質問180:タイミングの概念が分からない
こんにちは!
私は中学からソフトテニスを続けている男子高校生で、そちらのサイトに書かれているような典型的な「上達しにくい人間」です(笑)
テニスゼロの考え方に衝撃を受け、早速無料ガイドブックをいただきました。
サイトに書いてあることを大体理解できたのですが、ガイドブックの「タイミング」という概念がいまいち理解できません。
「タイミングのズレ」で生じるのが「振り遅れ」や「振りが速い」なのだとすれば、それは「ボールとの距離」と同じ考えなのでしょうか?
理解力が乏しくてすみません。
回答
▶「上達しにくい人間」などいない
上達しにくいのはご自身のせいではありませんので、どうぞご安心ください。
「上達しにくい人間」は存在せず、「上達しにくい指導」があるのです。
本質に即したやり方と、ハードルを下げるなどのステップに則れば、同じ人類ですから、おおよそ似たような進化成長をするようにできています。
▶タイミングは目に見えない
『ガイドブック』のご説明が至らず、申し訳ございませんでした。
「タイミングの概念が分からない」としたら、計りようもなかったと思います。
補足させていただきますと「タイミング」というのは「時間」であり、目には見えません(関連記事「『星の王子さま』はこう言った」)。
なので仰せの「ボールとの距離」とは異なりますが、近づいてくる距離感を合わせて、タイミングよくラケットを振り出し、タイミングよくボールに当てるという意味では、お互いに関与していると言えます。
▶「今だ!」と感じる瞬間
『ガイドブック』が伝える打球タイミングとは、「今だ!」と自分が感じる瞬間のこと。
下記の引用をご参照お願いします。
インパクトは直感です。
「踏み込んだ左足の上」「斜め45度前方」などと、理論・理屈で示せるものではありません。
だけど、ボールが近づいてきて打とうとするとき、「今だ!」と、ピンとくる瞬間があると思います。
この「声なき声」を、聴いてください。
それに、従うこと。
何かを意識する必要はありません。
これこそ、ジャストのタイミングでインパクトする方法。
ラケット面のど真ん中でボールを捕える秘訣です。
直感というとカンピューターなどと同様、怪しげに聴こえるかもしれませんけれども、ボールが近づいてきたら、働きます(関連記事「スポーツの上達は『花のカンピューター作戦』でいこう!」)。
「今だ!」と。
その声が聴こえないというのであれば、それこそ理論・理屈が頭の中で大騒ぎしているから。
セルフトークがパチンコ屋のようにうるさすぎます(笑)。
なぜ、「その瞬間」なのか、理論・理屈では説明できません。
だけど「踏み込んだ左足の上」「斜め45度前方」などと思考せずにいると、本能的に直感は「今だ!」と伝えてきます。
「ピンとくる」瞬間を感じてください。
これは、「ロジャー・フェデラーはこのあたりで打っているから」などと、人の借り物では意味がありません。
ご自身の直感に従ってのみ、ご自身のリズム・テンポ・グリップ・癖・体の使い方・筋力・柔軟性等にピッタリ合うスイングを、体がタイミングに合わせて行います。
(以下略)
▶直感に従うと「自由自在のプレー」が現れる
「打点は踏み込んだ左足の上」「斜め45度前方」などと、常識的な型にはめてしまいませんように(関連記事「型にはめると罠にはまる」)。
直感で感じるままのシグナルに身を委ねると、「自由自在のプレー」が現れます。
またそうしないことには、せっかくの持てる能力を引き出す進化成長は叶いません(能力は、ないものを付け足すのではなく、あるものを引き出す)。
それこそ「上達しにくい人間」になってしまいます。
▶上達とは、「脳のプログラミング」
ここでいう「直感」とは、過去に打ってきた1球1球の体験を通じて脳が保有しているイメージをもとに、自然とひらめくシグナルです。
体は、イメージに従い動きます。
「あのあたりを狙うには、このタイミングで打てば飛ぶに違いない」という感覚が、脳にプログラムとして備わっていると、ちゃんとそちらのほうへ飛び、プログラムが備わっていなければ、どんなに頑張っても、安定的にそちらへ飛ばすことはできません。
自転車に乗れる人は安定して乗れる一方、まだ脳にプログラムがなくて乗れない人は、どんなに頑張っても乗れないものは乗れないのと同じ。
「人はイメージどおりの人にしかなれない」というのが、人としての限界です。
知らない職業は「目指そう」とすら思えないのですから、なれるはずがないのです。
▶「テニスはキャベツの千切りのようなものよ」
「テニスは自転車に乗るようなのものよ」と言ったのは、マルチナ・ヒンギスでした。
こういうと、簡単そうです。
とはいえ乗れないうちは、努力や根性ではどうしたって乗れません。
言い方を変えると、腕の角度やひざの動かし方といったフォーム、あるいはバランスを意識したとて、乗れないうちはどんなに頑張っても乗れません。
「テニスはキャベツの千切りのようなものよ」と言ったのは、テニスゼロでした。
キャベツの千切りができる人は脳にプログラムがあるのであり(小脳運動機構)、できない人はどんなに手を速く動かそうと意識しても、できない。
ですから上達とは、表面的な身体動作をなぞらえる「フォームモノマネ」ではなくて、「脳のプログラミング」と、テニスゼロでは定義します。
▶体験してきた集大成がイメージ
イメージとは、フォームや弾道の「こんな感じ」のみならず、打球感から、犯したミスや奪ったウイナーの記憶に至るまで、1球1球積み重ねてきた体験の集大成。
梅干しのイメージと言うと、赤くて丸いばかりではなく、酸っぱさ、硬さ、それに基づき口に含むと唾液が出る生理反応、そのとき誰と一緒に食べたか、交わした意見や感想、その場の雰囲気に至るまでが、イメージの形成に関与します。
つまり、これまでに1個1個の梅干しを体験してきた集大成がイメージ。
▶「苦手意識」ができるワケ
そして最初の話に戻りますが、タイミングは直感が教えてくれるにも関わらず、頭の中で何か思考していると感じられません。
そのまま打球体験を繰り返すと、タイミングのエラーとともに歪んだイメージが形成されますから、それが苦手意識のあるプログラムとなって備わってしまうのです。
食べ物の好き嫌いみたいなものでしょうか。
梅干しが嫌いで食べられない人は、不味い梅干しを何度か食べたり食べさせられたり、人からそのような話を聴いたりしたイメージを、脳に保有しているわけですね。
▶イメージは「新しい体験」により書き換え可能
イメージを書き換えるのは簡単です。
新しい体験をすればいいのです。
もし今後、甘い梅干しを食べたらならば、その人の梅干しに関して脳が保有するイメージが書き変わり、食べられるようになる可能性がある。
下記では、明石家さんまさんが「食わず嫌い」について語ったそうです。
「関西特有のイメージ」に支配されると、食べられなくなりがち。
Yahoo!版
https://news.yahoo.co.jp/articles/862e711ead74abf2fde079e60384d76ab7c643f5
配信元のスポニチアネックス版
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2025/04/13/kiji/20250413s00041000181000c.html
そんな納豆も、イメージが書き換われば食べられるようになる関西人はごまんといます(私もその一人)。
▶離婚しても「ウチの家族」
テニスも同じです。
今まで、テニスの上達に妨げとなる何かを意識したり、させられたりしたのであれば、そのような体験をもとにしたイメージが脳に備わっている。
そのイメージが書き換われば、納豆も食べられるようになるがごとく、得意になる。
「テニスが得意!」と、胸を張って言えるようになる。
いいか悪いかは別にして「衝撃を受けた」のであれば、テニスゼロとは違う体験をしてきたのだろうと思います。
「イメージを新たに書き換えるには、新たな体験をすればいい」と述べました。
どこかへ行って学ぶ必要はありません。
こちらで、できます。
▶「離婚」はネガティブなイメージ?
先のさんまさんの記事について、ヤフーコメント欄に下記がありました。
離婚しても「ウチの家族」と言うさんまさん。
離婚はしても人として大切な存在なんだと感じる。
(中略)
人としてお互いを認め合い関わり続けられる関係でいられる事の方が尊い。
離婚というと、一般的にはネガティブな「イメージ」かもしれないけれど、人それぞれ。
そうしたほうがお互い幸せだから、選ぶ道がある。
別れても「人として大切な存在」に、何の矛盾もありませんよね(関連記事「上手いのに弱い人、別れても好きな人」)。
結婚するも離婚しないも、テニスが上達するかしないかも、イメージが司ります!
即効テニス上達のコツ TENNIS ZERO
(テニスゼロ)
https://note.com/tenniszero
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スポーツ教育にはびこる「フォーム指導」のあり方を是正し、「イメージ」と「集中力」を以ってドラマチックな上達を図る情報提供。従来のウェブ版を改め、最新の研究成果を大幅に加筆した「note版アップデートエディション」です 。https://twitter.com/tenniszero