【第269話】勘違い野郎へ告ぐ(1/2)
前回の続き。。
謎のヤンキー崩れダミ声野郎との電話… いや、もはや会話ですらなかった。
「黙れ!」「言い訳すんな!」「ナメとんのか!」「お前は日本では女にモテないしょーもない男!」
こんな風に俺が何か言うと直ぐにかぶせ気味で反論し、完全に感情だけで突っ走ってくるタイプ。
そしてすべての語尾には「ゴラァッ!」ときたもんだ。
これはめんどくさいことになってきた。
仮に俺がラットとの関係を最初から丁寧に説明したとしても、このオッサンは俺の言うことなんか1mmも信用しないだろう。
そもそも聞く気が無い。
完全に「ラットが被害者でオマエが悪者」という構図で頭が固定されている。
俺の予測では、どうもタイに来たばかりなのか?夜嬢のことをあまり理解していないっぽい感じがする。
ラットの言葉や態度をそれら全部を“100%本気”として受け止めてしまっているのだろう。
いや、俺だって昔はそれ気味だったかもしれない。
でも心の奥ではどこかで線引きを覚えていた(ことにしてください 笑)
“夢を見つつ現実も理解する”のが大切。
けれどこのオッサンはまだそこへ辿り着いていない。
【俺脳内】
お前のほうこそ、日本じゃ女の子にモテなくて、バンコク来て鼻の下伸ばして舞い上がってる、しょーーーーーーーもないオッサンに違いない!!
どうせ女の子と縁が出来て優しくされて「ワシめっちゃモテとる!」とか勘違いしちゃっててるタイプだろ?
バンコクの夜の街で遊んだ途端に急激に自信満々になるタイプ(笑)
スクンビット通りを孫ほど年齢の離れたタイ人の女の子とドヤ顔で指と指を絡める恋人繋ぎをして歩き、ポロシャツの襟をピンッと立て、ハーフパンツにスリッポン。そして白いキャップの上には、ちょこんと乗ったレイバンのグラサン。
しかも無意味に身体を斜に構えながら肩で風を切ってドヤ顔歩行しながらイキり散らしている姿が容易に目へ浮かぶ!!
残念っ!!
その女の子はお前の財布しか見ていませんから!!!
どうせラットやその周りの女の子たちの間で「歩くATM」くらいのニックネーム付けられてんじゃねぇの?
いや絶対そうだろ。
「今日もATM来る?」
「ご飯連れてってくれるかな?」
「またおねだりしちゃおうよ♡」
ヒソヒソ…
みたいな感じでな(笑)
しかも、お前だけ「ラットはワシにゾッコンや」とか本気で信じてそう。
そんな生き恥スタイルを、他の皆様へ晒さないようにして頂きたい。
お手々繋いでランランラン♪ するなら、せめて夜中にしろ!
場所はアソーク、プロンポン、エカマイ周辺を避けろ!
この辺りは、ちゃんとした日本人家族の方々が普通に生活しているエリアなんだ。
休日には駐在員の奥さんと子供連れ。
週一回の外食へ向かう途中。
がんばってる習い事の送迎中。
楽しかったデパート帰りかもしれない。
そんな平和な空間の中を鼻の下を限界まで伸ばしながら、孫世代レベルのタイ人女性とベッタリ並んでドヤ歩き。
いや、自由なんだよ?自由なんだけど、せめて“周囲から自分がどう見えているか”くらいは、少しだけ気にした方が良いと思うぞ?この老害がっ!
※タイ人女性とお付き合いや結婚されてる方には申し訳ありません
※この時の理不尽なことを思い出すヒートアップしてしまうのです
※わかってやってください、この時の俺の気持ちを(T_T)
でもここは花の都バンコック。
世界中から人と欲望が集まる世界屈指の歓楽都市だ。
毎晩ネオンが光り、酒が流れ、色んな国の人間達が浮かれ騒いでいる。
そんな街に居れば多少は舞い上がる。
いや、むしろ浮かれないほうが難しいのかもしれない。
日本で普通に生活していた頃には味わえなかった刺激。
若いタイ人女性に優しくされ、名前を呼ばれ、手を繋ぎ、笑顔を向けられる。さらには身の回りの面倒まで親身になってしてもらえる。
そんな非日常を体験すれば、男として勘違いしそうになる気持ちも分からなくはない。
だから俺はそういう方々を「ダメ」なんて言うつもりは全くない。
むしろ俺のほうこそ、仮面夫婦をやりながら夜遊びしているクソ野郎。
普段着にポロシャツも着るし、ハーフパンツも持ってる。なんなら適当サンダルでボディバッグは斜め掛け…
そう、似たような格好を普通にしている。
何よりも俺も通ってきた道だから分かるんだ。
いや、分かり過ぎるのだ!!
日本男児であれば一度はタイガールにハマる。
俺だって間違いなく浮かれていた時期があった。
だがしかしっ!!!
俺は周りを威嚇するとか、脅すとか馬鹿にするとか、他人に嫌な思いや迷惑を掛けるようなことをせずに「気持ちよく遊ぼう」と言った思いは忘れたことは無い!
これはタイに来た当初からだ!!
つづく。。

