ありがとうで繋ぐ防災
──THANKs BASEに込めた想い
「ありがとう」
この言葉には、誰かが誰かを助けた“証拠”としての意味があると、私は思っています。
単なる挨拶ではなく、人と人が支え合った、その瞬間に生まれる言葉。
それは、時として命をも救う、力のある言葉でもあります。
私たちはいま、防災のあり方を見つめ直さなければならない時代に生きています。
災害時に必要とされる「自助」「共助」「公助」という3つの支え合い。
行政は「公助」に力を入れていますが、現実として、すべての人を救えるわけではありません。
本来、公助とは“頼るもの”ではなく、“必要なときに援助を受けるもの”。
まずは自分の命を自分で守る「自助」、そして、隣にいる誰かと助け合う「共助」こそが、 私たち一人ひとりが日常の中で育てていくべき防災の柱だと、私は考えています。
そして、その「共助」を支える土台になるのが、「ありがとう」という気持ちなのです。
「ありがとう」があふれる場所をつくりたい
今の社会を見渡すと、少し気になる光景があります。 お店で商品を受け取っても、無言で立ち去る人。 道を譲っても、軽く手を上げることすらしない車。私は子供の送迎をしているのですが、ベビーカーを押していても我先にと前に入り込んでくる人、子供を乗せ自転車での走行中であっても突っ込んでくる車などなど…
忙しさや慣れ、余裕のなさがそうさせているのかもしれません。
でも、ふとした瞬間に交わされる「ありがとう」は、 人の心を和らげ、温かくつなげてくれるものです。
「ありがとう」と言われて、嫌な気持ちになる人はいません。
むしろ、言われた人は、また誰かのために動こうという気持ちになれるはずです。
では、もし「ありがとう」が言えない人が増えたとしたら?
その人は、いざというときに、誰かを助けられるのでしょうか?
そして、誰かに「助けて」と言えるのでしょうか?
助けては言えるでしょう。助けてもくれるでしょう。
しかし私は、防災の根幹には、“感謝を言葉にできる文化”が必要だと信じています。
だからこそ、私たちの防災拠点「THANKs BASE」では、 単なる防災訓練や備蓄を行う場所ではなく、 「ありがとう」が自然と行き交う場所をつくりたいと考えました。
THANKs BASEの原点は、祖母の教え
私の祖母は、地元商店街の会長を務めた女性でした。
地域を支える商いの中で、たくさんの人と向き合い、感謝を循環させてきた人です。
そんな祖母が、私に何度も言ってくれた言葉があります。
「どんなに勉強ができなくても、“ありがとう”だけは言える人になりなさい」
祖母は続けてこう言いました。
「自分のために動いてくれた人への感謝を忘れず、“ありがとう”をもらった人は、また誰かのために動ける。そうやって“ありがとう”が循環していけば、地域にはきっと活気が戻る」
この言葉こそが、THANKs BASE の原点です。
代々家業を営む家系の、祖母から父、父から私へと受け継いでいる言葉です。 私がこの拠点に「感謝」を掲げた理由であり、 ただの防災施設ではなく、“思いやりのある場所”を目指している理由でもあります。
「THANKS」に込めたビジョン
THANKs BASE の「THANKS」は、単なる“ありがとう”という意味だけではありません。 この言葉には、次のような頭文字の意味も込められています:
T:Team(支え合う仲間)
H:Home(家族や暮らし)
A:Animals(大切なペット)
N:Neighbors(地域の人々)
K:Kids(未来を担う子どもたち)
S:Safety(命を守る知識と行動)
この6つの要素をつなぐ拠点、それが THANKs BASE です。
「感謝」が自然と生まれるような場であり、 「助けたい」「助けられたい」という想いが交差する場所でありたい。
そして、ここで育まれた「ありがとう」の文化が、 やがて地域や社会全体へと広がっていくことを願っています。
「ありがとうでつながる防災」は、誰でも今日から始められる
防災というと、難しい知識や備えが必要と思われがちですが、 THANKs BASE が目指す防災は、もっと身近なところから始まります。
・横断歩道を渡る子どもに「気をつけてね」と声をかけること。
・ご近所さんと顔を合わせたときに「こんにちは」とあいさつをすること。
・誰かが何かをしてくれたときに「ありがとう」と伝えること。
そうした一つひとつの行動が、やがて「共助」の力となり、 地域を守る力に変わっていくと、私は信じています。
私たちは「命を守る防災」と「心を育てる防災」の両方を目指しながら、 これからも THANKs BASE という場所を育てていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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また、ペット防災に関するブログも運営しています。
ペットを飼っていない方でも学べる要素があるはずですので
よかったら覗いて見てください!
