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『アレルギーについて』~日常の苦しみ、そのメカニズム~リテラ探求学習研究レポート

今回のテーマは、私たちの生活に身近な「アレルギー」です。
Yくん自身、大好きだった桃をきっかけに多くのアレルギーを持つようになった経験から、「なぜ体の中でこのような反応が起きるのか?」という疑問を深く掘り下げました。
具体的なアレルギー症状や、お友達との付き合いで困ったことなど、当事者だからこそ感じるリアルな思いを共有します。
 アレルギー症状が起きる仕組みを調べ、本来は体を守ってくれるはずの免疫機能が、アレルギー反応を引き起こしてしまうそのメカニズムを解説します。
そして実際に治療法として注目されている「舌下免疫療法」についても調べ、体と向き合う大切さを学びました。 「免疫細胞が間違えて自分を傷つけてしまう」という発見を通して、自分の体への理解を深めた研究発表です。
この研究をしたのは、新小学五年生のYくんです。



■発表動画

■発表テキスト

みなさんこんにちは。
私の発表テーマは、アレルギーについてです。

昔、桃を食べすぎてアレルギーになったので、アレルギーをテーマにしようと思いました。

私が持っているアレルギーは、もも、もやし、豆腐、洋梨などです。


アレルギーになって困ったことがいくつかあります。
まずは、大好きな桃が食べられなくなったことです。
友達の家に行って桃のジュースを勧められても、断らなくてはいけないという、交友関係(こうゆうかんけい)の問題もあります。
ほかにも、花粉症で春がつらいことなど、様々なことで困っています。

食べ物によって症状は違います。
ももを食べた後は、1時間後くらいに症状が現れます。
痛みやかゆみはありませんが、ももに触れた部分が赤くなります。
もやし、豆腐、洋梨を食べた後は、約10秒後に症状が現れます。
耳がかゆくなり、くちびるが腫れてかゆくなります。
学校の授業中に症状が現れると気になって困ります。

アレルギーになったきっかけは、もものパフェの食べ過ぎだと私は予想しています。
ホテルのバイキングで、一食で40個食べてから症状が起こるようになった気がします。
もやし、豆腐、洋梨は、何がきっかけでアレルギーになったのかが分かりません。

そこで私は、アレルギーがなぜ起こるのかを調べることにしました。

アレルギーとは、本来攻撃する必要のない異物に対して、免疫システムが反応してしまう疾患です。
アレルギーを引き起こしやすい物としては、花粉やダニ、スズメバチの毒、薬、食べ物、皮膚に触れる金属などがあります。
アレルギー症状は、鼻水や少しの湿疹で済むような軽い物から、命に係わる重いものまであります。
特に、急に全身に症状がおよぶ「アナフィラキシーショック」は、危険度が高いです。
何らかのアレルギーを持ち、息苦しさなどを感じるときは、すぐに病院で適切な治療を受けることが重要です。 

私たちの体の中は、常にウイルスといった病原体にさらされています。
もし私たちが、これらの敵に立ち向かう「免疫システム」という防御機構を持っていなかったら、侵入した病原体にすぐ負けてしまいます。
例えば、風邪を引いてのどが痛くなったり、鼻水が出たりしている時、体の中では体を守るための戦いが勃発しています。
のどの痛みや鼻水は、体に侵入した病原体から体を守るために、免疫細胞たちが戦っているあかしです。
もし免疫システムが存在しなければ、ちょっとした風邪でさえ命を落とすことになってしまいます。

アレルギー反応に関わっている細胞を、いくつか紹介します。
一つ目は、キラーT細胞です。
T細胞の一種であるキラーT細胞は、樹状細胞と接触して抗原情報を得た後、細菌・ウイルスなどの病源体が感染した自己細胞や、がん化した自己細胞を見つけて殺す働きを持っています。

二つ目は、ヘルパーT細胞です。
ヘルパーT細胞は、ナイーブT細胞から、Th1・Th2細胞に分化します。
T細胞の一種で樹状細胞と接触して、抗原情報を得た後B細胞や、キラーT細胞の活性化・増殖を助けるTh1とTh2は、役割分担をしています。
Th1は細菌を倒す指令を出し、Th2は寄生虫を倒す指令を出します。
主に、Th2の方がアレルギー反応に関わっています。

花粉症に関わっている細胞は、肥満細胞です。
マスト細胞ともいいます。
表皮付近に来た細菌や寄生虫を排除するするためにヒスタミンを出します。ヒスタミンとは、かゆみやくしゃみなどを引き起こす物質です。
しかし、肥満細胞は、花粉を、細菌や寄生虫を誤解して、ヒスタミンを出してしまうのです。
だから、花粉だけでなく、さまざまな物質のせいで、かゆくなるのです。

では、アレルギーになったら、どのような治療法があるのでしょうか。
アレルギーの治療方法の1つとして、舌下免疫療法(ぜっかめんえきりょうほう)が有効です。
舌下免疫療法は舌の裏に錠剤を入れたまま、1分待ちます。
デメリットは、飲んだ後の5分間は飲食が禁止であることです。
3~4年ほどの期間をかけて行います。
舌下免疫療法の錠剤は、アレルギーを引き起こす物質から作られています。私は余計に症状が悪化しないか、心配になりました。
私は、アレルギーを引き起こす物質に、体を慣らすことが大切なのではないかと考えました。

この研究を通して私は、免疫細胞が間違えて自分の体を傷つけてしまうことによって、アレルギーがおこると学びました。
免疫細胞が他の大事な細胞を攻撃してしまったりしないか、気になってこわくなりました。
また、アレルギーの症状が出る物質のたんぱく質の形を調べたくなりました。
これで発表を終わります。
聴いてくださって、ありがとうございました。

■出典

『別冊Newton 人体完全ガイド』, ニュートンプレス, 2020

■リテラの先生からのコメント

Y君が本当に困っていることをテーマに選び、その仕組みや治療法を調べることができました。
本来、細菌や寄生虫を排除するための仕組みである肥満細胞が、誤って反応してしまうことで花粉症が起こるというのは、困ってしまうけれど興味深いですね。
免疫機能がどのような仕組みで働くのか、もっと深く知りたくなる内容でした。
自分にとって身近で切実なテーマにしっかり向き合い、理解を深めていったYくんの姿がすばらしかったです。

■作品を見てくれた皆さんからのコメント

初めての発表、堂々とできていました。
興味を持ったことについて、今後もどんどん探究してください。
                       (保護者より)

アレルギーのくすりがアレルギーをひきおこすぶっしつでできているのにおどろきました
                        (生徒より)

アナフィラキシーは常に医療現場で注意しなければなりません。
いつあるか分かりません。まだまだ、研究が必要な分野です。
T cell の働きは複雑です。是非勉強を進めてください。
                       (保護者より)

■作品の振り返り

■これはどのような作品ですか?
アレルギーの起こり方がわかるような作品

■どうしてこの作品をつくりたかったのですか?
自分がアレルギーになったから

■作品づくりで楽しかったことは何ですか?
ヘルパーT細胞の間違いでアレルギー反応が起こっていること

■作品づくりで難しかったことは何ですか?
AIを使わずに情報集めをすること 文章に適したイラストを出す

■作品作りを通して学んだことは何ですか?
研究のまとめ方 発表の仕方 緊張をせずに発表をする方法 アレルギーの起こる方法

■次に活かしたいことや、気をつけたいことはありますか?
声をはっきりとして聞き取りやすいスピードで発表すること

■この作品を読んでくれた人に一言
皆さんくれぐれも食べ過ぎないように注意してください!

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