
「全然慣れませんね。試合の時はいつも怖いです。相手も当然強いし、攻撃をされると痛いですしね笑。でも怖いのはそれだけじゃありません。一生懸命練習しただけじゃない、沢山の人にもサポートしてもらった、それなのに勝てなかったらどうしようとか、自分の成績を考えると今度の試合は絶対に負けられないとか、負けるかもしれないと思うと凄く怖いです。」
「肉体だけでなく精神的な闘いもありますね。そういうものはどうやって乗り越えるのですか?」
「僕は中学校の頃の先生に言われた言葉を大切にしているんです。試合で勝ちたい勝ちたいって思っていると身体が余計に緊張して普段通りの動きが出来なくなる。でも練習以上の動きが試合で突然出来るようになんてならない。だから普段通りの動きが出来るように平常心を保つようにする。そのためには結果を求めるな。ここまでしてきたことを信じて普段通りに動きなさい。そうすれば結果は後からついてくるって。それを心に留めています。」
なんていい話なんだ!と思った。あんなに見た目は怖いのに。
私もいつも結果が出なかったらどうしよう、ここまでやったことが無駄になる、常にそんな恐怖に駆られている。
結果だけじゃなくて過程も大事だと言う人もいるけれど、結局結果が出なければ評価されない。
どんなに頑張っても結果がなければ何もやっていなかったのと同じにされてしまう。それが現実だと思う。
でもそんな厳しい現実の中で恐怖と焦りで余裕がない私を少し落ち着かせてくれる言葉を格闘技選手が教えてくれたのだ。
「結果は追いかけるものじゃなくて後からついてくるもの」
それから私はこの選手の記事をいくらか探して読んだ。
するとどれもいい話ばかりだった。強くなるためには素直で謙虚でありつつも自分なりのスタイルを試行錯誤するだとかいろいろ。
見た目のギャップも相まって私はすっかり大ファンになってしまった。
記事で見る顔はとっても優しいお兄ちゃんって顔をしていてその奥に怖い強さを秘めているのがなんとなく感じる(相当なファンになってしまったようです)。
今では昔観た試合でこの選手が負けたことがとんでもなく悔しい。。。
人は見た目によらないというのもそうだけど、どんな分野でもプロと名のつく人達は本当に人として一流なんだと思った。
