親友

桜舞い散る季節、スーツを着て入学式に行った。
ここから新しい人生が始まるのだと意気込んで。
結局のところこの入学式で何かが変わったわけではなく写真ホルダーに写真が少し増えただけ。
それからいざなくして友達ができた。
気づいたら親友になっていた。
卒業してからも親友とは会社終わり飲みに行ったりとずっと交流があった。
そんなある日、手紙が届いた。
親友が結婚した。
いつのまに恋人が出来たのだとか聞きたいことは沢山あったが、プライベートなことをあまりお互い話さないからこそ長年心地よかったのだ。
それはそうと、おめでたいことだ。
式にもお呼ばれし誰よりも号泣した。
親友は笑っていたしその横の人も笑ってくれた。
そして、数年後子供が生まれたとLINEが来た。
いきなりの報告だった。
いつもそうだ。
何気ない会話をしている時に急にポロッと言うものだから、こっちは目がポロッと落ちた。
残念ながら、うろこは落ちなかった。
それからと言うもの、毎年届く年賀状に子供が映るようになった。
年一の年賀状内でだんだん成長していく姿が楽しみだった。
気づいたら幼稚園を卒業していて、早いものだなとしみじみ思った。

落ち着いた頃に飲みに行こうと言う話になり、会った。久々に会った親友は、変わっていなかった。
そして外では晴天が輝いていた。

親友は言った。
子供の....雨梨花の入学式に来てくれないか?と

ちょっとネーミングセンスはいただけないがと呟きながら外を見ると雨が降っていた。
そして、笑いながらスーツを着た。

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