テニス上達メモ152.「忘れる」ことの素晴らしさ
▶覚える>忘れる?
一般的に覚えておくことは、重視されます。
学校の勉強などでは覚えておかなければ、テストで点数を取れません。
その一方で「忘れること」は、どこか軽視されがちではないでしょうか?
「そんなことも覚えていないのか?」
「忘れるなんて気が緩んでいる!」などと。
確かに忘れ物などは困るかもしれませんけれども、ことテニスに関しては(あるいはその他においても)、忘れることのほうが素晴らしいシーンは多々あります。
▶すべてはつながっている「縁起」なのだから
不甲斐ないミスをしたそのせいで、大事なポイントを失った。
こういうことを覚えておいてしまうと、次のポイントにもミスした精神的ダメージを引きずり、次のゲーム→次のセット→次の試合へと引きずる経験が堆積するのがテニス人生です。
仏教には「縁起」という基本思想があって、無数無量の出来事や存在はつながっていると説かれます。
それはこちらで述べている「バタフライ効果」や「情けは人の為ならず」「風が吹けば桶屋が儲かる」なども同じ類でしょう。
どこかでつながっています。
▶忘れることの幸せ
ではなぜ、忘れられないのでしょうか?
冒頭でお伝えした覚えておくことが重視される、忘れることが軽視される価値観が、あまりに 常識化しているからではないでしょうか。
とはいえ忘れたほうがいいことは、少なくありません。
いえ忘れられるなら忘れてしまえるほうが、先のテニスの例で言えばパフォーマンスを維持でき「幸せである」とさえ言えます。
▶どうすれば忘れられる?
ではどうすれば忘れられるでしょうか?
「忘れていい」という新たな価値観を受け入れる。
とても悲しかったり寂しかったりつらかったりした個人的な出来事などを、いつまでも覚えていては、人生はしんどすぎます。
そうして過去の記憶に執着して、「今・ここ・この瞬間」の現実を、ありのままに認識できなくなる。
▶ジョブズと大拙
「忘れていい」。
それによって今のパフォーマンスが上がります。
テニスで言えば不甲斐ないミスなど、精神的に引きずり、そのせいで肝心な集中力を損なうのですから、覚えておく必要はありません。
スティーブ・ジョブズによるスタンフォード大学卒業式の祝辞で残したラストメッセージ「Stay Foolish(愚か者であれ)」に通じそう(関連記事「スティーブ・ジョブズの『ラストメッセージ』」。
あるいは禅に傾倒し、『無心ということ』などを著した鈴木大拙の「大拙」とは、まさに「大馬鹿者」の意味(関連記事「『馬鹿になれ!』」)。
忘れることの素晴らしさが汲み取れはしないでしょうか。
「忘れられるものならば」と唄ったのは中島みゆきでした。
カバーする「First Step♪」さんの声質や声の震え方、間などが…………
https://www.youtube.com/watch?v=natNp4qm_us
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