Ferrariの新型EVのデザインはあながち失敗とも言い切れない件
Ferrari社が発表した新車『Ferrari LUCE』がバズっています。
バズるというか世間では総スカンの様相で、実際に公開直後から数日間はフェラーリ社の株価が約8%下落したそうです(現在はかなり持ち直し…?)

現地記事でさえ、「過去20年間で最も醜い車のひとつ」とバッサリ。
デザイナーはかのセルジオ・ピニンファリーナの系統を引く者ではなく、なんと Apple社出身のチームだとか。
なるほど、Tesla社の成功を見てアップル社やダイソン社が電気自動車に参入する!という報道もありましたが、アップルが作ればこうなったということですね。
ただ、そもそも最初に「4ドアで後部に3人座れるように」とオファーしたのは Ferrari側のようです。
つまり、Ferrari社は家族で乗れる超高速サルーンを作りたかった?
(おそらくトランクは絶望的ですので旅行には行けませんが…)

ドアを閉めて上から見たら、マウスにも似ているとか(苦笑)
Ferrariといえば、Lamborghiniと並び称されるイタリアのスーパー・スポーツカーの名門であり、その走行性能だけでなく、販売価格もデザインも、常に “super car” と呼ばれるものであり続けてきました。

「スーパーカー」という響きは、筆者を含む「アラ還オヤジ」の大好物です。
小学校の中~高学年(1970年半ば)が「スーパーカー・ブーム」の真っ只中。遊園地のイベントで「スーパーカー・ショウ」があり、教室では「スーパーカー・消しゴム」をボールペンのノックボタンで弾いていた時代でした。


「らんぼるぎーに・かうんたっく・えるぴーごひゃく」とか、「ふぇらーり・ごーいちに・べるりねったぼくさー」とか、ハリーポッターにも登場しそうな呪文を早口で言っては、その排気量やエンジン形式、最大馬力や最高速度をどれだけ記憶しているかが自慢でした。
(因みに当時は学習雑誌に掲載されていた「メーカー公称値」を鵜呑みにして、375馬力・最高時速305km/h等と覚えていましたが、今となってはその数値も眉唾モノであります(苦笑))


古い想い出はさておき、現在、「スーパーカー」と呼ばれる条件の目安としては、
● 最高出力が概ね500ps(馬力)以上
● 0-100km/h加速が3秒前後
● 価格が新車で数千万円以上
● デザインやブランド性が特別であること
等が挙げられています。
代表的なメーカーとしては、先の Ferrari・Lamborghiniに、Maseratiを加えて「世界3大スーパーカー」と定義する記事がありますが、世界と言いつつ3社ともイタリアのエミリア・ロマーニャ州モデナ周辺にあるメーカーです。
また、Ferrari・Lamborghiniにドイツの Porscheとイギリスの Aston Martinを加えて、「スーパーカー四天王」と呼ぶ記事もあります。


他に、イギリスの McLarenや、フランスの Bugatti、イタリアの Pagani等を挙げる記事もありますが、やはりある程度の量販性と継続性がないと、趣味性だけの稀少なクラシックカーになってしまいますね。
さて、冒頭に述べた Ferrariの新車とは全く関係ない話になってしまいました。
私が思うに、スーパーカーというのは「その会社でしか作れない」、「他社とはカブらない」個性というのが大切なので、「流行りに寄せていく」とか「他社で売れているからうちも!」という発想は違うと考えていました。
なので、Porsche が2019年に4ドア車(Panamera)を発売した時には正直、落胆したものです。
Porscheを買うだけの財力があるならば、自分用あるいは夫妻用の Porscheと、家族向けの4ドアサルーンを別に買えばいいじゃん!と。
その4ドアサルーンは、Mercedes Benzでも LEXUSでもいいけれど、Porscheは VW/Audiグループに属していますので、AUDIに任せておけばよいわけです。

同様に Lamborghini が SUV車(Urus)を発売した時にも、驚愕しました。
Lamborghiniだけでなく、如何に世界中でSUV車が人気を博していたとはいえ Alfa-Romeoも、そして Ferrariまでもが背の高いSUV車を続々と発表していったのです。

たしかに、企業としての生存を考えた場合に、独自路線を貫く戦術だけでは限界があり、後部がモッサリする4ドアや、車高の高いSUVスタイルにどう折り合いつけていくか?というチャレンジが必要だったのは理解します。
やっぱり個人的は、世間に迎合せずに「スーパー・スポーツカー」に拘って欲しかったなぁと…

因みに、上述の Porsche Panamera、Lamborghini Urusだけでなく、Ferrari Purosangueも Alfa-Romeoの STELVIO・JUNIOR IBRIDA・TONALEも、それぞれ日本の街中で定着してきました。

筆者の世代は、幼稚園や保育園で「くるまの絵を描いてみて」と指示されたら、旧式?のタクシーのように後方にトランクがある形状、いわゆる「セダン」とか「3ボックス」と呼ばれるタイプの絵を描いていました。
今やそのタクシーでさえ2ボックスが増えており、「昔ながらの3ボックス」はBMW・M.BENZ・LEXUSと AUDIくらいでしか作られていないかもしれません。

クルマは世に連れ、世はクルマに連れ…
今後、レシプロエンジンがEVになり、クルマの形状も変わっていくことでしょう。
それを、「今までの常識と違うから」という違和感だけで却下するか、「これもアリかもしれない」と受容していくか、面白いところであります。
そういう意味で、
「フェラーリ初のEV車『ルーチェ』が散々な言われようだけど僕はかなり好き」、
「これ実車見たら相当ヤバいカッコ可愛いと思う。なにより攻めっ攻めのフェラーリ社の挑戦と勇気が素晴らしすぎる」
という前澤友作氏のコメントは的を射ているのかもしれません(笑)
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