S.F.F.(1976)『Symphonic Pictures』最高の最高!!その①

S.F.F.(1979)『Symphonic Pictures』
邦題:銀河交響曲
これはな、とんでもなく凄いアルバムだぞ、息子よ。
まず、俺がどうやってこのグループを知ったか、そこから話そう。
当時、テレビ番組で「宇宙」をテーマにした企画がよくあってな。
その中で、やたら耳に残るBGMが使われていたんだ。
それが、このアルバムの一曲目――
「TAO」 だ。
この曲、出だしがいい。
レスポール風のギターで始まって、そのあとに何度も繰り返されるメインフレーズが出てくる。
正直に言うとだな、
最初に聴いたときは サンタナの「ブラック・マジック・ウーマン」
にそっくり だと思った。
……でもな。
全体をちゃんと聴いてみると、まったく違和感がない。
パクリっぽさは感じない。ちゃんと「自分たちの音」になっている。
それと、ドラムがいい。
どう聴いても、
YES のビル・ブラッフォードに強い影響を受けている。
細かくスネアを刻む、あの感じだ。
これはもう、間違いなく プログレの洗礼を受けたバンド だよ。
で、話を戻そう。
当時はな、インターネットなんて無い時代だ。
テレビで「いい曲だなあ」と思っても、
曲名もバンド名も分からない。
今みたいに、検索すりゃ一発、なんて世界じゃなかった。
その頃、郡山に 新星堂 って店があってな。
一階がレコード屋、二階が楽器屋。
山野楽器が入っていた、いい店だった。
俺は若い頃、もう 入り浸り だった。
当然、店の人とも顔なじみになる。
でな、昔はこういう ありがたい人種 がいたんだよ。
――音楽博士。
ロックもプログレも、何でも知ってる。
今で言うところの、生きたデータベースだ。
だから俺は、そのおっちゃんに訊いた。
「最近、テレビでよく流れてる宇宙っぽい曲、何ですか?」ってな。
どうやって伝えたかって?
そりゃあもう、ムーディ 勝山よろしく
口でメロディを再現 したんだよ。
ちゃ〜ら〜ら、ちゃ〜ら、ちゃら、
ちゃっちゃー、ちゃっちゃー、ちゃっちゃ、
ちゃらららら〜……ってな。
おっちゃんが言う。
「……はぁ? もう一回」
これをな、
コントみたいに何度も繰り返して、
ようやくピンと来た。
「……ああ、それか。」
そう言って、手招きしてさ、レコードをガサガサ
めくってな、これだろ?って指さしたのがS.F.F.
その瞬間の快感、分かるか息子よ。
こうして辿り着いたのが、
S.F.F.『Symphonic Pictures』 だった。
この店に、在庫が有ったのも驚きだったが、
おっちゃんを惚れ直したぜよ。
店長!素敵!💛ってなぁ。
これはな、
俺の肝いり の一枚だ。
……というわけで、
つづく。
