質問1529:基礎のフォームは初心者なら固めるべきでは?
はじめまして。
※※と申します。
この記事を興味深く読みました。
https://note.com/tenniszero/n/n97e473b57bf0
遠いボールや高いボールは例外であって、きちんと足を使って打点に入って打つ基礎のフォームは初心者なら固めるべきではないでしょうか?
回答
だとしたらそれは、テニス上達の本質ではないということですね。
本質というのは、基本的に「例外」を認めません。
肩幅のスタンスで打って、ショットが成功したり失敗したりする場合もあれば、開脚スタンスで打って、ショットが成功したり失敗したりする場合もあるのだとしたら、どちらでも状況に応じて変えて構わないのではないでしょうか?
むしろ近いボールに対して開脚スタンスをするはずもなく、体は状況に応じて柔軟に最適なフォームを自ずと形成します。
ですからフォームを意識する必要はないし、意識すべきではない理由については後述します。
ではテニス上達の本質は何かというと、打球タイミングであり、それを正確にアジャストする集中力です。
体から遠いボールであろうと、近いボールであろうと、その中間ぐらいのボールであろうと、または高いボールであろうと、低いボールであろうと、その中間くらいのボールであろうと、打球タイミングを外せば絶対にショットは成功しません。
換言すれば打球タイミングの正確さこそ、テニス上達の必須条件=本質なのです。
そのために必要となるのが集中力であり、それは言い換えれば「ボールをよく見る(ボール情報を受信する)」ということでもあります。
ボールをよく見る集中力が、テニス上達のための本質。
それが証拠に「目隠し」をして再現性の高いプレーができるプレーヤーは、トッププロにもいません。
先ほど本質というのは「基本的に例外を認めない」と述べました。
視覚障害者によるブラインドテニスの場合は、ボールを見るのではなく、ボールに内蔵された鈴の音を「聞く集中力」になる。
「基本的に」と断り書きをしたのはそういう意図で、目が見えないようなケースになります。
それから付け加えると、フォームを意識すると、ボールが鮮明に見えなくなります。
ボール情報を、受信しにくくなるのです。
ぼんやりとは視界に入っているかもしれないけれど、ボールの回転や毛羽を視認し、スピード感や距離感を測る集中力の高い見方はできなくなります。
なぜなら私たちは 、一時に1つの対象にしか、感覚と思考を働かせることができないからです。
計算しながら味わえないし、味わいながら匂いをかげないし、匂いをかぎながら考えることはできません。
ですからフォームを意識しながらボールを見ることは、できないのです。
それらがなんとなく「できている」ような気がするのは、ぼんやりとした情報しか受信できないマルチタスクになっていて、1つひとつの「時差」に気づけない、いわば「反集中状態」になっているからです。
「ながら」は、刹那、瞬間のレベルでは、不可能なのですね。
しかしテニスのインパクトタイムは「1000分の4秒」と言われ、刹那、瞬間のレベルをプレーします。
さてそもそも、遠いボールや高いボールは、本当に「例外」なのでしょうか?
もちろんご指摘のとおり、「足を使って打点に入る」努力はする。
しかし球出しや乱打ならまだしも、ゲームとなると、遠いボールや高いボールを打たされるのは普通です。
むしろ、高すぎず低すぎず、遠すぎず近すぎない打点で打てるケースのほうが、割合として少ないのではないでしょうか。
それはプロだから厳しいところを狙われて、遠いボールや高いボールに対応しなければならないレベルの高い話ではありません 。
むしろ仰せの初心者ほど「球が散らかる」から、遠いボールや高いボールに対応しなければならない難しさがあります。
ですからテニスコーチは、球が安定している上級クラスを指導する方が楽で、球があっちこっちに散らばる初級クラスを指導する方が大変な場合もある。
あるいはフレームショットによる、極端に短いポトリ系のボールなども拾うギリギリの対応を迫られるため、お言葉を借りれば「基礎の打ち方」と言われるものを極端に崩して打ち返す柔軟性も必要となります。
フォームを固めれば固めるほど、柔軟性は犠牲になる。
もちろんクローズドスキルのスポーツであればそれでもいいかもしれないけれど、オープンスキル競技のテニスでは、逆に不利を招きかねません。
「股抜き」ショットなどは、「基礎の打ち方」を崩した典型例といえます。
そんなのは「例外だ!」と言う人も、なかにはいるかもしれません。
従来の常識的なテニス指導を信じてきた場合、一度で理解、納得し難い内容。
そういう人ほど、上記の回答を再読していただければと思います。
繰り返し・反復こそ、世界最高レベルの学習法です。
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(テニスゼロ)
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