市場で神田明神
夏の暑い盛り、やっと湯島天神に行くことができた。
まずは御神矢をお返しに。
自転車で坂道をゆく。

前をゆく夫のリュックからはみ出た御神矢がまぶしい。りんりんと鈴の音が耳に心地よく響く。と最初は余裕であった私だが、およそ10キロ弱の自転車移動は思ったよりもきつかった。到着するころには汗だくになったが、無事ここまで帰ってこられたことを喜ぶ。

その日はそれだけで帰ったのだが、後日お茶の水にある病院に行く用事があったため、再び湯島天神に詣でる。毎年お願いしているご祈祷をと思っていたが、受付は16時半までとのことだった。私たちが着いたのは16時40分で、10分遅かったようだ。これはもう一度帰ってきなさいということだなと思い池の前でお茶を飲み今日も元気そうな亀を眺めて過ごす。

病院の先生は帰るたびに温かく迎えてくださるが、今回も変わらなかった。「お帰りー!」の言葉がどれだけ嬉しかったことか。次はまた来年と笑顔で挨拶し、「お帰り」のぬくもりと重みをかみしめながらペダルを漕ぐ。この日食べた、セブンイレブンの金のアイス抹茶ワッフルコーンがおいしすぎて、これ以降2回リピートしたことも懐かしい。
最後は実家から戻った後、出発の数日前に立ち寄る。3度目でようやくご祈祷をお願いできてよかった。また来年帰ってきますと天神さんにご挨拶して境内を後にする。

神田明神にも立ち寄り小さなお守りを買った。
スペインに帰ってから八百屋さんのペペに渡すためだ。
ペペは私に甘く、野菜を買いに行くといつも何か旬の果物をくれる。夫が一人で行くと何ももらえないとぼやいていたので、ファラオな私もペペからはある種の特別待遇を受けていることに気がついた。だから、そのお礼に商売繁盛のお守りをと思ったのだ。カトリックの国なのであまり大きなお札だとなと思い、小さいものにした。
こっちに戻ってきて、早速お守りを渡しに行った。
お札よりは小さいのだが、壁に貼ってもよいとのことだったのでその旨説明すると、よっしゃ! とテープで貼ってくれた。

その貼り方も豪快だったが、カトリック色濃いポスターや絵が飾られているスタンドの壁に「神田大明神 勝守」の文字。実にシュールな光景であった。
これでたくさんお客さんが来るな! と喜ぶぺぺであったが、翌週行ったらお守りが見当たらない。
「よお、落ちてんあれ」
「あれな、テープじゃあかんわ。湿気でふにゃふにゃになって落ちてしもた。多分どっか果物の中に紛れてると思うねんけど、見つけたらちゃんとまた貼るから心配すんな!」
お守りが売り物の果物に紛れているのは予想以上であったが、去年のロックダウンで大変な思いをしたペペのお店にどうか御利益がありますように。

あれから一カ月以上経ったが、お守りは見当たらないようだ。
ここはスペイン、今日もこんなもんである。

先週ペペにもらったチリモジャ。
一年以上ぶりに食べたこのみずみずしいヨーグルトのようなフルーツは、変わらずおいしかった!
